概要
病原体や感染細胞から対組織を守る、リンパ球と呼ばれる免疫細胞の一種。
リンパ球全体の2~4割を占め、他の免疫細胞が直接抗原を攻撃する「細胞性免疫」の働きを担うのとは異なり、抗体を量産し、細胞性免疫を支援する体液性免疫(液性免疫)という役割を有する。
B細胞は細胞ごとに生成する抗体が違っている。得意なことなんて違って当たり前だから出来る奴が集えばいいという発想である。B細胞の表面には細胞膜結合形の免疫グロブリン(Ig)があり、これで自身の生成する抗体が効く抗原を見分ける。
B細胞を始めとする現場の免疫細胞の方々(所謂好中球やマクロファージなど)により情報が伝えられると、司令塔であるヘルパーT細胞から感染部位や適切な対処法などが伝達される。これによりB細胞はプラズマ細胞へと変形し、抗体を大量に生産する事が可能となる。
一度情報を得たB細胞は記憶細胞となり、次回同じ抗原が出現した際にも初動対応により蹴散らす事が可能になる。所謂「獲得免疫」というやつである。
予防接種というのはこれを人為的に行う施術であり、「敵を知り己を知れば百戦危うからず」と言う事である。
つまり、ワクチンというものは免疫細胞に抗原に対処するすべを教える為に送り込まれる噛ませ犬のようなものであり、抗原を直接殺す超すごい物というわけではない。それは「抗生物質」という別の物質であり、しかも抗原変位するウイルスには効き目がない。
関連項目
B細胞(はたらく細胞):B細胞を擬人化したキャラ。他の免疫細胞とは異なり機動隊の放水のような範囲攻撃を行える。