※はたらく細胞の同名キャラクターに関しては制御性T細胞(はたらく細胞)へ。
概要
制御性T細胞とは白血球の一種であるリンパ球の仲間で、胸腺で育成されるT細胞のうちの一種。免疫細胞の過剰な免疫反応(自己免疫疾患、炎症、アレルギー)の働きを抑制する機能(免疫寛容)を持っている。
名前についてはタイトルとなっている制御性T細胞のほかにも、英語読みである『regulatory T cell』からレギュラトリーT細胞、あるいはTレグ細胞と呼ばれることが多い。
抗原提示細胞を出して樹状細胞の活動を抑えたり、細胞傷害性物質やT細胞の活動を抑える抑制性サイトカインを放出して、ヘルパーT細胞や細胞傷害性T細胞の活動を抑え込む。
キラーT細胞が異常細胞を殺す殺し屋なのだとすれば、こちらは「カタギに手ぇ出してんじゃねえよ」的な存在である。
逆に制御性T細胞が過剰に働くと、がん細胞などの病原体に対する免疫応答まで抑制してしまい、がんの成長を助けることがあり(免疫逃避)、今後さらなる研究が望まれる細胞である。