日本の推理小説家作家。
11月25日生まれ。射手座。酉年。血液型O型。
第35回メフィスト賞を受賞した『天帝のはしたなき果実』でデビュー。経歴、年齢、容姿を詳細には明かしていない覆面作家である。
公開されている、経歴によれば東京大学法学部を卒業し、リヨン第三大学法学部第三段階「Droit et Politique de la Sécurité」専攻修士課程修了、さらにはフランス内務省より免状「Diplôme de Commissaire」授与されているキャリア組の元警察官僚。最終役職は警察大学校の教授(警視以上)。
そのため、警察組織に造詣が深く警察を舞台とした小説では実際の捜査手法、組織運用などが克明に描かれている。また警察組織についての新書などもかいているというかなり珍しい経歴の作家。
三大奇書の中の『虚無への供物』の影響を受けており、漢字には大抵、平仮名どころか英語フランス語ドイツ語でルビが降ってある 、オノマトペが多い 、数種類のフォントを使い分けるという独特の作風が特徴。
作品
天帝シリーズ
戦後、連合国占領下においてソビエトが電撃侵攻を実施したためGHQの占領政策が見直され、日本が日本帝国として存続したパラレルワールドの1990年代が舞台。勁草館高校、奏楽部員である主人公・古野まほろが一つの事件をきっかけに巨大な陰謀に巻き込まれ数々の事件にかかわっていくことに。
二条実房シリーズ
上記の天帝シリーズの登場する二条実房警視正を主人公とした作品。
安保闘争が過ぎ去り革命は幻に消えたが、しかし今だ左翼ゲリラと警察との闘いが終わらない1970年代~80年代の日本帝国を舞台に二条が警察官となり成長していく様を描く。
探偵小説シリーズ
かつて競技かるた名人であったがとあることがきっかけで競技かるたの道から離れた女子高生・水里あかねは転校先の高校で宮内省陰陽庁長官を名乗る少女謎に包まれた美少女・小諸るいかに出会い彼女に様々な事件巻き込まれていく。現在のところ唯一の完結シリーズ。
イエユカシリーズ
天帝シリーズにも登場する渡辺夕佳と、天才ピアニストの八重洲家康によるシリーズ。
セーラー服と黙示録シリーズ
孤島に建設された、ヴァチカン直轄のカトリック系探偵養成学校・聖アリスガワ女学校。そこに通うその生徒である3人の少女探偵──犯人を推理する今日子、手口を推理するみづき、動機を推理する茉莉衣が、陰謀や事件に巻き込まれつつ探偵士を目指すさまを描く。
外田警部シリーズ
探偵小説シリーズに登場する外田保丞(そとだやすすけ)警部を主役に据えた、倒叙形式ミステリ。
刑事コロンボのオマージュとして、容疑者と睨んだ人物に仕掛ける執拗な質問や、逆トリックが特徴的。
ちなみにこれらの作品は同一世界を舞台としており、全ての作品及び登場人物達は何らかの関連を持っている。そのため単体で読んでは理解出来ないストーリーがいくつか存在する。
ノンシリーズ
現代の日本を舞台とした個々の作品群で基本的につながりはないが、同一世界の作品群であると作者が明言してる。いくつかの作品で警察図書館という非合法秘密警察が存在することが言及されている。また2020年以降を描いた作品では東京にカジノができていたり、さらにその後〈厄災〉といわれる大災害によって東京が壊滅し臨時首都中京都が静岡県浜松市建設されている。