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間抜けが。俺に仲間などいない

CV:伊藤健太郎

概要

神座万象シリーズ4作目『黒白のアヴェスター』の主人公。
聖王領域(ワフマン・ヤシュト)に所属する善の戦士(ヤザタ)。
武才そのものは凡庸だが、悪を絶滅させるという怨念じみた決意と行動力は常軌を逸しており、それのみを武器に血みどろの戦いを続ける凶戦士。

後の第二神座・堕天無慙楽土(パラダイスロスト)の覇道神。神としての名は無慙
その名は彼の在り方を象徴する言葉「無慙無愧」に由来する。

来歴

彼の次代であるネロス・サタナイルによると始まりから人ではないとされる。
第一神座時代では二つの相争う勢力のうちの片方、義者の中枢である聖王領に属する人物であった。
幼少期においては周囲全てに対して無視を決め込むなど、後の神格達にも通じる世界から乖離した人物。そんな彼でも当時の聖王領の勇者であった兄ワルフラーンにだけは常に罵倒するという関係があった。
だが、本編の20年前に七大魔王の一柱である破滅工房・クワルナフの襲撃でワルフラーンを失ったことで大きな慚愧を抱くようになった。その兄の死は、それを目撃していた全ての生存者に異常をきたすほどの凄惨なもので、避難した9割以上が発狂死し、生存者には大きな傷を残した。
黒白のアヴェスター本編時には謎めいた命令違反の常習者である聖王領最凶の戦士となっている。全身を血に染まった黒い甲冑に身を包み、一切の素顔を晒さない。
口を開いても殺意そのものの言葉しかない。

第一神座の戦いの果てに、対立し合う義者と不義者無関係に当時の宇宙の全生命を絶滅させて、神座へと登り詰めて当代の神であった真我を討ち、新たな神・無慙となった。
統治する第二神座においては、新たな神に到達する者を待ち続け、ついに現れたネロス・サタナイルを前に生涯唯一の安堵を抱いて、サタナイルに座を譲った。
殺し合いにおいては生涯無敗であったとされる。

神座に秘められた機構、極奥神座においては二度とその顔と声を見たくも聞きたくも無かった真我と不本意な再会、理想を託したサタナイルと再会、以降の時代に現れた新たな神と対面となった。

人物

神になる前と神となった後では人物像がいくつか乖離しているが、共通項としては悪に対する異常な殺意と憤怒と怨嗟があげられる。第一神座時代の善とされる側の勢力に属する者は破滅的だったが、彼だけはその全てが桁が違った。怨念だけを武器に戦い続けた男。あえて一言で言うなら、その在り方は無慙無愧。自分がどんな所業を行おうと、恥じない、悔いない。
彼にとって味方なんて概念はなく、存在するのは敵と敵の敵のみという苛烈な価値観。パンテオン結成時でもそれを宣誓し、全てが終わったら歴代の神座を全て殺戮する気であるとかなりの危険人物。
悪の絶滅に関しては無駄なことは一切せず、合理的な行動しかしない。
自分の体を両断されても、両断して殺害できたと思っている敵の虚を突いて、自分の臓物を撒き散らしながら攻撃してくるなど彼の思考には攻撃以外の文字は無い。
第一神座においては、そんな彼を信仰するものが善悪問わず全員で、全ての時代を見てきたコウハ曰く、「第一神座のヒーロー」とされる。

そんな彼でも、自分が理想を託したサタナイルに対しては自分のスタンスは納得しろとは言わないが理解しろという通り苛烈な彼としては柔らかい対応をしている。
波旬が滅尽滅相しようとしたことについては、案外似た者同士だと自嘲している。

破天荒に見えるが、真面目な男で曖昧なことを許さず、全てを理解しなければならないとしている。理解しないまま物事を進めても、より上のわからない理屈によって全て潰されるために、そうすることを選んでいる。

能力

前述の通り武才は無いが、殺し合いに関しては異常に強い。
戦士としては、星霊加護を複数重ねがけしたことで発生するバグを攻撃に転用するという手段で戦う。普通の戦士なら、自爆同然でしかない技。

第一神座時代の異能である戒律を三つも有している。神としての彼は神座の歴史においては、攻撃性能では波旬と同列に挙げられるほどの極めて高い殺傷能力を持つ。
そのどれもが正気の沙汰とは思えない内容であり、ハイリスクハイリターンの極致を体現している。

絶し不変なる殺戮の地平(サオシュヤント・アウシェーダル)

