十三階段ベム
じゅうさんかいだんべむ
岩手県出身の怪奇漫画家。34歳だが、そんな歳には見えないほど見た目が老け込んでいる。
10年前、代表作「恐怖のタンバリン」でブレイク。しかし次の作品が大コケ、そこから人気も急落していき2年前に発表した「恐怖のギター」を最後に姿を消した。
かつてはアシスタントを雇っていた時代もあったが、「吸血鬼に狙われている」などと奇妙な言動を繰り返したことでアシスタントにも逃げられてしまった。出世したアシスタントもいるが、色々あって縁を切られている始末である。
現在はカムバックを目指しアルバイトとアシスタントをしながら持ち込みを続けているが、毎回つまらない漫画を描いては編集長の王様にフルボッコにされている。おまけに何を描いても怪奇物になってしまう上に、「読むと自己嫌悪で吐き気がする」という理由で雑誌を読まないため流行に異常に疎く(本人曰く40年。ただし、ベムは34歳なのと、前述のとおりアシスタントで食いつないでいるという設定があるので矛盾が生じている)、『萌え』を『燃え』、『ツンデレ』を『ツンドラ』と聞き間違える、スピンオフをヨーヨーの技だったり異世界ものを魚介類と勘違いしている一面もある。
また、『デジタル』を『デジカルビ』と聞き間違えたり、タブレット端末を下敷きと勘違いするなど機械にも異様に疎い。
また、漫画家なのにペンを箸代わりにしたりするなど仕事道具をぞんざいに扱うという一面もあり、ある時夢枕にとある大物漫画家が現れた事があったが、その人から「漫画をなめるな」と怒られてしまった。しかし、十三階段は彼の存在を知らず、その上あろうことか「あなたは誰ですか?」と聞いた上に「自分のスタイルを真似してた謎の紳士」呼ばわりするという漫画家として問題大ありな行動をとってしまう。後のエピソードで、ある漫画家の作業場に張られていたポスターが彼の写真になっていたため、それが手塚治虫と教えられるが、その後のエピソードでは忘れてしまった様子。
こんな有様なので、小鉄の母、順子からは「小鉄の友達(つまり大人扱いされてない)」と呼ばれた上に快く思われていない。
ただし、全く才能が無いわけではなく、画力そのものは高いため、何度か王様が太鼓判を押すほどのネームや漫画を描いたことがある(小鉄たちが結果的にオチを描いたり、暗闇でインクと間違えてポカリでペン入れをしてしまったりで台無しなってしまったのだが…)他、アシスタントに行った先の漫画家が大怪我を負って代筆を頼まれた際は、作品を熟読して見事に代筆を果たしたりもしている(ただし、その影響が抜けないまま次のアシスタント先に行ったため、ゲロを描いてしまい、殴られてしまった)。