概要
CV:坂本美里
『管理者』の暗殺部隊『修繕屋』に所属するサイボーグ兵士。
同部隊を率いるメフリス教授の副官のような立ち位置で行動している。
正式名称は『CODE:227』。CODE:370と同じく製造ナンバーとしての名前しか与えられておらず、フェルドランスという名前は本人の自称に過ぎない(或いは一定の地位になると付与されるコードネームという説もある)。名の由来はクサリヘビ類の毒蛇と思われるが、どのような意図・意味があるのかは不明。
外見はブロンドの長髪を持つ中性的な美少年で、常に笑顔を絶やさず言動も穏やかに見えるが、その精神性は極めて冷酷。「兵器に心は不要」というメフリスの思想を体現するために「あらゆる感情を喜びとして認識する」という洗脳を施されているのだが、そのせいで精神が破綻しており、他人の持つ怒りや絶望などの感情を羨んでいる。
ただし、みなわ達と同様に洗脳は不完全で、感情的になる様子も多少見られた。
自らを改造したメフリス教授や同僚のみなわに対しては親しみを覚えているようにも、冷笑しながら死地へ追いやっているようにも見える態度を取っており、その真意は理解しがたい。
原作ではCODE:773(後の安藤ななみ)をスパイとして送り込む作戦を提案したり、みなわに「消却」の真実を伝えて彼女に特殊能力を使わせようとしている。結果としてみなわや773は生還したものの、彼女らを破滅させようとしていたのはまず間違いない。
アニメ版ではメフリスを見限り、殺害してキャナン博士に取り入った。原作でもメフリスの陰謀を上層部に漏洩した上で見限り、キャナンの指揮下に引き入れられた。しかし、比較的優遇されていたにも拘らず、キャナンの事は「ゲスな男」と評して見下しており、彼に「フェルドランス」の名で呼ばれることを遠回しに嫌がっていた。
原作版・アニメ版共に安藤まほろを死へ追いやった仇敵であり、主人公の美里優からは深い恨みを抱かれることになる。一方、原作版では優との戦いの中で「哀しみ」を理解し、20年に渡って戦い続ける事で優の孤独を癒そうとしたが、その想いも届かず討たれる最期を遂げた。
サイボーグとしての性能
作中では小型の拳銃、鞘だけの状態から刃が展開される大剣、短刀などを使用している。
いずれも戦闘機を一撃で爆破したり、人間の腕を軽々と切断するなど、凄まじい威力を誇る。
暗殺用サイボーグとしての性能は高く、キャナンが開発した戦闘メカよりも戦闘能力は高いと思われるが、ヴェスパーやセイントが有する戦闘用アンドロイド達には全く敵わない為、まほろやスラッシュと戦う際は様々な策を用意して挑んでいる(人質と精神攻撃で追い詰めて自ら投降させる、街諸共強力な爆弾で吹き飛ばすなど)。
ただし、アニメ版ではまほろの持つ『輝ける闇』の複製版を搭載された為、寿命の尽きかけたまほろを圧倒する力を見せた。まほろも正攻法では勝てないと判断したのか、フェルドランスを道連れに自爆する事を選んでいる。
余談
上述の通り、原作では「優への贖罪に自らの生涯を捧げた」と言える最期を遂げた為、最終巻カバー裏漫画では作画担当のぢたま(某)から「実はホモなん?」とあらぬ疑惑を建てられており、フェルドランス自身も想いを自覚して赤面するという本編では考えられない姿を見せている。