概要
『大正もののけ異聞録』とは2003年にPlayStation2でガストから発売されたシミュレーションRPG。
アトリエシリーズやアルトネリコシリーズなどを手掛けたガストが制作した純和風RPG。
大正時代の信濃を舞台に、5人の主人公が願いを叶えるとされる「天降勾玉」を巡り、モノノケ達を率いて「百鬼夜行の戦い」に身を投じる。
ゲームシステムはバトルにシミュレーション要素を加えたバトルシステムを採用。モノノケ4匹+指揮官(主人公)のチームで戦い、相手の指揮官を倒すと勝利となる(指揮官がいない場合は敵の全滅)。
雰囲気としてはポケットモンスターシリーズやドラゴンクエストモンスターズシリーズなどが近いかもしれない。
フィールドでは日数が経過するようになっており、移動やバトルなどを行うと日数が経過。一週間たつと「百鬼夜行の戦い」が発生する。これに勝利すると「天降勾玉」が手に入り、ストーリーの展開が進む仕組みになっている。従来型RPGに見られるダンジョンマップや謎解きが存在せず、旧ザールブルグのアトリエシリーズを踏襲したマップシステムで、拠点となる街とバトルを行う霊地を巡ってイベントを発生させていく。全37種ある天降勾玉を全て集めるのがゲームでの大筋の目標となる。
ストーリー
大正初期の日本 西洋化が押し進む世の中。
人と自然とのかかわりによりその存在を示してきたモノノケは、人々に次第にその存在を信じられなくなる=存在を否定されるようになる。
そんな彼らが最期の地として選んだのは日本の中心に位置する山間の国、信濃。
モノノケの中で、最後に終結する約束の地として伝えられている国である。
多くのモノノケがはるか遠くからこの約束の地に終結する。
キャラクター
主人公として選べるキャラは5人おり、それぞれが個別の能力とエンディングが存在する。また5人全員をクリアすると最終エンディングを見ることが出来る。
- 鴨居俊祐(かもい しゅんすけ)
古書店を営む青年。性格は悪くないのだが人との関わりを避ける傾向がある。幼い頃に両親をなくし父の親友であった養父である榊と共に暮らしていたが、ある日その養父が何者かに殺されてしまう。
養父の仇を討つため、力を欲する鴨居は天降勾玉を集める決意をする。
- 真奈井四季(まない しき)
諏訪大社で巫女を務める女性。物静かで大人しい日本美人だが、幼少の頃の記憶を失っている。昔からモノノケと心を通わせることができ、モノノケとの仲が良い。
ある事がきっかけで幼い頃の記憶が戻りはじめ、記憶を取り戻すため天降勾玉を集める決意をする。
- 篠森狗津葉(しのもり くづは)
モノノケの集落、カマイタチの里で育てられた人間の娘。明るく自信たっぷりな性格だが世間知らずな所も。モノノケに育てられたため人並外れた身体能力を持つ。
自分の力に自信のある狗津葉は百鬼夜行の噂を聞き、自らの力を試すため戦いに身を投じる。
- 橘八雲(たちばな やくも)
反物屋で働く優しい心を持った少年。半人半妖のハーフで母と共に正体を隠して暮らしている。しかし母が病に掛かり、日に日に容体は悪化を辿っていた。
天降勾玉の存在を知った八雲は母の病気を治すため百鬼夜行の戦いに身を投じる決意をする。
- 鈴音(すずね)
信州猫又一族の長であり、永乃平のモノノケを束ねるネコマタの少女。見た目は10歳ぐらいだか実際は65歳。洗練された思考と深い知識、そして新しいものを受け入れる度量を持つ。
信濃に集う各地のモノノケ達に不安を覚える土着のモノノケを鼓舞するため、鈴音は力の象徴である天降勾玉を集める決意をする。