概要
サナキの祖母でありベグニオン帝国第36代目皇帝にして先代の神使だった故人の女性。
代々のベグニオン皇帝は「印付き」なので彼女もそれであり、正統な神使だったことから臣民に強く慕われていた。
ラグズとベオクの共存を望んでいたため『ラグズ奴隷解放令』を公布するなどの活動をし、初めて皇家の祖と顔を合わせた際は臣民に自分が「印付き」であることを公表しようと決意したが、これを良く思わなかった元老院の手により暗殺される。
しかし元老院は彼女を暗殺した犯人を鷺の民に擦り付け帝国全土に発表し、どうしようもない絶望に沈んでいた臣民はこれを知ると我を忘れるほどの怒りに呑まれセリノス王国に襲撃し、「セリノスの大虐殺」という歴史上最も残酷な事件を引き起こしてしまう。これがベオクとラグズの壁を更に大きくし、ある者の絶望を深くし、野望を動かしてしまうきっかけになった。
⚠ネタバレ注意!!⚠
実は彼女は元老院の暗殺から逃げ延びており、同じように暗殺のターゲットにされていたサナキの姉で次代の神使であるミカヤを連れて誰にも正体がばれないよう隠れ生きていたのである。
亡くなる前にミカヤには生きるための術やベオクとラグズ双方の種族から疎まれる印の存在、そしてミカヤ自身がその「印付き」であることを教えたがベグニオン帝国の皇族で神使の後継者であること、妹がいることまでは教えなかった。
そのためミカヤは「暁の女神」の物語の佳境に入るまで自分が何者なのかを知らないままでいることになる。