概要
火山地帯の一角で生息が確認された、赤い飛竜種の大型モンスター。
通称「炎角竜」。
砂漠に住まう飛竜種の角竜ディアブロスと酷似した容姿をしているが、砂漠の環境に適応したディアブロスとは違い、溶岩のような深緋の甲殻を有する。
さらに、2つの角をはじめとした身体の一部が炎上するという特異な生態を持ち、シンボルである2つの角に炎を纏う姿から「灼火の双角」とも呼ばれている。
尻尾には可燃性の気体を生成する性質があり、身体の一部が炎上するのはそれが理由だと考えられている。
飛竜種としては非常に珍しい完全草食性の飛竜であり、やはりディアブロス同様にサボテンを主食としているのだが、これが最大の問題なのである(詳しくは後述)。
そしてその食性に反して、これもまたディアブロスと同じで気性は非常に荒く、テリトリーへの侵入者に対してはその凶暴極まりない性質をむき出しにして襲い掛かる。
生態
元々は、ヴァルサブロスの祖先の飛竜は砂漠をテリトリーとするモンスターであったが、ある時生息地であった砂漠にて長期に渡る大規模な干ばつが発生した。
この干ばつによって砂漠のオアシスが無くなってしまい、これが原因となって砂漠からの移動を余儀なくされたものと考えられている。
あえて、過酷な環境である火山地帯を次の住処として選んだ理由はその食性にあり、大好物であるサボテンの一種が火山地帯に存在していたからだと言われている。
このような生態故に、ヴァルサブロスのサボテンへの執着は並のものではなく、テリトリーの中に生えるサボテンを狙う者には一切容赦をしない。
実際に、「サボテンを持ち帰ろうとした瞬間に襲われた」という報告も寄せられている。
なお、このサボテンは非常に鋭い棘に覆われており、棘が刺されば持ち運ぼうにもまともに持っていられない程の激痛に苛まれるのだが、ヴァルサブロスはそんな代物を難無く食してしまう。
ちなみにヴァルサブロスの元となったその飛竜に関しては、ゲーム中でも公式からも特に明言はされていないが、その外見や「元は砂漠地帯に生息していた」という設定や「サボテンを主食とする」という食性などからも、まず間違いなく角竜ディアブロスである。
いわば本種は「火山地帯に適応して進化を遂げたディアブロス」なのである。
ヴァルサブロスがサボテンに執着する理由の一つとして、このサボテンを食する事で自身の身体能力を一時的に、大幅に強化する能力を持つ為だという事が挙げられる。
前述の通り、臨戦態勢となったヴァルサブロスは角や尻尾、そして甲殻の一部を燃え上がらせるのだが、サボテンを食べるとこれらの箇所が白熱化してその白炎が光る突起のように噴出し、さらに翼膜にも不気味な薄紫色が差した異様な姿に変貌する。
この姿こそが、真のヴァルサブロスの戦闘形態であり、普段以上に荒々しく暴れ狂うようになる。
その暴れっぷりの凄まじさたるや、身体を振り回す度に大地は抉れ、地面は隆起し、角や尻尾は擦り付けるだけで岩盤をも炎上させてしまう。
時には、広範囲を焼き払うブレス攻撃や空中から急降下して角を突き立てる攻撃など、ディアブロスなどには見られない戦法も取り、縄張りへの侵入者に対して一切容赦の無い猛攻を仕掛ける。
さすがにエネルギーの消耗は激しいようで、ある程度暴れ続けると通常の姿に戻るが、戻るまでに繰り広げられる凄まじい猛攻は並みのハンターでは凌ぎきる事すら不可能に近い。
逆にサボテンを摂取しないまま長時間戦闘を続けると疲労してしまい、一時的に身体の各部を発熱させる事ができなくなってしまうらしい。
戦闘
ヴァルサブロス戦で重要な要素となるのが「エリア中央部に自生するサボテン」である。
エリア1に進入後、しばらくするとヴァルサブロスはサボテンを狙い始め、捕食に成功した場合は大幅に強化されるという特性を有している。行動を阻害しにくい烈種の場合だと、何もしなければ高確率でそのまま形態変化してしまう。
おまけに烈種という事もあって、元のディアブロスの弱点である閃光玉や音爆弾は一切効かない。
一方で、これは裏を返せば「サボテンを食べない限り強化はされない」という事でもあり、ヴァルサブロスがサボテンを捕食しないように妨害する事が可能なのである。
ハンターがサボテンを調べると、先端部分に付いた「サボテンの実」が運搬可能になるので、ヴァルサブロスから遠ざける事ができる。
