レイブン(ルパン三世)
れいぶん
ルパン三世PART6に登場する秘密組織。
第二次世界大戦終戦後、ドイツから流れ出た財宝を使い英国政府を裏から牛耳ったとされ、英国王室よりも影響力があるらしい。
組織の実態は徹頭徹尾曖昧なままだが、ドジを踏んだ構成員や、情報を知られる危険性の出た人物は例外なく徹底的に始末するという秘匿性と闇深さを秘めている。
またいつからか、組織が所有する財宝の手掛かりを第二次世界大戦を題材にした映画のポスターに隠したという噂が流れるようになり、現在でアルベール・ダンドレジーやMI6も財宝を入手しようと動いたが失敗に終わった。
10年前、その噂を聴きつけたルパンも探りを入れていたが、さっぱり尻尾が掴めないまま、探偵ホームズ共々幼いリリー・ワトソンが巻き込まれた場に居合わせてしまう。
彼女の心命を危険に晒さない為、お互いやむなく組織から手を引いて交流を絶っていたが、現在になり「運命の転機」を悟ったルパンは再びロンドンに赴くのだった。
…そして12話で明かされたその真相は、既に壊滅していた空っぽの組織。
件の財宝というのは、当時の空襲でイギリスの地に残った大量の不発弾。
ある集団はそれを再利用可能な状態にして集め、英国の主要施設を爆破できると要人を脅す形で、強大な闇結社を設立した。
しかし、秘匿性を重視するあまり組織網を細分化しすぎた事が仇となって、次第に指揮系統が機能しなくなり、90年代前には上層部が自然消滅した事で、人知れず組織は崩壊。
管理されなくなったお宝(不発弾)も、経年劣化で完全に使い物にならなくなってしまった。
その事実を知らない末端達は「旧時代の亡霊」として、代々意味のない口封じや内部粛正を徹底し続けていたのである。
誰一人実態が掴めなかったのも当然で、その畏怖ばかりが一人歩きし実態そのものが無くなっていた為。
結果、上記の事件たった一つを解決するだけで、ルパン達とレイブンとの戦いは終了。
ホームズとルパンのわだかまりも解消されたが、ルパンは彼やその宿敵になるであろう男の物語を邪魔したくないと、再びロンドンを去っていった。