概要
400年以上も前に『魔女因子』に適合し、世界を闊歩していた人物達。七つの大罪の名を冠する、代表的な7つの因子の適合者の他に、七つの大罪の原型である八つの枢要罪の中の『虚飾』、『憂鬱』の因子の適合者も存在している。
かつてサテラが世界の半分を飲み干し、『虚飾』と『憂鬱』を除く6人の魔女を呑み込み、そして封印されたとされている。
唯一、魂だけとなって消滅を免れた『強欲の魔女』は他の5人の魂を「蒐集」し、現在でも精神世界内でのみ現世に干渉している。
現代での世界観的には『嫉妬の魔女』サテラのみが最もよく知られており、他の8人については一部を除いて「そんな人いたの?」というレベルで存在すら知られていない。
『嫉妬』以外の魔女因子はのちに大罪司教達に移譲されている。が、現在『傲慢』の因子だけは行方知れずである。
こういった意味でも、魔女教においては非常に重要な存在。
といっても、魔女教にとって重要なのはサテラのみであり、それ以外の魔女は魔女教内でも知られていない。ただしペテルギウスは他の魔女のことも知っている様子。
『嫉妬の魔女』サテラ以外の魔女について言及するのは魔女教内では禁忌とされている様であるが、
一方で『虚飾の魔女』パンドラが魔女教内で高い地位にいたり、魔女教が他の魔女縁の品を収集するために活動を行うなど、
教徒達が他の魔女をどのように認識しているのか微妙に不鮮明。
なお魔女教がサテラを(表向き)信仰している集団であるというだけで、魔女たちの魔女教に対する認識は全くと言っていいほどない。
余談になるが、原作者曰く魔女たちはそれぞれ猛烈に拗らせた価値観をもっているとはいえ、それほど人間性に欠陥はなく大罪司教と比べればまだまともな部類とされる。コミュニケーションも試みれば普通に取れたりする。
ただし、かつて世界に齎した被害でいえば大罪司教などとは比較にもならないほど圧倒的に大きく、まさに災厄と呼ばれるにふさわしい影響を与えていた。
≪世界規模で見た場合の魔女危険度スケール≫
【ミネルヴァ>>ダフネ>カーミラ>テュフォン>エキドナ>>>>>セクメト】
該当者
代表的な7魔女達は生前、友人同士であったようであるが、それ以外に存在している『虚飾』『憂鬱』についての関係は全くの謎である。
キャラクター名は神話から無作為に選ばれており、モチーフは統一されていない。
- 『嫉妬の魔女』サテラ
『嫉妬』の権能を持ち、「影」で空間を制御できる。
銀髪のハーフエルフの美少女。六人の魔女を滅ぼし、自らの糧として世界を敵に回した。
魔女教徒の信仰対象だが、ぺテルギウス以外の大罪司教は心酔しているわけではないらしく、シリウスからは殺意を向けられているなど魔女教内での扱いが安定していない。
- 『強欲の魔女』エキドナ
『強欲』の権能を持つ他に、あらゆる魔法を行使できる。
ありとあらゆる叡智を求めて、死後の世界にすら未練を残した知識欲の権化。
その名前を聞いたぺテルギウスは、彼女を堕ちたる魔女と罵っている。
- 『憤怒の魔女』ミネルヴァ
『憤怒』の権能を持ち、暴力行為で他者の傷を癒す事ができる。
「世界から争いと傷をなくす」ために奔走した少女。
その信念と行いから人々からは感謝されたが、世界に与えた影響は下手をすればほかの魔女達を凌駕しかねない。
- 『怠惰の魔女』セクメト
『怠惰』の権能を持ち、高威力の衝撃を放つ事ができる。
「安らぎをもたらすそのためだけに、大瀑布の彼方へ龍を追いやった」という魔女。
その性質から自分から行動を起こす事はなかったが、いざ起こした時の被害は計り知れない。
- 『暴食の魔女』ダフネ
『暴食』の権能「飢餓の魔眼」を持ち、目を合わせた相手に強烈な飢餓感を与える。
世界と自らの飢餓を満たすために、「魔獣」と呼ばれる存在を産み出した魔女。
世界に与えた被害や危険度はかのサテラに次ぐ。
- 『傲慢の魔女』テュフォン
『傲慢』の権能を持ち、「悪人」の身体を粉砕する事ができる。
かつて「処刑人」として罪人を裁き続けたという童女。
一見すればただの幼い少女だが、幼さゆえに、人の痛みも妥協も知らない。
- 『色欲の魔女』カーミラ
『色欲』の権能「無貌の女神」を持ち、あらゆる他者を魅了する事ができる。
世界を愛で満たそうと、人ならざる者たちに「感情」を与えたという魔女。
薄紅の髪を腰ほどまで伸ばした、平凡な顔立ちの少女。
人並みに可愛らしい容姿ではあったが、かつてあらゆるものから愛され、虜にしていったという。
- 『虚飾の魔女』パンドラ
『虚飾』の権能を持ち、あらゆる事象を思い通りに書き換える事ができる。
後世においても歴史が記されていない謎の存在。
禁忌の存在であるにもかかわらず、魔女教徒たちには敬われている。
100年前に過激派を率いていたことからかなり組織内で強い影響力がある模様。
- 『憂鬱の魔人』ヘクトール
『憂鬱』の権能を持ち、生物・魔法問わず対象物を押し潰す不可視の加重を操る。
その力は大罪の魔女エキドナと互角以上でありながら、パンドラと同じくなぜか後世に存在が知られていない。
なお『魔人』の名の通り、因子を持つ者の中では唯一の男性である。