CV:林原めぐみ、平松晶子(林原の産休時:AG85~92話)
プロフィール
概要
アニメ『ポケットモンスター』シリーズに登場するロケット団の一員。
初登場は無印編第2話であるため、母親のハナコを除けば、アニメシリーズにおいて最もサトシと付き合いの長い女性キャラクターである(腐れ縁的な意味で)。
初代ポケモン『ピカチュウ版』にも「ロケットだんいん」名義でコジロウ、ニャースと共に出演している。
人物
容姿
長い赤髪と青色の瞳が特徴。黙っていれば申し分のない美人であり、スタイルも良い。腹部を露出した白い制服にタイトミニスカート、ニーハイブーツを履いている。
またへそはチャームポイントらしくツボツボに舐められたことがトラウマらしい。
その特徴的な髪型は幼少時代から変わらず(学生時代に後述のアイドル候補生を意識してか、ミヤモトに似た髪型に変えていた時期がある)、「女優の命」としてとても大事にしている。
水に濡れると非常に長く見えるのがお約束。
その一方で髪を切られたり、荒らされるなどして台無しにされるとコジロウやニャースが震え上がるほど怒り、ハブネークを素手で倒すほどの力を発揮する(使った技はこわいかお、みだれひっかき、メガトンキックの3つ)。
コジロウやニャース同様、本編では変装していることが多い。初期の頃は男装を披露した回もあった。
性格
高飛車で非常にわがまま。年齢を気にしている描写もあり、カスミに「おばさん」呼ばわりされて激怒するシーンも度々あり、その後も子供にも言われ、仲間のコジロウやニャースからも「後半年ぐらい(は大丈夫)かな」や「もうすぐおばさんだけど」と言われている(実年齢は20代半ばであり、怒るのも無理はない)。
女性らしく可愛いポケモンを好むが、毒蛾ポケモンのドクケイルや恐ろしい設定を持つミミッキュなども「可愛い」と絶賛しており、その守備範囲はかなり広い模様。
上述のように「女優」を自称しており、XY編ではカロス地方のチャンピオンであり大女優でもあるカルネに対抗心を燃やしたり、SM編ではポケモンスクールで生徒たちによって上演されていた演劇に大女優ムサバーバラを名乗って乱入したり、新無印編では身体の一部が上手く変えられなかったり、緊張すると変身が解けてしまうと言うスランプに悩む(性別不明だが)女優ポケモンのメタモンに対して特訓をしたこともある。
上記のようにナルシストだが目標のために突き進もうとする意欲も強く、妥協もしないなど、意外に努力家な面もある。
ロケット団らしく悪事を行う事はあれど、相方と同じく本質的にはポケモンをとても大事にする人情家としての側面も持つ。
アーボックやドクケイルと別れざるを得なくなった際には涙を流していたり、ミミッキュの被っている布が破れてしまった際にはきちんとピカチュウの形に修復し、ヤミカラスに奪われた際には取り返そうとしたほど。ミミッキュに対して掛けた「ピカチュウの姿でいる事があんたにとって大事みたいだし」という言葉にも表れている辺り、他者の好き嫌いや信条には理解のある人物である事が窺える。
その感情は他人のポケモンや野生のポケモンに対しても向けられており、普段ポケモンを捕獲する際にも極力傷付けないようにしている他、自分達と同じく茨の道を歩んできたヒコザルに対してはかなり感情移入していた。
ポケモンコーディネーター・パフォーマーとして
過去にも出場経験があるらしく、AG編からポケモンコンテストに出場し始める。
コーディネートのセンスは割と高く、特に発想力等に関しては時にハルカやヒカリを上回ることもあり、審査員たちからも高い評価を受けている。
コーディネートの秘技を編み出すため、コジロウやニャースの力を借りて血の滲む努力もしているとのこと。
最初こそは、ムサシのアピールのコンセプトである「自らを吹っ飛ばす演技」の評価が今一つでなかなか成績を伸ばせなかったが、自分のポケモンの魅力を引き出しながらスタイルを貫いていくことで徐々に成績を伸ばし、ケンゴを破り初めてのリボンゲットに至った。
AG編では毎度衣装や名前を変えて出場し、特に序盤は知識不足で思うようなパフォーマンスを披露できなかったり時には不正を行うなど一発ネタじみた扱いだったが、DP編からは「キャンディ・ムサリーナ」という名前と衣装を統一し、正々堂々戦う正式なライバルの一人として出場。
手持ちポケモンの少なさをカバーすべくコジロウのポケモンを借りて出場することも多く、ムサシのポケモンだけでなくコジロウのポケモンの個性を有効活用したパフォーマンスを披露することもあった。
