概要
面積25713平方km、人口205.7万人(2022年)、首都はスコピエ。
冷戦終結に伴う民主化の流れでスロベニア・クロアチアに続く形で1991年9月8日に独立。この際、国内のユーゴスラビア軍の兵器を一切継承せずセルビアへ持ち帰らせる事を条件としてユーゴスラビア軍を撤退させる事に成功しており、旧ユーゴ諸国では唯一平和裏に独立を実現させている。
国名
独立当初は「マケドニア共和国」としていたが、ギリシャより「古代におけるマケドニア王国や自国における地域的名称としてのマケドニアと区別がつかず、アイデンティティが損なわれる」と反発を受け論争に発展。
そのため1993年4月にマケドニア旧ユーゴスラビア共和国として国連への加盟が承認された。日本の外務省では簡易的にマケドニアやマケドニア共和国と記されることはあったがギリシャとの関係から略称はなかった。
2018年6月、「北マケドニア共和国」への改称を行う事でギリシャとの政府間合意がなされた。両国で改名反対派による抗議運動もあったものの、2019年1月には両国議会とも「北マケドニア共和国」への国名変更を承認、同年2月に正式に改名。これによりギリシャとの国名論争に終止符が打たれた。
国旗
国旗も当初は古代マケドニア王国のシンボルだった「ヴェルギナの太陽(ヴェルギナの星)」と呼ばれる紋様をモチーフとしたデザインだったが、これも前述の理由でギリシャに批判され(ヴェルギナは現在ギリシャ領)、現在の国旗には赤い背景の中央にその名残と見られる黄色い円とその周り八方向に放射状に広がる黄色い線のデザインが採用されている。
渡航
査証免除取極により3ヶ月以内の観光滞在なら査証は不要。ただし、パスポートの有効期間が北マケドニア出国予定日から3ヶ月以上必要。
日本の外務省は人が多い場所ではスリやひったくりが多発。首都を除く北部、北西部、西部にかけてはアルバニア系との衝突が発生しているため十分注意してほしいとのこと。