CV.瀧本富士子
概要
茶色の髪にこげ茶色の瞳を持ち、眼鏡をかけた容姿が特徴。身体能力が高く、IQ120という高いレベルの知能を持つなど文武両道に長け、人当たりも良いので周囲の女子からの好感度も高いハイスペック美少年。ただし、料理や掃除など家事に関する能力は皆無。
後述の事情で独り孤独に暮らしていたが、ある日、家政婦として安藤まほろを雇ったことで状況が一変。彼女と共ににぎやかな生活を過ごす中で、かつての明るさや活発さを取り戻していった。
特別編「ただいま・おかえり」では、祭りの準備をしたりご奉仕喫茶のスタッフになって活躍した。
交友関係
クラスメイトの浜口俊也、川原清巳とは気の置けない親友関係。幼馴染の等々力凛、佐倉深雪、大江千鶴子からは初恋の相手として意識されており、担任教師の式条沙織からは性愛の対象として激しい執着心を抱かれている。
優自身は彼らに対して明るく振る舞いつつも心の中に「壁」を作って一定の距離を置いており、上記四人の女性たちと恋愛関係になる気は無いと発言している。
また、まほろのサポートメカ・スラッシュからは【まほろの主】として信頼感を抱かれている。管理者のサイボーグ・CODE:370を家に住まわせ、安藤みなわという名前を与えようと提案したのは優であり、優とまほろは彼女が日常生活に馴染んでいく様子を楽し気に見守っていた。
まほろとの関係は千鶴子から「最初は「お母さん」のようだったが、「お姉さん」のようになり、友達、彼氏彼女のようになり、(原作終盤で)ようやく恋愛関係になった」と語られている。
家族
家族構成は父「良(りょう)」と母「優香」、祖父「優一郎」の四人構成。
だが、母は自身が8歳の頃に交通事故に遭い死亡(ひき逃げをした犯人は、未だ捕まっていない)し、自身が10歳の頃には父が工場の爆発事故に巻き込まれてしまい死亡している。(葬儀の時、棺の中には黒い消し炭のようなモノが入っていただけらしい。)
両親の死後は独り残された美里家の邸宅で過ごすことを選び、唯一の肉親である祖父の下に引き取られる事も拒んでいる。心を閉ざした優は表面上は明るく振る舞いながらも、両親がいる同い年の子供を妬んだり憎んだりと荒んだ環境で暮らしていた。
実は地球へ来訪した異星人「セイント」の血が混じるクォーターであり、上記の優れた能力はセイント人の資質として受け継がれたものである。また、良と優一郎はまほろが所属する組織「ヴェスパー」の主要構成員だったのだが、優自身はセイントやヴェスパーの存在を知らされていなかった。
そのほか、飼い犬としてぐりちゃんを飼育している。
えっちなものの傾向
年頃の青少年らしく性に目覚めており、巨乳モノのエロ本を大量に収集している。しかし、まほろはえっちなものに対して厳しいためエロ本の隠し場所には四苦八苦している。特にアニメ版のスペシャル番組『えっちなのはいけないと思います!』では、優とまほろのエロ本を巡る壮絶な戦いが描かれた。
特別編『ただいま・おかえり』でもエッチな本を隠していたが、明らかになってしまい まほろからお叱りを受けた。
ドラマCDでは、「むちむち海賊ちゃんねる」というお色気番組が好きで楽しみとしている。
特技
編み物が得意。 幼少時代、母がやっていたのを見よう見まねでやっていたことが始まりでいつの間にか身に付いていた。(劇中ではマフラーを製作しプレゼントとして贈っている)
余談
優を演じた瀧本富士子氏は後に、浜口俊也を演じた荻原秀樹氏と結婚している。
関連タグ
二ノ宮リョウ:アニメ『この醜くも美しい世界』の登場人物。瀧本富士子氏が演じており、キャラクターデザインも同じく高村和宏。ハンサムで落ち着きのある性格を持っているが両親を早くに亡くしているなど、優に似た要素が多い。
【これより先、この男の未来が描かれているため閲覧には注意されたし】
20年後
【アニメ版】
cv:神奈延年
ヴェスパーと敵対する組織「管理者」に命を狙われて南米まで逃亡した挙句、そこで最愛の人を喪ってしまう。それからは今までの穏やかな性格から一変、自身が持っていた想い出を封印し、あらゆるものに対してドライで苛烈な性格となってしまった。
更に20年後には故郷の地球を離れ【共同植民惑星シルヴァプラナ】に住んでおり、ヴェスパーの刺客として管理者の残党を追いかけアンドロイドを躊躇う事なく排除する日々を送っていた。しかし、その孤独で苛烈な姿を見かねたセイントの指導者・マシューの手でまほろが復活。
思わぬ事態に困惑しながらも二人は抱擁を交わし、共に地球の美里家に帰ろうと語り合うのだった。
(但し、リドルエンドの解釈もある為、捉え方によっては衝撃的な結末とも取れると言う意見もある。)
【原作】
最愛の人であるまほろを殺されたことで管理者に対して激しい復讐心を抱き、ヴェスパーの後継組織「ヴィナス」に所属して最前線で戦うサイボーグ兵士となった。
失った両腕には、精巧に作られた義腕が装備され【輝ける闇】に酷似した武装が使用可能になっている。 これにより、一騎当千の戦闘能力を持つ超戦士として名を馳せる。
また、加齢により顔立ちは、父と祖父に似てきている。
まほろの死から20年後、彼女を死に追いやった因縁の相手であるフェルドランスと激闘を繰り広げ、遂に彼を討ち取ったが、フェルドランスが「優の心を救うために戦っていた」という事実を知ってしまい、20年間の歳月を【復讐】に費やしたことに苛立ちと虚無感に支配されてしまう。
任務終了後は大門総司令から昇進を言い渡されたものの、現場で戦い続ける事を望む優と落ち着いた生活をして欲しい大門総司令の考えは合わず、ついに辞表を叩きつけてヴィナスを去ってしまった。(辞表が受理されたのは不明)
その後、旧友が店長を務める川原酒店に来店し大量に缶ビールを購入。清巳の妻となった深雪から「真昼間からこんなに飲んで・・・どうするのよ!」と心配されるが、優は「独り身の男は、これくらいしかやることがないさ!」と、表面上は明るい笑顔を見せながら語った。
(その様子を見た深雪は、再び一人になってしまった優の姿を見て「現在(いま)の優を助けることができるのは・・・・あの人(まほろ)だけなんだ・・・・」と涙ながらに夫に語っている)
ちょうどその頃、地球では人類とセイントによる火星入植を祝う式典が催されていた。
管理者が討伐されて平和になった地球には自分の居場所など無いと悟った彼は、同じように居場所のない、ぐりちゃんに似た捨て犬「どりちゃん」を拾う。荒れ果てた美里家に辿り着くと、どりちゃんは庭目掛けて走り出していったのだが、そこにはマシューの手で人間として転生を果たしたまほろが待っていた。
最愛の人と対面した優は「復讐鬼と化した自分はまほろの知る『美里優』ではない」と自虐したものの、まほろは「優さんは変わっていませんよ」と断言し、かつて二人が出会ったときに歌っていた「紫陽花の花が咲く庭で」を口ずさむ。歌詞の通り、紫陽花の咲き乱れる庭の中で再会した二人は、遂に美里家への帰宅を遂げたのだった。