レガイア伝説
れがいあでんせつ
タクティカル・アーツ・システム(TAS)というユニークなバトルシステムを採用しているRPG。
また当時のCMが話題となった(下記の関連動画参照)。
ジャンルは「フルタイムドラマチックRPG」。
珍しいことに主人公は無口(選択肢)タイプだが、戦闘ではバリバリの熱血ボイスを披露する。
武器防具が戦闘中のキャラクターに反映されており、終盤に行くほどゴテゴテした見た目になっていくのも特徴。
2001年には続編『レガイア デュエルサーガ(PS2)』も発売された。ただし舞台は異なる他、ストーリー的な繋がりもない実質別作品。戦闘システムは踏襲されているが、装備が反映されるのは武器のみとなっている。
その独特の世界観で未だに根強いファンがいる作品。
霧によって包まれたレガイア大陸が舞台。
人々は獣(セル)と呼ばれる生物と共存しており、身に着けることで身体能力を高めたり、獣を使って文明を拡大していた。
ところが12年前、突如として発生した霧が大陸全土を覆ってしまい、霧の影響を受けた獣が凶暴化して人々を襲うようになる。また獣を身に着けていた人間も化け物へと変貌し自我を失ってしまう。
生き残った人々は霧を遮る手段を講じ、都市や集落に身を潜めるように日々を過ごしていた。
本作は霧の襲来によって運命を狂わされた三人の少年少女たちが、世界に平穏を取り戻すまでを描いたものとなる。
パーティメンバー
- ヴァン(声:高木渉)
本作の主人公。14歳。ナイフやショートソードを武器とする。
無口主人公のため一切喋らないが、選択肢では彼の性格を感じさせるものがいくつかある。序盤の選択肢では一度だけ「僕」になるが、以降はずっと「おれ」である。
ちなみに戦闘中はめちゃくちゃ喋りまくる上に「マジで行くぜ!!」「おれが主役だ!」などかなり熱いキャラクターとなる。選択次第ではふざけたキャラになるため仲間から注意されることも。
ストーリーでは仲間から良く話しかけられるが、敵からの反応は一切ない。設定も特にないためドラマとしての中心人物は、ノアとガラになる(一応最終局面では、故郷を救うという動機がある)。
- ノア(声:菅原祥子)
本作のヒロイン。12歳。爪(クロー)を武器とする。
吹き溜まりの洞窟で狼のテルマに育てられたことから世間知らずだが、根が純粋でとても優しい。
正体はコンクラム皇国の王女。生まれて間もなく兄コートの反乱によって皇国は滅び、その際にノアだけ脱出させられたが不慮の事故により吹き溜まりの洞窟に落下してしまった。
コートの悪事を止めるために仲間たちと共に霧の使徒と戦う。
- ガラ(声:山野井仁)
ヴァン、ノアの兄貴分。18歳。棍棒を武器とする。
バイロン僧兵であることから当初は聖獣に対して否定的であり、それを所持しているヴァンとノアに対しても信を置こうとしなかった(序盤に一度だけだが二人に対して「まったく、何も知らないんだな」とバカにするシーンがある)。
だが仲間たちと共に戦う内にパーティーの兄貴分として二人を見守る立場となる。
サブキャラクター
- メイ
ヴァンの幼馴染。15歳。エンディングでは行動次第でヴァンと共に旅立つ。
- ルージ
聖獣の一柱。実質全ての元凶
12年前にコートが霧の発生装置を使ったのを機に、獣界から膨大な霧を流し込んで人間や獣を次々と怪物に変貌させていった。そのまま世界征服を行おうとしたが、時を駆けたヴァンたちによって討ち滅ぼされた。
しかしルージの分身である聖獣がコートの手に渡り、後の悲劇が起こってしまう。
霧の使徒
- コート(声:小杉十郎太)
コンクラム皇子でノアの兄。本作における敵組織のリーダー。
非常に高い頭脳を誇っており、戦争中に獣を強化する装置(霧の発生装置)を開発する。しかしそこに目を付けた聖獣ルージがすかさず反乱を起こし、膨大な霧をコンクラムに流して混んでしまう。ルージは時を駆けたヴァンたちによって討たれたが、コートは残されたルージの分身を身に着けることで知能を飛躍的に高め、より大規模な霧の発生装置「霧の巣」を建造する。
これによって世界は霧に包まれ、コンクラムも巨大化した獣に取り込まれてしまった。
冷酷かつ極度の人間嫌いであり、忠臣であったゾラさえもヴァンたちを始末するための捨て駒にした。ソンギによれば「しつこい女は嫌い」とのこと。
終盤ではヴァンたちに敗北し「霧の絶対要塞」と運命を共にしたかに思われたが、凶獣ジャガーノートに取り込まれることで核となり、最凶獣コートとなって生き延びていた。これが本作のラスボスである。もはやコートとしての記憶は失われており「人間が嫌いだから人間を滅ぼす」ために活動するだけの存在になり果てている。
その後、ヴァンの故郷であるリム・エルムを村人ごと取り込んで休眠状態に入る。そこをヴァンたちに乗り込まれ討たれることとなった。一度死亡するもメータたちの最後の力で赤ん坊として転生し、今後は実の妹の手で正しく育てられることとなった。
- ソンギ(声:長嶝高士)
ガラの幼馴染にしてライバル。ガラに勝ちたいという一心から聖獣を手土産に霧の使徒の仲間となり、聖獣を改造した変異体を手にガラを圧倒する。しかし再戦ではオズマを手にしたガラには及ばず撤退した。その後も要所要所で現れ、敵陣営の中では最もアグレッシブに活動する。
