概要
主人公、関口将太が並みいる強豪を制して新人コンクールの東京大会で優勝した後登場し、読者に今後のパワーバランスを気にさせた。
27歳というが、老け顔をしている。「東北の竜」「孤高のハイパー寿司職人」などの異名を取る。
料理人殺し(キラー)こと武藤鶴栄をして「生半可な腕でない」と言わしめる。仙台のコンクールで牡蠣の寿司で引き分けに持ち込んだ将太に手応えを感じた後、武藤が支度を整えた自然の寿司三本勝負(山・川・海)で将太に圧勝する。しかし当人はいい勝負をしたと感じた。
修行歴15年。専ら流れの職人をやっており(初登場時も笹寿司に雇われていた)、店に勤めた期間は短いため新人コンクールの出場資格は有していた(「マグロ哲」清水哲也も30前後に見え、奥万倉新一の相手にこの道12年のベテランもいたというが)。宮城代表の座を勝ち得て全国大会で将太と相見えるのを楽しみにする。
体力は人間離れしており、笹寿司の陰謀で電車にひかれた翌日に外人相手にアン肝寿司を握って三大珍味を使った四包丁の一人、武市半平に勝っている。技術面では残像で手が何本にも見える千手握りも会得している。上記の漫画はそうした超人ぶりを踏まえたもの。
野山を「我が遊戯場」と称するが、あらゆる寿司ネタを知り尽くしている。
当初は吾子飛男はキャラが掴めないと思っていたが、飽くまで真摯に寿司を握る(対決の場に向かう舟で宮本武蔵よろしく竹包丁を作ったが、調理のためのみ。舞台は凝っていたが、武藤の趣向)。
全国大会の四回戦で将太と対決、余裕で指定した鯛勝負で正当に勝る奇策で初の敗北を喫する。将太が魚以外でと指定した牛肉勝負では見立てでまた勝つ。なお、この際に牛肉の産地から勝負開場までの長距離を走破するという超人ぶりを見せている。(走ることによる振動が、寿司の味の調和に結びついているという高度な計算に基づく行動でもある。この時の疾走シーンは作者によりアクスタ化もされている。)
タコ勝負でまた敗れた(しかし東京予選で話題になった幻の寿司の再現も彼には容易いように思え、そこにいればどうなったか興味は尽きない)。島の幸勝負(この時もウツボと裸で格闘して捕らえる怪物ぶりを見せる)でまた敗れた。
その後は将太の戦力となる好漢ぶりを発揮、見守りもした。
全国大会の課題達成のための助力だけでなく、今作でよくみられる人情的なエピソードにおいても将太に肩入れしている。
約18年後を描いた『将太の寿司2 -world stage-』では、全日本寿司協会会長となっている。推定45歳になっているが容姿は全く変わっていない。
『ミスター味っ子II』にもゲスト出演している。