曖昧さ回避
『魔法陣グルグル』の登場人物については、ミグ・ドルドルを参照。
概要
ロシアの航空機設計企業である「公共株式会社ロシア航空機製作会社MiG」のこと。
ソ連時代の1939年、アルチョム・イヴァノヴィチ・ミコヤン(Артём Иванович Микоян)とミハイル・ヨシフォヴィチ・グレヴィチ(Михаил Иосифович Гуревич)によって第155設計局(ОКБ-155)がモスクワで開局された。2人の姓からミコヤン・イ・グレヴィチ(Микоян и Гуревич)※設計局と呼ばれ、開発した製品には接頭辞MiG(МиГ)が冠せられた。
その後、「А・И・ミコヤンとМ・И・グレヴィチ記念設計局」、ロシア連邦時代に入り「公開株式会社ロシア航空機製作会社MiG」を経て2014年より現在の名称となっている。
※「イ(и)」はロシア語でandの意
アルチョム・イヴァノヴィチ・ミコヤンの兄、アナスタス・イヴァノヴィチ・ミコヤン(1895年11月25日~1978年10月21日)はソ連の最高会議幹部会議長も務めた政界の実力者で、MiGがスターリン、フルシチョフ時代を経て生き延びることができたのは、彼の力も大きい。
朝鮮戦争で登場した後退翼のジェット戦闘機・MiG-15はミグの名を世界に知らしめ、小型軽量の機体に大出力エンジンを搭載するコンセプトはその後の製品にも受け継がれた。
また、大型化・複雑化して高額になっていったその後のアメリカ製戦闘機とは対照的に、安価で、未熟な整備技術でも運用でき、また優れた格闘性能を持っていた。その為発展途上国でもセールスは好調で、特にMiG-21は10,000機以上が生産されるヒット作となった。
冷戦期は同じく軍用機を製造していたスホーイと共にソ連戦闘機の代名詞であったが、(日本ではいわゆる「ベレンコ中尉亡命事件」で一般に知られるようになった)ソ連崩壊後のロシア連邦は財政難もあって量より質を取る方針に転換し、MiG-29よりも高価だが高性能のSu-27(スホーイ製)がロシアの主力戦闘機の座を勝ち取った。また輸出でもスホーイに後れを取ることが多くなった。
2017年6月20日、ロシアの各航空機メーカーを傘下に有する国策企業「ユナイテッドエアクラフトコーポレーション(UAC)」のユーリー・スリュサリ社長は、「ミグ」と「スホーイ」をUACの下で2019年内に合併・統合することを発表。
主な製品
MiG-3 | MiG-8 | MiG-9 ファーゴ |
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MiG-13 | MiG-15 ファゴット | MiG-17 フレスコ |
MiG-19 ファーマー | Ye-2 フェイスプレイト | MiG-21 フィッシュベット |
Ye-8 | MiG-23 フロッガー | MiG-25 フォックスバット |
MiG-27 フロッガー | MiG-29 フルクラム | MiG-31 フォックスハウンド |
MiG-35 フルクラムF | 1.44 フラットパック | |
戦期の創作物では敵役として同局製の戦闘機がよく登場する。またプラモデル化されている機体も多い。以下はミグ設計局が開発したという体で創作された架空機である。
関連タグ
ポリカルポフ設計局 - 独立前のミコヤンが属していた設計局