CV岡野浩介
概要
メフリス・アマゾヴァとは、まほろまてぃっくに登場する敵組織・管理者所属の科学者。
組織に敵対する者の暗殺を請け負う機密保持部隊「修繕屋(REPEAER)」の指揮官でもある。
作中ではメフリス教授と呼ばれる事が多い。
人物像
極めて非人道的かつ自己中心的な性格のマッドサイエンティスト。
ライバルのキャナン博士が機械化部隊の売り込みに成功して高い地位に就いたのに対し、自分は汚れ仕事の修繕屋に就かされた事を恨んでいる。そのため敵対組織ヴェスパー所属のアンドロイド・V-1046R ヴェスパーハイパーソルジャーMAHOROを捕獲し、その技術を解析することで最強のアンドロイドを自ら製造する事を目論む。
科学者としての成果物はCODE:227フェルドランス、CODE:369、CODE:370(後の安藤みなわ)、CODE:154パンプキンヘッド、CODE:91(後の帆風みなと博士)などの様々なサイボーグ兵士。これらのサイボーグは現代兵器を上回る性能を持つものの、セイントやヴェスパーの戦闘用アンドロイドには到底及ばない為、管理者上層部からは殆ど省みられていない。
正式採用されたサイボーグ兵士にはコードネームを与えているものの、メフリス自身もその性能には満足していなかったようだ。
また、メフリスは機械には心は不要、無心こそが良き兵器や兵士を生むという思想を持っており、サイボーグ兵士達には心を消す為の洗脳処理を施していた。加えてCODE:369の様に性能を満たさなかったサイボーグ兵士は欠陥品として消却処分されていた。
虚栄心の強い性格ではあるが、組織内の政治闘争ではなく自らの才能と成果で地位を勝ち取ろうとする程度の信念は持っており、フェルドランスからは(技術に対しては)「愛」のある科学者だったと評されている。
なお、耳が尖っているうえに眉毛の生えていない三白眼というナメック星人のような外見だが、異星人や人外などではなく純粋な地球人類のはずである。
経歴
キューバ危機当時(1962年)には既に管理者に在籍していた模様。異星人セイントの地球来訪時には「薬漬けにしてでも知識を聞き出せ」などと主張していた為、当時管理者の幹部候補だった近衛優一郎からは「サイコ野郎」と評されていた。
先述の通り、まほろの性能に心酔しており、彼女を捕獲して技術を解析する事で最強の戦闘兵器を作り出そうと目論んでいた。その目的の為に消却予定だったCODE:370を美里家に潜入させ、「任務が成功したらサイボーグ兵士の待遇を改善する」事を条件にスパイ活動を行わせた。
仲間たちを人質に取られたも同然な370改めみなわは命令に従わざるをえなかったが、メフリス自身に約束を守る気はなく、むしろ在庫整理同然に消却処分を進め、出来損ないであるみなわやフェルドランスをも消却するつもりで計画を進めていた。
そして物語後半、データ収集を終えたメフリスは大軍を率いてまほろ捕獲作戦に出撃。みなわにも作戦参加を命令するが……
末路
アニメ版
みなわは美里優を誘拐。彼を人質にしてまほろを孤島へ呼び出す事に成功する。しかし、みなわの翻意やまほろが発動した「輝ける闇」による反撃、リューガの乱入によって捕獲作戦は失敗。既にキャナン博士に取り入っていたフェルドランスの策略に掛かり、「管理者を裏切った」という名目でフェルドランスに射殺される。
原作漫画版
まほろ捕獲作戦は成功したかに見えたが、まほろからは「心の無い兵器こそが最強」という自らの思想を真っ向から否定されてしまう。加えてリューガとスラッシュの乱入によって作戦は失敗。やむなくメフリスは空中戦艦に戻って逃亡を図るも、その過程でフェルドランスからリューガの情報を隠していたことを明かされた挙句、「ボクは管理者の備品であってあなた(メフリス)の玩具ではない」と告げられ、怒り狂う(フェルドランスがメフリスを裏切った真意は明かされていないが、みなわとメフリスが相討ちになって死ぬ事を望んでいた可能性が高い)。
更にフェルドランスはメフリスの真意をみなわに明かす。逆上したみなわはメフリスを襲撃し、彼を護ろうと立ち塞がった戦闘ロボット部隊をも殲滅してしまう。
すんでのところでみなわの身体が限界を迎えたため命拾いしたかに見えたが、彼女が最後の力を振り絞って投擲したブーメランに両脚を切断されて空中戦艦から転落死し、自業自得の末路を迎えた。
自らが改造した少女を弄んで「欠陥品」と嘲笑した挙句、真価を発揮した彼女によって命を奪われた最期は、皮肉極まり無い顛末だったと言える(みなわからは「この醜い、出来損ないの身体を作ったのはあなたです!」と指摘されている)。当のみなわは救出されたあとヴェスパーの治療で延命処置を受け、人並みの寿命を取り戻した。加えて作戦に利用された改造予定の人造人間CODE773(後の安藤ななみ)も生還している。
また、管理者上層部もフェルドランスの内通でメフリスの策謀を把握していた為、組織内に彼の死を惜しんだり悼んだりする者は誰一人いなかった。
それどころかメフリスの死後に「修繕屋」はキャナンの配下となり、まほろのデータを基に開発していた最終兵器「ノルニル」もキャナンの下で完成されてしまうなど、キャナンにとっては濡れ手に粟というべき状況を与えてしまった。
その他
メフリスは生前、「管理者の科学技術はセイントに追い付いてなどいない」事を主張していたが、キャナンの政治力や物量戦を重視するドレクセルの楽観的な考えの影響もあり、殆ど省みられてはいなかった。しかし、その懸念は原作漫画版の最終決戦において現実の物となる。この点だけはボールドウィン艦長に評価されている。
一方でキャナンの事を「俗物でゲスな人物」と嫌悪していたが、言うまでもなくメフリス自身も方向性が異なるだけで「俗物でゲス」の範疇ではある。