コートがジャガーノートと一体化した後は、わざわざリム・エルムまで現れてジャガーノートに取り込ませた。自分たちの身を守るしかできないガラたち嘲笑いながら立ち去り、その後は更なる力を手にするために獣界にて創世大樹から力を奪い取る。そこへ現れたガラたちとの死闘に敗れ、聖獣を失ったことで獣界に拒絶され消滅の危機に陥る。
恥も外聞も捨てガラに「友達だろ! 助けてくれ!」と命乞いをする。しかしガラも助けようとしたがどうすることもできず、己の運命を悟ったソンギは自嘲しながら粉々に砕け散ってしまった。
- ゼトー
ドルク王領の霧の巣を守る男。プレイヤーが最初に見る敵である。最初の敵とは思えないくらい悪役感たっぷりの言動を取る。戦闘ではカニのような獣の変異体としての姿を現して襲い掛かって来る。
- ドハティ
グラフィックはゼトーの色違い。出番も霧の巣で戦う時なので影が薄い。戦闘ではペンギンのような獣の変異体としての姿を現して襲い掛かって来る。
- ゾラ
コートの忠臣である女戦士。大空城を使って空から霧を流し込んでいた。冷酷無慈悲な策謀家だが、コートに対しては尊敬以上の愛情を抱いている。だがヴァンたちに敗北したところをソンギに討たれる。実は大空城自体がヴァンたちを始末するための罠であり、ゾラの死後に地表へと向けて落下していった。皮肉にもゾラ自身も愛情を利用され捨て駒にされるという末路を辿った。
- ジッツ
霧の絶対要塞を守る男。敬語だがネチネチとした厭味ったらしい喋り方をする。
- ガゼール(声:長嶝高士)
霧の異変によって娘を殺された老剣士。獣を討つことで悲しみを誤魔化しており、ヴァンたちが霧を晴らそうとしているのを知ると妨害に現れる。一度倒されたが、ソンギによって連れ去られ変異体を与えらる。そして再び敵としてヴァンたちの前に立ちはだかる。死闘の末に討たれるが、死の間際に創世樹となることを望みソルの霧を晴らした。ガラによればノアには娘の影を見ていたという。
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思い入れのあるゲームのひとつ、レガイア伝説からノアちゃんメインの話です。 ノアちゃんの明るさと可愛さにプレイヤーは救われてきましたが、彼女の生い立ちや周囲の環境に比べてノアちゃんが純粋でい続けられたのはヴァンとガラ、そして聖獣たちが見守っていたからなんだろうな、と思います。 メイちゃんには悪いんですが、やっぱりメインヒロインはノアちゃんです笑 ヴァンの性格は勝利ポーズ的に口数は少ないけど熱血なんだろうな、実は結構やんちゃっぽい口調だなーという想像です。いやまじ旅中、ノアちゃんが喋らないとめっちゃ気まずくて胃潰瘍なりそうな男子達ですね。ガラは意外とおしゃべりっぽいですが。10,254文字pixiv小説作品- レガイア伝説 ―聖獣伝―
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原作はゲームなので最低限イベントのある町しか用意されていません。では他の町や村は?という疑問を捏造。ウィドナの温泉でがっかりした人っていると思うんですよ(私です)。サシアのイベントがあることをすっかり忘れていて、予想以上に長くなってしまったので温泉は次回に持ち越し。21,647文字pixiv小説作品 - レガイア伝説 ―聖獣伝―
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今回は少し推測や捏造が多め。『聖獣』の複数装着が可能なのかどうかとか、それの是非とか考えてしまったので勝手に解釈。ちなみに、ソンギについては「ただのやな奴」では終わらないようにする予定です。次回はきっと派手な戦闘シーンになるはず……!19,258文字pixiv小説作品 - レガイア伝説 ―聖獣伝―
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大変お待たせしました(;´д`) セブクス群島編クライマックス、ドハティとの決戦です。私個人の感想ですが、ゼトーの存在感に比べて、ドハティってどうも印象が薄いんですよね。セルジュに変異体を与えたり、ジャガーノート生産の指揮をとっていたり、ブルテリオを作り出して差し向けたりと、暗躍ぶりは結構なものなんですけどね。フィニッシュはファイヤーブロウ→旋脚双雷撃→ばるちゃーぶれーどのコンボをイメージ。19,472文字pixiv小説作品 - レガイア伝説 ―聖獣伝―
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デリラ三兄弟初登場。原作ゲームではもう少しコミカルな感じですが、ライバルキャラっぽくシリアスに強敵感を増幅させてみました。原作ではオクタムからトーンの門へは迂回しないと行けませんが、本作では山越えをさせてショートカットさせています。トーンの門より先(炎熱海道攻略前)にラタイユに行くとちょっとした会話イベントもあるのですが、それを入れるかどうか結構悩みましたが、山越えしてトーンの門へ直進する方が自然かなと思い、この流れになりました。18,563文字pixiv小説作品 - レガイア伝説 ―聖獣伝―
