ロボットベース
ろぼっとべーす
1980年代初頭にタカラ(現:タカラトミー)が『トランスフォーマー』以前に展開していた男児用玩具シリーズ『ダイアクロン』におけるフラグシップアイテム。
戦車基地とロボットに変形し、背面のエスカレーターや胸部の指令室、その他様々なスペースを用いてダイアクロン隊員を使った基地遊びが可能。デザインは河森正治。
設定上の身長/体重は、31メートル/167トンで、実際の玩具も約45センチ程の巨大なものだった。ダイキャスト製パーツは採用されていないものの、鉄板が仕込まれた肩部や脛のカタパルトにはダイアクロン隊員の足裏にあるマグネットにより立たせることができる他、脚部の履帯はゴム製で転がし走行時に回転する。
戦車基地形態では、両脚が膝下から前後に分割・展開して座高が低くなるギミックを採用しており、この変形機構は『戦闘メカザブングル』のアイアンギアーよりも数年先駆けたものである。各部には小型戦闘機を内蔵し、後頭部にはベースファイター、爪先には2機のベースアタッカーを格納している。
その巨大さもさることながら、
- 股間部にメインフリーゾンエンジン
- 両肩にフリーゾンロケットエンジンDC-X
- 腕部にフリーゾンエンジンDC-II
- 脚部にフリーゾンロケットエンジンDC-R
と7つものエンジンを内蔵しており、腕部の(実際の玩具では右か左の拳を外してセットする)フリーゾンビームキャノンは、ワルダー軍団を粉砕する強大な破壊力を発揮する。
また、胸部カバーを開くと中は作戦司令室となっており、ダイアクロン隊員のフィギュアを使った基地遊びが出来る。背部にはベースエスカレーターが付いており、ロボット形態時には折り畳みが可能な他、ハンドルを回すことでエスカレーターに乗せたダイアクロン隊員をロボットベース内に収容するギミックが楽しめる。司令室の下部にもミサイル発射機構があり、腰部のフリーゾンミサイルを装填して撃ち出すことが可能。
ダイヤ・パンチ(拳)にもダイアクロン隊員を載せる事が出来るのだが、拳部分はいわゆるロケットパンチギミックになっており、隊員を乗せたまま発射するという回天も真っ青な武器だったりする。当時の児童誌に掲載されていたダイアクロンの漫画でもこのロケットパンチはネタにされていた。
『ダイアクロン』を象徴するロゴマークにも採用される等、ダイアクロンのシンボルとも言えるロボットだった為か、ダイアバトルスら他の合体ロボットと共にトランスフォーマー入りはしていないのだが、メトロフレックス・フォートレスマキシマスといったトランスフォーマーの基地ロボのご先祖様であると言える。
なお、1980年6月に発売された際には、『ヒーロー仮面』というキャンペーンが行われた。
これは、同梱された応募券を切手とともに郵送する事で、ロボットベースに装着できる仮面がもらえる、というもの。仮面は全部で6種類存在する。
文字通り、特撮などのスーパーヒーローや、スーパーロボットを思わせるデザインで、中には善玉っぽくないものもあった。
30年の時を経て復活を遂げたリブート版ダイアクロン。ダイアクロン隊、ワルダー両軍のメカが新たな進化を遂げて現代に蘇る中、2022年には満を持してロボットベースのリファイン版が発表された。上半身と下半身を構成する2機のメカが合体する方式に改められている点が旧版とは異なるが、小型メカの収容やエスカレーターなどのギミックは健在。
グランドダイオン
ロボットベースの下半身を構成する陸上機動戦艦。2023年4月に発売。戦艦形態時で全高24cm、全長52cmにも達するトップクラスの巨体を誇る。そのサイズに見合ったプレイバリューを誇り、公開されているだけでも
- 終結破壊砲ダイオノヴァの砲身も兼ねる艦橋エスカレーターはゼンマイ仕掛けにより駆動。
- エフェクトパーツ内蔵式のFZメガミサイル
- 司令シャトルとして分離可能なメインブリッジ
- フレキシブルに可動する主砲・銃座
- ダイアファイター/トレイン、ベースファイター、コズモローラーのリファイン版、ドリルタンク型ドローンのジオダイバーを同梱し、各部搭載スペースに格納(別売りのダイアガーディオンも格納可能)。
この他にも多彩なギミックを備えている。
クラウドアクロス
ロボットベースの上半身を構成する空中機動要塞。2024年2月発売。2023年6月10日・11日に開催された東京おもちゃショーにて初公開。
やはり高いプレイバリューを誇り
- メインブリッジからの搭乗口となる手動エレベーター(合体時はグランドダイオンとのメインブリッジを繋ぐ)
- 空中要塞モードから空中空母モードへの変形
- ヘリスカウト、スカイランサー、クラウドアーク、クラウドガンナーといった小型機を同梱し、各部搭載スペースに格納可能
等のギミックが内蔵されている