「わたくしはララ・トロッケル。満たされぬ者の縁となる誇り高き王ですわ」
「国王自ら出陣する──英雄譚の1ページにして差し上げますわ。」
CV:愛原ありさ
概要
各人の渇望を満たすため互いに協力し合う、という名目で集まった悪の錬金術士集団『極夜の錬金党』の1人。
同じく錬金党のメンバーであるジェロン・ディーゼルと行動を共にすることが多い。寡黙で趣味が無い彼と会話を弾ませることは無いが現在では呪いのことから味の好みに至るまで熟知している間柄である。
お嬢様言葉で一見丁寧な物腰だが、その内面は苛烈かつ残忍。台詞の端々にもドス黒さが滲み出ている。頭にくれば話の途中でも至近距離で相手にフラム(アトリエシリーズにおける炎属性の爆弾)を投げつけるなど某爆弾娘もドン引きしそうな行為に及ぶ。
錬金術は己の渇望のためにあると考えており、錬金術は人間を幸せにするためにあると考えるレスナと敵対する。
「錬金術とは己の欲望を満たすための大いなる力。そういうものでしょう?」
そのため錬金術の素材採取も、後から訪れる採集者や採取地の環境に全く配慮せず有るだけ根こそぎ奪い取るという蛮行を繰り返しており、同じ素材を必要としてその土地に訪れるレスナたちをほとほと困らせている。
色々と上から目線であるが錬金術の腕前は高く、初戦ではレスナが未来視で「使わせてはいけない」と予感させるほど殺傷力が高い自作爆弾『クイーンズクレイブ』を奥の手として所持しており大分、余力を残していた。
また第12章で作り上げた服は高級品として売り出したいと織物職人から評価されている。
15章以降は…
レスナたちとは計4度の衝突を繰り返しており和解は絶望的かと思われていたが、嘗て自身が「アラル」というペンネームで著書した錬金術の本をレスナが愛読していることを知り、初めて心を開く。
そこで長い因縁の決着を極夜の錬金党の拠点である「アメルハウザー城」へ持ち越し、1度徹底した話し合いと交渉が行われるものの決裂。『敗者は勝者に従う』条件を付けた決闘をジェロン(獣化)と共にレスナたちへ仕掛けた。
敗北後は素直に捕縛され勝者のレスナに従うだけのつもりであったが、覚醒した彼女とヴァレリアが獣化を暴走させたジェロンを救ったこと、アトリエ帰還後にレスナが「ララさんの夢を手伝いたい、幸せになってほしい」と願ったことで完全に改心。互いの渇望のために協力し合う関係を錬金党からレスナたちへ切り替えることとなった。
このメインストーリー第16章の更新と同時に2024年8月31日、覚醒レスナと共にララ【Queen's Grace】が期間限定ガチャとして実装された。
容姿
左目は紫紺、右目は紅梅色の特徴的な瞳を持つ貴族のような出で立ちをしている。
後述する過去から先天的なオッドアイではなく、右目は錬金術で作られた義眼である可能性が高い。
髪や眉も右側の一部がダスティーピンクから脱色されて白くなっている。
常にそれなりの大きさの王冠を傾けて被っており、絶対に落とすことはない(HPが尽きて座り込んでも顔を俯かせてもハンマーでぶっ飛ばされて尻もちをついても落下しない。接着剤でも着けているのだろうか)。
臙脂色のドレスを身に纏い、のぞく胸元からレスナやヴァレリア、ライザやマリーを凌がんとする爆乳の持ち主であることがわかる。ただしドレスの構造上、寄せて上げている可能性も無きにしも非ず。
実年齢は不明だが、第一印象でおばさんと思うプレイヤーが多くいる模様。過去の経緯から、まだ18歳辺りだと思われるが……(汗
第2章ではジェロンに攻撃を惹き付けさせつつマヒ攻撃でプレイヤーキャラを行動不能⇒各個撃破する序盤の思わぬ難敵だったこともあり、彼女相手に辛酸を舐めたプレイヤー間では「マヒおばさん」なる蔑称で呼ばれることもあった。
渇望
自身の才能を活かした政(まつりごと)がしたいという願いが根底にあり、そのために「ララ・キングダム」なる自分の国を作る目的を持っている。
建国のために必要な人材を常に求めており、優秀であれば敵対しているレスナやイザナなども自国民に加えようと声を掛けている。
勧誘については節操がない部分もあり誰彼構わず臣下にしようとするため、第6章ではスパイ目的で錬金党に近づいたアンペル・フォルマーに一杯食わされてしまっている。
