概要
東ヨーロッパのバルカン半島に位置する。
元々はユーゴスラビア社会主義連邦共和国に属していたが、冷戦終結に伴う民主化の流れで同じくユーゴスラビアを構成していたスロベニア・クロアチアに続く形で1991年9月8日に独立。この際、国内のユーゴスラビア軍の兵器を一切継承せずセルビアへ持ち帰らせる事を条件としてユーゴスラビア軍を撤退させる事に成功しており、旧ユーゴ諸国では唯一平和裏に独立を実現させている。
独立当初、国名は「マケドニア共和国」としていたが、ユーゴ時代よりスラブ系の国がマケドニアを名乗ることに反対していたギリシャとの間で論争を呼び(古代におけるマケドニア王国や自国における地域的名称としてのマケドニアと類似しており、アイデンティティが損なわれる等の批判)強い反発を受けてしまう。そのため1993年4月に「マケドニア旧ユーゴスラビア共和国」(かつてユーゴスラビアの構成国であった「マケドニア」)として国連への加盟が承認された。後に正式名称は元に戻したものの、そちらの名称で承認している国も多かった。
2018年6月、「北マケドニア共和国」への改称を行う事でギリシャとの政府間合意がなされた。両国で改名反対派による抗議運動もあったものの、2019年1月には両国議会とも「北マケドニア共和国」への国名変更を承認、同年2月に正式に改名。これによりギリシャとの国名論争に終止符が打たれた。
国旗も当初は古代マケドニア王国のシンボルだった「ヴェルギナの太陽(ヴェルギナの星)」と呼ばれる紋様をモチーフとしたデザインだったが、これも前述の理由でギリシャに批判され(しかも、ヴェルギナは現在はギリシャ領)、現在の国旗には赤い背景の中央にその名残と見られる黄色い円とその周り八方向に放射状に広がる黄色い線のデザインが採用されている。
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