縛り「殺意以外の物理接触の禁止」
効果自他の殺意を自身の攻撃力に変換する

第一戒律。マグサリオンの異常な攻撃力の源であり、相手が格上であっても殺害できる力を持つ。
殺す気でなければ相手に触れられず、またこちらを殺す気の相手にしか触れられてはならない。
いわば己以外のあらゆる生命を敵/殺害対象として見做すという趣であり、これ単体ですらもはや人の生き方を完全に逸脱している(作中では不義者の武闘派集団暴窮飛蝗に近しい在り方と言われている)。
軽く肩を叩かれた程度で破戒判定という厳しい縛りだが、見返りも大きく、自他の殺意の総和をそのまま攻撃力に変換できる。
敵が格上であればあるほど効果が高くなり、さらに理論上は獲得できる攻撃力に上限がないため、どんな相手であってもジャイアントキリングを実現できる可能性がある。
もっとも、いくら莫大な攻撃力を得てもそれを叩き込まなければ無意味となるが、その欠点は第二戒律との組み合わせで補われている。
なおマグサリオンは終始鎧と剣で武装しているが、言うまでもなくそれらを介した「殺意に依らない接触」も間接扱いとはならず、きっちり破戒となる。

絶し不変なる凶剣の冷徹(サオシュヤント・マーフ)

縛り「常在戦場であること(瞬き、睡眠、飲食、排泄、武器を手放さない、殺し以外の思考はしないなどの殺し合いに関わらない広範囲のことの禁止、隙を一切見せない)」
効果第六感の強化

第二戒律。具体的な効果は事象に隙間を捻じ込み、強大な敵でも隙を強引に作り出して殺戮する機会を作り、また敵の攻撃をずらす。第一戒律との連動でそれはさらに研ぎ澄まされ、己を殺戮の凶器である剣とする、もはや人間の生き方ではない戒律。
第一戒律が軽く思えるほどの狂気の塊のような縛りであり、常時凄まじい目の乾き飢餓感、及び眠気に苛まれ、さらに殺しに関わる以外の思考すらできないと壮絶な環境に置かれることとなる。
なお、当然この縛りを遵守すれば衰弱死は免れないが、マグサリオンはある方法を用いて苦痛は一切軽減されないが生命と体力の維持は可能な状態を作り出し強引に成立させている(これに関しては作中設定などが絡み長くなるので本編を参照のこと)。

最後の一つは現時点では不明。
縛りの内容は不明だが、敵を理解してその矛盾を暴き立て、真実を白日の元に晒せば、どんな敵に対しても特攻性能を獲得できる解体の刃とも言うべき力を持つ。縛りに近いかと思われるのが、他者に自分を理解されてはならないということ。魔王の惑星の破壊が当たり前な上位二人を連続討伐した後に下位の魔王にその真実を暴かれそうになった時には不壊であるはずの体を傷つけられていた。

三つの戒律とは別の異能もあり、それは剣を振るうだけで世界そのものを斬り裂くもの。こちらは三つの戒律とは違い、マグサリオンが自分の慚愧を晴らすことができてないために制御不能となっている。

他作品での活躍

PARADISE LOST

この作品においては世界に原罪をもたらした者・王冠の独裁者(神)として登場。
ラスボスであるネロス・サタナイルが打倒すべき存在としている。
しかし詳細な描写は少なく、以後に見られる設定がこの時点であったかどうかは不明。

神咒神威神楽

本作では、過去の神格の一柱として語られる。
神座世界における二番目の理「堕天奈落」を作り出した二代目の神。第二天
二つの陣営に分かれて永劫の闘争を続ける世界で、悪を滅ぼしたくとも滅ぼせぬ世界に悲憤した、高い知性を持った統治者の老人……と語られていた。

Dies irae PANTHEON

だが、上述の経歴は波旬を本尊とし、神座システムそのものを憎んでいた邪教団・転輪王の花輪(サンサーラ・ヴァルティン)の主観に基づくものでしかない。
前日譚『神なる座に列し伝わる救世主(サオシュヤント・デサーティール)』にて明らかになったその真実はもっと苛烈かつ、波旬に並ぶ最大規模の問題児であった。
3作目のイメージとは異なり、ダークスーツに身を包んだ若者の姿となっている。
パンテオン結成時にはあの波旬に喧嘩を売るというとんでもないことをかまし、誰もが驚く驚愕のことをやってのけた。

余談

このように物語の主人公として極めて異端であり、彼の視点から話を展開することは(共感しにくい、様々な行動をとらせづらい、謎が多いことが肝なので第三者視点から見る必要がある、といった理由からか)非常に困難と考えられる。
そのため、黒白のアヴェスターは中盤までは主にヒロインであるクインから見た形(つまり彼女が実質的な主人公である形)をとっており、以降も第三者視点や他のキャラ視点からの描写が中心となる。
こうした事情から、章によってはセリフがないどころか登場しないことさえある。
また、主人公にもかかわらず劇中に本人のモノローグが一切ないのも特徴。

