ユニオンブラスト
ゆにおんぶらすと
型式番号YMS-02
VMS-15ユニオンリアルドの後継機として、ベル・ファクトリー社が開発した。
機体コンセプトとしてはリアルドの発展型であり、フライト・ポジションでの空戦能力に重点をおき、その能力は対抗機であるYMS-01Aユニオンフラッグよりも勝っていた。
その反面MS形態を含めた汎用性に劣っており、総合的な能力では新たな思想により設計されたフラッグに劣る結果となり、採用試験には敗れた。さらに本機の開発コストが高額だったのも敗因の一つである。
機体形状
リアルドやフラッグと違い、脚部が主翼になる構造になっている。そのためフラッグよりもさらに細身の脚部になっている。フライト・ポジションでは、腕部が機体後部に移動し、脚部が前進翼のような主翼になる。ちなみに、腕部はリアルドと共通である。
テストパイロット
ブラストのパイロットを務めたのは、”スレッグ・スレーチャー少佐”。
生きる伝説、不動のトップガンとまでいわれたエースパイロットである。その実力は非常に高く、グラハム・エーカー(当時少尉)と46回の模擬戦を行い、全勝するほどであった。総合評価でブラストの不利を悟ったベル・ファクトリー社は、伝説であったスレーチャー少佐をテストパイロットに起用。そのため多額の報酬を用意したとされる。
評価試験の一部としてブラストとフラッグの模擬戦が行われた。
パイロットは、ブラスト=スレッグ・スレーチャー。フラッグ=グラハム・エーカーであった。
大半の人間はスレーチャー少佐の勝利を予想していたが、結果的に勝利をつかんだのはグラハム少尉のフラッグだった。スレーチャー少佐が戦闘機時代からの空戦にこだわっていたのに対し、グラハム少尉はフラッグの特性を活かし、空中で機体を変形させる”グラハム・マニューバ”(通称、グラハム・スペシャル)という戦法を編み出し、従来の可変MSを大きくこえる戦い方をみせた。
己の不利を感じたスレーチャー少佐は、ブラストでフラッグへの体当たりを試みた。しかし、グラハム・スペシャルで瞬時にMS形態となったフラッグにソニック・ブレイドで主翼を破壊され、そのまま墜落。スレーチャー少佐は帰らぬ人となる。
関係者の中には「スレーチャー少佐の腕なら不時着できたはずだ」、との意見も多い。「少佐は金銭的に困っており、自身に保険金をかけていた」との噂もあるが、真相は不明である。