ただし、「サボテンの実」を持つハンターはヴァルサブロスに優先して狙われる上に、持ち続けると棘が刺さってスリップダメージを受けてしまうなど、リスクも大きい。
他にも、後述する突進が持つ範囲ガードを貫通してサボテンを奪っていくという性質や、時には通信ラグによるズレなども発生するせいで、常にサボテンを守りきる事はぶっちゃけ難しい。
しかし、ヴァルサブロスから一定時間「サボテンの実」を無事に守り抜いた場合は、サボテンは消滅して、同時にヴァルサブロスの纏っていた炎が消えてしまう。
この状態では攻撃技などが弱体化しており、防御能力も大幅に弱体化するらしく、従って戦法はそれぞれではあるが、サボテンの捕食をいかに妨害できるかが攻略の大きな鍵となっている。
ディアブロス系統の種類では初めてブレス攻撃を会得したのだが、サボテンを捕食した直後で無ければブレス攻撃はできない模様である。
エリアの大部分を覆い、範囲内のハンターに特殊地形ダメージを与えるのだが、エリア端の付近に避難すればあまりダメージを受けない。
ディアブロス系統のモンスターではおなじみの突進攻撃も当然ながらあるのだが、モーションは特異個体ディアブロスに準じる他、形態によって性質が大きく変化する。
赤炎を纏っている場合は、大してホーミングもしないのだが、この突進によってサボテンを回収されてしまう為に、警戒を有する必要がある。
紫炎を纏っている場合は、ホーミング性能が非常に高くなり、回避がとても難しくなる。
炎を纏っていない場合は、ふらふらと体を揺らしながら走り始め、最後には激しく転倒するなど、かなり情けない状態になってしまう。この状態の時は格好の隙になる。
地中に潜行してからの突進攻撃もあるが、こちらも動作はかなり異なっており、潜行動作はゼルレウスのように一気に飛び込んで、出現直後もしばらくは滞空する。
さらに、潜行中には落とし穴が設置されてるので、出現時に追撃がし辛くなっているが、標的との距離が近い場合は殆ど行わないので、近くにいる間はそれ程警戒する必要もない。
後方の上空へと飛び退いた後に滞空し、狙ったハンターに向けて突っ込んでくるという突進攻撃もあるが、急襲よりも早いタイミングで追尾が終了する為に、躱す事は容易い。
ただし、ヴァルサブロスの動作が特徴的であり、首だけ地面に突き刺さった状態で少し進み、制動を掛けつつ首を振り上げる事で巨大な岩盤がフィールドに配置される。
配置された岩はハンターの攻撃で破壊する事はできない上に、フィールドに残留するのだが、これに突進を誘導するとそのまま突き刺さる。
さらに、ディアブロスと同じ威嚇動作を行った後に、憤然たる勢いで3回突進を行うのだが、この際には、尻尾を地面にこすりながら突進する為なのか突進した跡が炎上する。
3回突進を行った後もしばらく火柱が残り、まるで三角形を描くような軌道となっているのが特徴的なのだが、この火柱はスリップダメージ判定ではなくふっとばし判定があり、ダメージも大きいので迂闊に近づかないようにしたい。
総合的には、サボテンの捕食妨害を常に行う難しさもあって、弱点を正確に狙い続けるか、肉質に左右されづらいスキルを投入して戦いつつ、余力があればサボテンの捕食もタイミングを見て妨害するという戦法で攻めれば、面倒ではあるが確実に討伐できる。
特に、野良ではない仲間同士の4人パーティの場合は、事前に役割分担を打ち合わせておく事が重要になってくるだろう。
余談
元のディアブロスがあくまでも餌としてサボテンを食べているのに対して、このヴァルサブロスは上記の通り、それに加えて自身の強化の為にもサボテンを摂取するのだがそのメカニズムは不明。
サボテンを食べて腹を満たさないと完全に戦闘能力を発揮できないのか、あるいはこのサボテンは「灼熱サボテン」と言う火山地帯にしか生えていない特殊なサボテンらしいのだが、サボテンにヴァルサブロスの肉体を活性化させる成分でも含まれているのだろうか。
後者だとしたらヴァルサブロスにとってはある種のドーピング薬のようなものでもあり、ヴァルサブロスがこれほど極端な進化を遂げたのも、このサボテンを摂取し続けた影響なのかもしれない。
関連タグ
ディオレックス…同系統で初の属性攻撃と明確なブレスを習得したという共通点がある。