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オクタム地下にて。ハリィの語る内容はクリア後、物語の全容を把握しているとまた違った重みがありますよね。町の規模拡大に伴い、オクタム地下の状況に対する無力感や絶望感などが増してると良いなぁ。キーナのばるちゃーぶれーどは、流石に入れられませんでした(苦笑)21,587文字pixiv小説作品 - レガイア伝説 ―聖獣伝―
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小休止。ドルク王領の霧の巣を破壊したら皆リム・エルム寄りますよね? 今回はそれの回。ノアを仲間にした直後にリム・エルムに寄っていないので、メイとノアはここで初対面。なので色々とイベントは手を加えていて原形を留めていないかも……。原作での便利移動アイテム「風の扉」は使え過ぎるとポンポン里帰りできてしまうので連発できない『聖獣』の能力にしてみました。え、メイのフラグ? ノアのためにへし折るよ!(爆)18,282文字pixiv小説作品 - レガイア伝説 ―聖獣伝―
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ゼトーとの決戦。ノアにはふぉれすとぶれすを使わせてみたり、ヴァンにはヴァンハリケーンっぽいものを使わせてみたりしています。また、ノベライズするにあたり今回は、霧の巣のある部屋での戦闘は色々と不都合、例えば敵も味方も足場から落下したり、霧の巣に攻撃が当たったり、霧の巣のある部屋のビッグウェーブの影響とかがやばそうだったりと、懸念材料が多過ぎたりしたので、手前の部屋で戦う形にしました。18,532文字pixiv小説作品 - レガイア伝説 ―聖獣伝―
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ジェレミの空中庭園で戦うセキアスが使ってくるカビは厄介なステータス異常でしたね。私の小説版では本文のような感じにしてみました。原作ゲームでは地味に重要なザランですが、展開の都合上、再登場の予定はありません(苦笑)19,395文字pixiv小説作品 - レガイア伝説 ―聖獣伝―
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途中まで書いて、読み直して何だか気に入らなくて書き直していたらやたらと時間がかかってしまいました……orz 炎熱海道のブルテリオはレガイア伝説のボスの中でも結構特異な存在ですよね。その辺の事情も今後の話に上手く絡ませられたらいいなぁと思いつつ、トドメの一撃は「ばるちゃーぶれーど」になりました。19,489文字pixiv小説作品 - レガイア伝説 ―聖獣伝―
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主に加筆・捏造しているのは、ゲームということで規模縮小されていたりする町の規模や設定(例えば、ドルク城だけで集落として機能しているのは不自然だったりするので城下町を追加したり)であったり、会話の内容や一部のイベント(主人公のヴァンが喋る都合上、会話やセリフ、行動など色々不自然にならないように)や、設定の解釈などです。後、ノアについては色々加筆(笑)20,798文字pixiv小説作品 - レガイア伝説 ―聖獣伝―
レガイア伝説 ―聖獣伝― 序
1998年発売PSソフト『レガイア伝説』の二次創作ノベライズです。極力原作に準じつつ、独自の推察や解釈をアレンジとしてレガイアファンが納得できる内容を目指しています。4,305文字pixiv小説作品 - レガイア伝説 ―聖獣伝―
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第二幕「セブクス群島編」突入です。セブクス群島編の構成や詳細なイベント関係の構想や設定を煮詰めていたら前回の投稿からかなり時間がかかってしまいました……。セブクス群島では色々書きたいイベントもあるのでもう少しペースアップしたいところ。ゲームでは中々表現し難い生活感が上手く出ているといいなぁ。19,535文字pixiv小説作品 - レガイア伝説 ―聖獣伝―
レガイア伝説 ―聖獣伝― 13
捏造温泉回ですヽ(゚∀゚)ノウヒョー。ノアはまったりほんわかできるシーンはかわいく、シリアスなシーンではシリアスに、をコンセプトに書いてます。そしてカーラも登場ですが、原作のままのセリフや説明だと時系列的に「?」と思うところが出たのでこちらも少し捏造しています。19,730文字pixiv小説作品 - レガイア伝説 ―聖獣伝―
レガイア伝説 ―聖獣伝― 18
またかなり時間がかかってしまいました……orz 今回は書きたかったイベントの一つでもある「獣の花嫁」イベントです。原作でも中々熱い展開で、お気に入りのイベントの一つでもあります。因みにボン・セルジュ戦のシメはファイヤーブロウを選択。時間がかかった分かなり力を入れて書いたつもりです。自然な流れかつ熱い展開になるよう結構アレンジをしていますが、如何でしょうか(´・ω・`)21,756文字pixiv小説作品