そしてシンオウグランドフェスティバルでは、ついにベスト4の実績を残した。
XY編ではトライポカロンの存在を知り、「ムサヴィ」の名前で出場。こちらはコジロウのマーイーカは使用せず、代わりにニャースとともに出場することが多い。
初参戦のヒヨク大会では一次審査で敗退したものの、それ以降は2次審査に進出するようになり、レンリ大会では見事初優勝を決めた。
その後別の大会で残り2本のプリンセスキーを集めたらしく、マスタークラスへ出場し準決勝まで進むも、サナと共に敗退となった。
優勝できなかったためコジロウたちからは機嫌が悪くなるかもと危惧されていたが、本人は「これでカロスの奴らにあたしの美貌を知らしめることができたでしょうよ」と、特に気にしていない様子。
過去
詳しい生い立ちは不明だが、『サウンドピクチャーボックス ミュウツーの誕生』にてミヤモトという女性ロケット団員が「ムサシという娘がいる」と発言していることから、彼女が母親ではないかと思われる。
番外編「ルージュラのクリスマス」では豪華な家に住んでいたが、ムサシの母で幹部だったミヤモトがミュウを探してリアルアメリカ(イッシュ地方)で行方不明になった影響で、番外編「イワークでビバーク」の話ではムサシのおばあさんと共に貧乏生活をしていた。
少女時代から貧しい食生活をしていたせいか、極度の味音痴(貧乏舌)。
ラッキー(現在はハピナスに進化してジョウト地方のハッピータウンに勤務しており、金銀編13話で再会)と一緒に看護婦(今で言うポケモンドクターに近いか)になろうとしたが、なれなかったことがある。ハピナスのペンダントを半分に割って友情の証として片方ずつ所持しており、DP編38話(タケシのピンプク加入回)でもそのエピソードを回想しながらペンダントの片割れを所持し続けていた。ちなみに中の人である林原めぐみ氏は実際に正看護師免許を持っている。
また、アイドルになるために付き合っていた彼氏と別れてオーディションを受けたが落選したこと(無印編メタモン回・DP編ドクケイル離脱回)もあった(回想シーンによるムサシの容姿から、時系列はアイドル候補生→看護学生の順と思われる)。その後はチャリンコ暴走族となり、しばらく後にロケット団に加入。
ロケット団の入団試験の頃は、上述の通り母親が行方不明・親戚の家をたらい回し・夢を何度も失うなどの凄惨な経験から人との付き合いが苦手で、現在や少女時代とは逆に非常にストイックな性格であった。
チームメイトからは「死神ムサシ」と呼ばれていたらしい。
ポケモンコンテストやトライポカロンにおける実力や目立ちたがり屋の性格は、学生時代の経験による物かもしれない。
また、それ故に恋愛関連にもそこそこ敏感でニャース同様理解力も高く、オレンジ諸島編では相思相愛だがトレーナー同士の中が悪いせいで結ばれずにいるニドランのオスとメスの恋を叶えるべく手柄そっちのけで一芝居打ち、DP編ではドクケイルの恋を実らせるために涙ながらも逃がしたり、XY編では長年の付き合いであるソーナンスをメスのソーナンスの元に置こうとしたこともあった(最終的にソーナンスはムサシたちとの付き合いを優先し、メスのソーナンスと別れた)。
電撃ピカチュウ
1997年~1999年の期間「別冊コロコロコミックSpecial」で連載されていた漫画作品。アニメを原作としているが独自要素も多い。
ムサシたちもアニメと似たような役回りで登場するが出番は遅め。ポケモンを狙うだけではなく詐欺を働いたこともある。
またこの作品ではアニメの演出もあり、黒パンツを穿いており、パンチラするシーンがあったり、尻が丸出しの衣装で出てきたこともある(なぜか前者はコミック版だと見えないよう修正されている)。他にもアニメにも登場したターサン(タロウ)に豊満な胸を気に入られ、服の上から吸われ、そのまま抱きつかれている(しかし、彼女と別れた後、「不味かった」と不評であった)。さらにコロコロ版ではサトシとの戦闘中、一発お見舞いした際、サトシから仕返しで抱きつかれ、豊満な胸に埋められ、エロい声をあげるというおねショタ演出があり、本作のサトシがアニメと異なり、スケベとはいえ、流石にまずいと思ったのか、コミック版ではピカチュウで反撃するに変更された。
最終巻では3人揃って空腹でいたところ、サトシと遭遇して勝負を挑もうとするが「メシでも食う? おごるよ」と声を掛けられ戦意を無くして食いまくった。その後、サトシが最強のポケモントレーナーである「カイリュー使いのユウジ」に挑もうとしていることを聞き、一宿一飯の恩義として応援することを約束する。ちなみにこの後のシーンではコロコロ版ではみんなで全裸で寝ていたが、コミックス版ではやはり修正されている。