名前は作者の正田崇氏の創作。
語源は不明だがマグス+メガセリオンの捩りだろうか。

関連タグ

神座万象シリーズ 黒白のアヴェスター DiesiraePANTHEON
ダークヒーロー 鬼畜ヒーロー

ネタバレ注意







































































































その出生の真実とは、第一神座においてあらゆる枠から外れた正体不明の怪物である男、ワルフラーンと、神の代行者である神剣アフラマズダが剣の巫女に憑依した状態で交わることで生まれた存在(ワルフラーンが兄というのは周囲に対する方便)。
端的に言えば怪物と兵器のハーフのようなもの。
それにより、神の代行者の因子を持つマグサリオンは始まりからヒトではない。

世界を斬り裂く異能は恐らく彼の掲げる「不変」が形を成したもの。空葬圏の戦いでクインの言葉により慙愧が晴れたことで制御が可能となった。

絶し不変なる魔道の誓い(サオシュヤント・アストワトウルタ)

縛り「ワルフラーンを否定し、彼の生き方を踏襲しない」
効果肉体からワルフラーンと近しい部分が消去されていく

第三戒律。作中で判明したのは三番目だが、マグサリオンが最初に誓った戒律。
ワルフラーンの死を見た後に、作られた者としてではなくマグサリオン自身の意思で決めた殺意にして、己を確立させた誓い。
ワルフラーンの否定が前提であるが、ワルフラーンのことを理解できなかったために何がワルフラーンと重なる行いなのかということはマグサリオンがこうだと判定する曖昧さがあった。そのために破戒かどうかは常に綱渡りで、それであっても聖王領では常に常人なら発狂するレベルの激痛を受け続ける程度に留まっていた。前述の武才の無さもこの戒律によるもの(ワルフラーンが武才に溢れた人物であったため)。
ワルフラーンと重なる行いの一例としては偉大な人物として扱われたり、期待されることなどである。
戒律を誓ってから20年の月日での肉体消去と孔雀王の作用が重なり、そしてバフラヴァーンとの戦いを契機に肉体が完全に消去されて概念の塊と化し、いわばさまようよろいのような状態で動く存在となった。これが不壊の肉体の正体である。その後ナダレとの戦いで消滅した肉体を再構築し、ワルフラーンに似て、それでいて決定的に異なる恐ろしさを感じさせる風貌となった。
最終的にバックアップを乗っ取る形で復活したワルフラーンとの対決で彼を理解することでこの戒律は完成した。
その真の能力とは「ワルフラーンに存在する“零”を断ち切る」こと。

絶し不変なる征服への飛翔(サオシュヤント・タルワリー)

縛り「既存戒律を改良し、従来のままでは使わない」
効果真我の予想を超えた存在となる

第四戒律。従来の戒律は、一部の上の者から下の者へ強制的に敷く大義式戒律などを除けば、全ての戒律は真我への宣誓と承認のプロセスを踏む。故に既存の戒律を運用したまま真我を倒してもそれは真我の掌の上で踊らされたままということになる。
だが、この戒律はマグサリオンが己自身の手で定めたものであるため真我も知らない。
具体的には既存戒律に追加条件を付け加える。
第一戒律に対しては「他者の容認」という条件の追加。これにより万象の父となった際は、己の世界の民に無限に生まれ出させることで殺意を継続する。殺意は他者あってこそのもので、全てがいなくなれば殺意に意味はなくなる。
第二戒律に対しては「敵を理解し尽くした上で殺す」という条件を追加。これにより、敵を理解すればするほど、理解した敵に対する切れ味が宿る。前述の理解した相手に対する特攻能力の正体がこれである。
第三戒律に対しては「ワルフラーンより進んだ道を選ぶ」という条件を追加。否定ではなく未来へ進むための選択である。
































































分かっているとも。俺もわざわざ、七面倒くさい玉座を欲したいとは思わん

座に至るのは俺であって俺ではない。

震えて死ねよ、貴様に特大の挫折をくれてやる














  • 無慙の真実
神としての「無慙」と人物像の乖離が見られたのは、正確には両者は同一の存在ではないため。
そもそもマグサリオンは様々な面で覇道神の資質を欠いており、そのままでは座につくことが困難だった。
そこで、彼は己の「不変」に吞みこんできた第一神座のみんなの祈りを外に纏うことで、外装人格を形成し、覇道を会得するに至る。この外装人格が「無慙」と呼ばれる神である。
第二神座に流れ出している「すべての生命が原罪という業を持つ」法則は、マグサリオンに吞み込まれた第一神座の覇道適正者や神に近しい者の渇望を主体とし、そこに数多の民の祈りが合わさった結果誕生したものであり、マグサリオン個人の渇望ではない。
後世(神咒神威神楽)においての「高い知性を備えた老人」という記録は、おそらく「無慙」の総体の中から聖王スィリオスの存在のみを観測してしまったものと考えられる。
このように1つのキャラクターとしてのみではなく、神座シリーズの覇道神としてもかなりイレギュラーな立ち位置となっている(もっとも、異端度合いでは例の占星術師も相当なものだが)。

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