厳密には「経」ではない、円頓章のような仏教の古典を書き写すことも写経と呼ばれる。
法華経や金剛般若経など数多くの仏教経典で写経の功徳が説かれている。そのため古来から功徳を積むため、仏教徒による無数の写経が行われてきた。
写経は死者を慰める効用があるともされ、供養のための写経も行われている。
現代では趣味や精神修養としての写経も行われ、字数の少ない手頃さから般若心経が人気である。般若心経は262字。写経にかかる数十分から一時間ほどである。
法華経の漢訳で最も普及している妙法蓮華経は69384文字で般若心経の約260倍。一日に割ける時間を考えると少なくとも数ヶ月はかかる大仕事となる。
漢字練習や書道等の目的でなければ、漢文が読めない人は経典の現代語訳を写して意味を理解しながら書くのも良いだろう。
時間がない人も諦めることなかれ。コンピューターの原理上、経典が載っているウェブサイトを開くだけで写経の功徳が得られる。凄まじいマニ車である。