最終話では再びロケット団員としてオーキド博士たちを襲い、最強ヤドンを奪い取ってしまう。これは組織が開発した特殊なヤドンで、強烈な和み効果で戦意を失わせてしまうというもの(泥酔したサカキが開発許可を出した)。
奪い取ったのはいいもの結局ムサシ・コジローも和み効果でやる気をなくしてしまい、最終的にサトシとシゲルの最強ヤドン争奪戦になった。
後日談を描いたエピローグではコジローと恋に落ち妊娠している。
ポケモンマスターズ
「劇場版ポケットモンスター ココ」とのタイアップイベント「世界の破壊を防ぐ悪」「世界の平和を守る悪」にてまさかの登場。バディはアーボック。
タケシやカスミなど、アニメでおなじみのキャラクターたちが全てアニメ版とは声優が変更されているが、こちらは劇場版とのタイアップということもあり、明確にアニメ版設定となっており、声も同じく林原氏が担当。
オコヤのジャングルへ向かっていたはずが何時の間にかパシオに来てしまう。
その後はコジロウとニャースと共に色違いのセレビィを追っていた所をブレイク団と出くわして抗争している所に主人公と遭遇し、ブレイク団を追っ払う為にセレビィを助ける為と口車に乗せ、主人公を利用しようと共闘するが、三人とも時折自らを悪党だとばらしたり、悪巧みを口走りそうになるなどどこか抜けている所は変わらない。
その後はいつものようにゲット出来ず、そればかりか正義の味方として感謝されてしまう。手ぶらでは帰れないと主人公や他のトレーナー達のポケモンを隙を見て盗もうとすり寄って仲間入りする。
上記イベントのうち、「世界の破壊を防ぐ悪」をクリアすると仲間にできる。
ゲーム上の特徴としてはパッシブスキル「相手どく時威力上昇5」の効果でどく状態の相手に大ダメージを与えることがウリのアタッカー。
通常技は威力は低いが全体攻撃で低確率ながら相手の特防を下げる追加効果を持つ特殊技「ようかいえき」と威力が高く30%とそこそこな確率で相手をどく状態にする物理技「どくづき」という所謂両刀構成。
それゆえに使用するどうぐは急所率を上げるクリティカット、トレーナー技「いつかは主役!」は自分のぼうぎょととくぼうを1段階ずつ下げる代わりにこうげきととくこうを2段階ずつ上げるというものでバフはキッチリと自己完結している。
しかし耐久面は元々貧弱な上にトレーナー技で自ら下げてしまう点はかなり痛く、相手からのバディーズわざはもちろん下手したら強めの全体攻撃でも吹き飛びかねない。
また、パッシブスキルによる火力補正はかかるものの☆3バディーズ相応の低めのステータスに加えて2021年6月現在ではバディストーンボードもなく補正もパッシブスキルの1.5倍しかかからないため☆4〜☆5アタッカーに肩を並べるほどの火力は到底出せず、さらに通常のメイン技が物理技であるのに対してバディーズわざは特殊技であるあたり両立させる場合はサポートを選ぶ点もネックである。
ただ、相手全体をどく状態にできるコジロウとの相性は非常に良くファンデッキとしては非常に魅力的。
手持ちポケモン
どくタイプ・ゴーストタイプのポケモンを持つ傾向が強く、本人も「悪党はどくタイプポケモンが似合う」と言っている。
またメスの割合が多いが、性別に関しては後で気づいて把握することも多い。
ムサシの場合、ボールを投げてみたらあっさりゲットできたというパターンがほとんど。
最終的な手持ち
一時離脱
完全離脱
- シェルダー (ゲット直後に他人のヤドンと合体し、ヤドランになってしまった)
- ベロリンガ (気がついたらソーナンスと交換されていた)
- アーボ→アーボック(♂)(ある事情から逃がす)
- ケムッソ→マユルド→ドクケイル(♀)(繁殖期のために逃がす)
一時的な使用
余談
- TVシリーズのED曲を何度か担当しているニャースは勿論、コジロウにも個人の持ち歌があるにもかかわらず、現時点でなぜかムサシにだけはない(ロケット団の一人として参加している楽曲はいくつかあるが、ムサシ単独のものはない)。ラジオ「ロケット団ひみつ帝国」で本人がこのことに気づき嘆いていた。中の人の歌唱力の高さから何時か出されることを望む者も居たがムサシ単独のキャラソンは実現せずにアニポケは代替わりした。
- ムサバーバラを名乗って登場した時の口上では、中の人がこれまでに演じた代表的キャラクターを模した衣装を身にまとうという壮大な全世代必見パロを披露した。なお、この口上はムサシひとりで行っている。