以下ネタバレ注意 |
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「何度も口にはしていましたが──こうなれば実際に、お目にかけましょう。わたくしの、ララ・キングダムを!」
ララ・キングダムは長らく悪の大幹部が思い描くような絵空事でしかないと思われていたが、実はランターナ王国北東の国境外で着々と建国の準備をしていたことが明かされた。
建国予定地は頂獣すら寄りつかない辺境にある反面、王国が見放してしまうほど痩せ細った土地であり(景色は砂漠)、今自活するには錬金術が必要不可欠。作物を育てる湧き水や土の養分なども全てララの錬金術で賄っている。
国を維持するにはララが定期的に調合をし続けなければならず、調合頻度が多い分素材も大量に用意せざるを得ない。
つまり採取地の素材を独占しレスナと分け合おうとしなかったのは別に意地悪をしたかったのではなく本当にそれだけ必要だからだったのである。
国民は主にランターナ王国から見放されてしまった者たちを中心に集めており、決して悪政で国民を搾取したり苦しめようとしたりしていない。交流ストーリーでも判るが常に国民がどれだけ快適に暮らしてゆけるかを考えており、そんな思いが十分に伝わっているのかララは国民たちからも慕われている。
ランターナ王国の第二皇子であるロマンも「民たちのあの笑顔は学ばなければならない」とララの手腕を見習う旨の発言をした。
過去(ネタバレ注意)
「『クア州を守れた』……。残念ですわ。あんな不愉快な場所、もっと壊れてしまえばよろしかったのに」
ララの正体はランターナ王国クア州州長アブラハム・トロッケルの末娘。
アブラハム自身はウェルテックスから州を守ってくれたレスナに感謝を述べに来る一見、良識ある人物である。
トロッケル家は代々、錬金術士の家系であったが時代と共に(恐らく現在のマナ不足のことを指している)衰退したそれを手放してしまった。
ララはその家で類い稀なる才覚を見せ、遺された文献で勉学に打ち込み、帝王学と錬金術の知識を修めていった。その間は才能を妬んだ兄姉や日頃の鬱憤を晴らしたい母親から虐待を受けており、極めつけは劇薬で顔の右半分を焼くという凶行にまで及ばれている。
全ては自分が政をしたい──つまりはトロッケル家の当主になりたいと願っての努力と献身、そして虐待に耐える日々だった。しかしアブラハムはララに当主を継がせるつもりはなく彼女が年頃(17ー18歳)になると政略結婚を命じたのである。自身の才能を全く活かそうとしてくれない父の采配にララは絶望する(彼女自身は「心底、呆れてしまった」と言っているが、当時の感情としてはこちらが正しいだろう)。
そんな折に出会ったのが極夜の錬金党党首クリセルダであり、彼女の錬金術で顔を修復してもらったララは改めて錬金術の可能性に着目。トロッケル家とは縁を切りそのまま錬金党へ加入したのである。
「そして、わたくしは誓ったのです。トロッケル家とは真逆の美しい生き方をしよう、と──州を治める立場にありながら身勝手な行為を重ねる愚か者には決して作れない、理想の王国を作る、と」
後に錬金党を離れてレスナたちの仲間になった以降もトロッケル家との蟠り(わだかま - )は解けておらず、現在はレスレリアーナのアトリエを拠点としながらレスナへの助力とララ・キングダムの統治・発展を両立させている。
余談
彼女との戦闘で流れるテーマ曲『over the tears』はプレイヤーの中で人気曲となっており歌った佐々木李子氏は、公式Xのコメントで、
「今まで歩んできた道を胸に、どんな壁でも乗り越えていけるような強い意志を感じられる、躍動感溢れるバトルソングです。この曲を聴いたプレイヤーさんの、心の戦闘力がアップするように熱く力強く歌いました。」
と語っている。(出典)
後にララキングダムの1人ディオーナ・グルンドベリ屋久で登板している。
関連タグ
メルル - 家督を捨て、自称ながらも王となり自国を錬金術で豊かにしようとするララに対し、こちらは王女である内に自国を錬金術で発展させようと奮闘する。対極でありながら同志とも言える