1889年、初代ウェストミンスター公爵(ヒュー・ルーパス・グローヴナー)所有のイートン・スタッドで誕生。
父はダービーステークス馬でセントサイモンの父としても知られるガロピン、母はアイロニーであった。
現役時代は一般競走を2勝している。
引退後、イートン・スタッドで繁殖牝馬となったヴァンパイアだが、生まれた子を噛み殺す(踏み殺したという説もある)など気性が悪く、他牧場への輸送や種付けには危険が伴うことが予想された。
そのためウェストミンスター公爵は所有馬のオームを付けるしかなく、産駒10頭中7頭はオームの仔である。オームの母父はガロピンであり、ヴァンパイアとの仔は3×2の強烈なインブリードを持っていた。
死亡時期は不明。
子孫に同名の馬がいる。
2番仔はイギリス三冠馬となったフライングフォックスである。テディ系という一大勢力を築きテディ経由で血統表に残っている。
日本では牝系から阪神3歳ステークス(1989年)を勝ったコガネタイフウ、その全弟で重賞2勝のコガネパワー、新潟記念(1990年)を勝ったサファリオリーブらが出ている。
フライングフォックスの全兄フライングレムールの血統も娘を通じて現在まで繋がっている。