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夢バトル

ゆめばとる

背負ってるものの大きさなんて皆おんなじなのに他人から見て大きい小さいで勝敗が決まるならそんなに楽なことはないという話。
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「みんな偉い夢持ってていいなア!!じゃあ夢バトルしようぜ!夢バトル!!」

「みんな偉い夢持ってていいなア!!



「俺がテメーをぶっ殺したらよぉ〜…!てめえの夢ェ!胸揉む事以下な〜!?」



概要編集

漫画、チェンソーマンにて主人公のデンジが発したセリフ。文字通り、自分が掲げている「夢(あるいは信念、プライド)をかけて戦って負けた方が勝った方の夢よりザコ」という至極単純なバトル。

とはいえ本作は夢の大きさで強さが変わるようなこともなく、単純な話ただの「イデオロギーの対立」をデンジなりの語彙力で表現したものである。


Pixivでは原作の当シーンを別作品でパロしたイラストなどに付けられている。



経緯編集

元々デンジは「最低限命を繋ぐため」レベルの生活をするために腎臓を売却しなければならない程困窮していた。そのため、「マトモな生活をする」を夢に生きていた。

それをチェンソーマンとなり、公安対魔特異課マキマに見初められたことで「健康で文化的な最低限度の生活」クラスの生活を手に入れることができた。しかし、マトモに生きるという夢を叶えた後も何か叶えたい夢は無いかとマキマに聞かれ、以降の夢を「好きな人とセッ○スする」に更新。とはいえ「好きな人とセッ○ス」という概念すらまともにイメージングできなかったデンジはとりあえず「女のおっぱいを揉む」ということにして公安での仕事に勤しむ。

「胸を揉む」という、傍目からみてもくっだらない夢でもデンジにとっては人生をかけた大いなる野望であった。しかしそんなことを外野に理解してもらえるワケがなく、バディを組んだ早川アキからは人生をナメていると糾弾され、他のデビルハンターや公安の面々も家族を守るために必死になって生きていると諭される。

更にバディを組んだパワーは魔人化してから大事に交流してきた猫のニャーコを助けるという「かけがえのない命を守る」という尊い目的をもっていた。

更に更にその時の討伐対象となったコウモリの悪魔ヒルの悪魔世界征服という壮大な野望を持っていた。


そして皆一様に自分の夢や目的と比較してデンジの夢(ひいては命)を蔑んだ。

最後のヒルの悪魔の野望を聞いて、遂にデンジは弾ける。

そして言い放ったのが冒頭の台詞である。


「み~んな俺んヤル事見下しやがってよ……」


「みんな偉い夢持ってていいなア!!じゃあ夢バトルしようぜ!夢バトル!!」


「俺がテメーをぶっ殺したらよぉ〜…!てめえの夢ェ!胸揉む事以下な〜!?」


自分だって夢を持って本気で取り組んでるのにバカにされること、一方で自分はたいそうな夢を抱く発想ができないことへのコンプレックスやらで爆発したデンジはそのままヒルの悪魔へ苛烈な攻撃をしかける。

結局この時の戦闘では敗北し、早川アキの強襲によって命を救われることとなったが、一応彼の吐露を見ていたアキは一応デンジの認識を少し改めるが彼への嫌悪感はぬぐえずじまいだった。

彼らが本当の意味で和解するには出会いを別れを繰り返し、最強の大会で笑顔になるまでの長い月日を要するのであった。


余談編集

夢バトルが語られた回は世界観の説明に加え、デンジの置かれた境遇がいかに一般と乖離しているかを見せる重要な回ではあるものの、ストーリーとしては序盤も序盤である。世界征服を成し遂げようとしていたヒルとコウモリも以降の強力過ぎる悪魔や魔人たちと比較するとかなり弱い部類である。

結局のところ、自分から見てバカみたいな夢を相手が見ていたとしても相手はその夢に本気かもしれないし、相手も自分が真剣に取り組んでることをバカな夢と蔑んでるかもしれない。なので相手の夢をけなすのはやめましょうという単純な話である。

また、ジャンプ作品を筆頭に漫画やアニメやラノベの主人公たちはたいてい偉大な夢を胸にあらゆる困難をぶっ飛ばし、その最中で夢の大きさで張り合う事も少なくないが、そんな夢の大きさだけで勝てるようならそんな楽な話はない、夢の大きさだけで主人公が強いわけではないという王道作品へのアンチテーゼの回でもあった(夢バトルを筆頭に、チェンソーマンは王道ネタへのアンチテーゼともいえる展開が多い)。


関連タグ編集

チェンソーマン デンジ(チェンソーマン) 

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