概要
その危険性から「死神」とまで称される、漆黒の外殻に身を包んだ角竜ディアブロス。
通称「黒角竜」。
MHGから登場し、MH3には登場しなかったが、MHP3で再登場した。
亜種と記されてあるが、厳密に言えば産卵前後に自分の危険性を周囲の生物に知らしめる為に、警告色として黒く染まった雌の個体であり、生物学的な亜種ではない。ただし、その外殻には通常種のものとは異なる成分が含まれており、その成分の為に砂漠の熱風や砂嵐にいくら晒されようとも決して劣化しない程の強度を誇る。
所謂「ヒプノック繁殖期」ならぬ『ディアブロス繁殖期』である。
状況ゆえに平常時よりも警戒意識・縄張り意識がさらに強く、それに由来する平常時とは段違いの気性の荒さと戦闘力を持つ事から、ハンターズギルドではあえて亜種と表現し、雄個体や平常時とは明確に区別している。
特に、その中でも数々の死線を潜り抜けた歴戦の個体ともなれば、古龍種に匹敵する実力を持つとまで言われている。
繁殖期になると、つがいと見られる2頭のディアブロスが同じ縄張りに確認される事が頻繁にあるのだが、あくまで同じ領域内にいるのを許すといった程度の仲であり、リオス種の夫婦のように互いを気遣うような睦まじさは全く見られない。
それどころか、相手が必要以上に縄張りに鎮座しようものなら排撃に打って出る場合もあり、時には角竜最大の特徴であり、命とも言える角を折り取るまで攻撃を続けるという。
また、子に対しても積極的に世話をすることはなく、番の相手同様、しばらく自分の領域に留まるのを許す程度。しかし幼体は母親の持つ凶暴性により天敵から襲われにくくなっており、結果的に子を守っているに等しい状況となっている。
ある程度成長すると母親から縄張りを追われ、自らの縄張りを求めて旅立つ。幼体は飛行が可能であり、新たな地を求めて広範囲を移動するという。
通常種に輪をかけて凶暴になった気性と強固な角を活かした突進は、「死の宣告」そのものと言える程の威力を誇り、熟練ハンターでも命の保証はない。
歴戦の強者たる強靭な個体は、地中突進を回避した敵に向かって、即座に突進を繰り出して追撃するなど一筋縄ではいかない。
戦闘
MH3Gでも登場している。さらにG級ではとんでもない強化が施されており、地中潜行の際に大地を揺るがす震動を起こして相手の体勢を崩し、その隙に地中から飛び出しての追撃でそのまま敵を串刺しにするという大技を有する。
一撃の威力も半端では無くなっている事に加えて、潜行してから飛び出して着地するまでの一連の動きが高速化している為、生半可な防御力&耐震スキルでは、否応なしに即死クラスの攻撃を叩き込まれるという恐ろしい事態になり、多くのハンター達を震え上がらせた。
ブランクを経てMH4Gにも登場。こちらを捕捉した際の咆哮にバインドボイス効果が新たに付与された他、地中突き上げの後に直で突進行動に移行するようになるなど、通常種同様の強化が施されている。
真後ろであっても器用に即反転してくる為、飛び出しを緊急回避で避けたプレイヤーや真正面から飛び出し部分をガードで受け止めようとしたランサーを容赦なく轢き去っていく。おまけに突進で遥か向こうまで走り去っていくので、ガンナーであっても追撃は難しい。
ただし、MH3Gの時のような震動からの地中急襲や、超ホーミング突進は使ってこないので、実力的にはMH3Gの時より明らかに戦いやすくなっているとも言える。
MHWにも久しく続投。上位に入り、ストーリーを終盤手前辺りまで進めると痕跡が出現するようになる。ちなみに新大陸での様子を見る限りでは、どうやらディアブロス亜種の警告色には地域差などは特に存在しないようである。
地中からの飛び掛かりや、ハンターの様子を窺った後に突如として繰り出す突進など、やはり新大陸でも通常種より戦いに長けている。
モーションや攻撃ダメージなどに若干の差別化が計られており、潜行からの突き上げ攻撃はフェイントの如く一瞬だけ間を開けてから飛び出す。
さらに突進の前には通常種は頭を捻る動作をとるのに対して、亜種は闘牛のように片足で地面を擦り付けるようにして蹴るクラウチング動作を行う。
この構えを取って力を溜めた後に繰り出される突進攻撃は、突進自体は分かりやすいのだがその分威力が桁違いに高い上に、まともに食らうとほぼ確実に気絶状態に陥るという凶悪性能なので、普段以上に行動を見極める事が重要となる。
とりあえず目の前で戦う事は控えた方が安全ではある。
今作初登場のシステムである歴戦の個体も登場。
素でも高かった火力はなんと歴戦の古龍にも迫るレベルの凄まじいものとなっており、凄まじい火力と高いホーミング性能を持つ技を猛烈なスピードで矢継ぎ早に繰り出す恐るべき強敵。
ガード出来る武器でも何か一発引っかかればその瞬間に死が目前に迫るので、一切の油断が許されない。ガード出来ない武器の場合は冗談でもなんでもなく、本気で歴戦の古龍より強いと感じる事すら珍しくない程である。
繁殖期で普段以上に凶暴化している為に、新大陸でも頻繁に他の大型モンスターと衝突しており、夫婦なのかは不明だが、通常種のディアブロスと縄張り争いをしている事も多い(ディアブロスは元々同族同士でも頻繁に縄張り争いをする種なので別に珍しくもないが)。
ただし、古龍級生物であり"生態系の破壊者"と呼ばれるイビルジョーには歴戦個体でもなければ流石にやられてしまう。ちなみに怒り喰らうイビルジョーの場合は歴戦個体でも勝ち目はない。
この同族間での仲の悪さは、通常種と亜種を同時討伐するクエストでは利用出来なくもない。
また、助ける気があるのかは不明だが、上位ディアブロスの狩猟中に乱入してくる事もある。ただし、大抵はどちらかの突進などが誤爆してそのまま喧嘩に突入する。
余談
- 前述の通り、ディアブロス亜種はあくまでも「繁殖期に警告色として体色が黒くなった、雌のディアブロス」なので実際は生物学的な亜種ではない。つまりは、もし今後「ディアブロスの希少種」が出た場合は、その希少種こそが厳密には本当の亜種という事になる。
関連項目
リオレイア ノノ・オルガロン ゲネル・セルタス ガムート:雌のモンスター仲間。特にガムートは子育て中の母親が凶暴化する点が同じである。
モノブロス亜種:近縁種であるモノブロスの亜種。本種とは対照的な白銀色の外殻を持つが、こちらはれっきとした亜種である。