概要
原作終盤の回想シーンに登場した人物。アニメ版には登場していない。
地球人類に酷似した性質を持つ異星人『セイント』の科学者であり、
セイントの指導者『マシュー』の生みの親。
そして本作のヒロイン・安藤まほろの原型ともいえる人物である。
容姿は安藤まほろとほぼ同じだが、胸が巨乳である点が大きな相違点。
また、耳元から突き出した水平もみあげが、まほろに比べて垂れ下がっているのも特徴。
人物像
僅か18歳にして博士号を三つも取得した天才科学者であり、
セイントが抱える諸問題を解決する為の人工知能『S-ZEROシステム』のメイン開発者。
S-ZEROシステムに【アーカディア・マシュー・フェイ・レイ】(通称:アーク)と名付け、
自分とよく似た姿を与えたうえで娘と呼んで愛情を込めて接していた。
元来より自由奔放な性格のため恋人がいた描写はなく、生涯独身だった模様。
(色恋沙汰に興味があったかどうかは定かでは無い)
アークからは「ちょっと不思議で素敵な人」と評されている反面、ズボラな面もあり、
食事の際はラーメン屋に出前を頼んで研究室に直接届けさせている。
しかも、注文は<ラーメン大盛り、炒飯大盛り、餃子二皿>という豪快なもの。
(マホロ曰く「食堂のご飯、いまいち美味しくないんだもん」)
そのような食生活を送っているにもかかわらず、全く太らない痩せの大食いでもある。
ラーメンを食べている最中にアークが食事に対して興味を示した為、
「いつか、アークに人間型端末を与えるから一緒に美味しいものを食べよう」と約束する。
アークは「私は機械だから人間と同様の食事を摂る必要はないのでは?」と疑問を感じるが、
マホロは「食事とは、美味しく食べるという幸せな時間を過ごすこと」という持論を説き、
機械的な補給作業ではなく、食事による幸福が感じられることの素晴らしさを教えようとした。
また、自宅に帰宅することも殆どなく、ほぼ毎日研究室で寝泊まりしていた。
アークからは家に帰って寝るように注意されていたが、
「愛用のヒヨコ型枕があればどこでも眠れる」と言って無視していた。
アークからの説教を受けている最中、アークに眠る機能が無い事に気付くと、
膨大な情報を自動的に取捨選択する機能が付いた睡眠プログラムを導入し、
アークに睡眠という形の休息を与えた。
その際、愛用のヒヨコ枕をモデルにしたものを彼女の電脳空間に溢れさせている。
これらの愛情に満ちた交流や、人間に近い身体感覚を与えられたアークは、
やがて人間に極めて近く、より善良で「完璧な心」を持つに至っている。
時が更に経過し、アークに念願の人型端末ボディを与えることに成功。
ただし、アークの端末はマホロ博士に酷似しているものの、胸が小さいという特徴があった。
それを指摘されると、「つるっつる〜のペタッペタンはセイント美人の証です!」という、
セイント人特有の文化を教え、アークのボディに自らの願望を反映したことを明かした。
それに対してアークは「えっちなのはいけないと思います!」と説教している。
マホロは人間の姿を得たアークと共に春夏秋冬の日々を過ごすが、
人であるマホロと機械であるアークとの間に流れる時間の差は残酷だった。
年老いて病床に倒れたマホロは、アークに対し、
「永遠の時間を生きる貴方に心を与えたのは残酷な事だったかもしれない」と詫びたが、
アークは『心を与えられた事を幸せだと思っている、これから先も永遠に』と応え、
マホロへの感謝を伝えつつ彼女の最期を看取った。
その後
セイントの指導者として活動し始め、『マシュー』と呼ばれるようになったアークは、
やがてセイントの種存続に纏わる重大な決断を強いられることになる。
アークは側近リーシァの助言で、地球に戦闘用アンドロイドを潜入させることにし、
その戦闘用アンドロイドに「自分の最も大切な人、全てを委ねられる人」
であるマホロ博士をモデルにした容姿・性格・思考を与えた。
そのアンドロイドこそが、安藤まほろである。