奴は四天王の中で最も金持ち
やつはしてんのうのなかでもっともかねもち
デベロッパ『SYUPRO-DX』によって2014年10月30日にリリース、無料配信されたスマホRPG。2019年1月25日には、新シナリオ『できんしてんのう編』と称して、Ver.2アップデート。
『課金下克上RPG』というジャンルを謳うが、基本無料、ソーシャルゲームではない、ファミコンやスーパーファミコンの時代を想起させるドット絵による本格派現代RPGというように銘打って制作・配信された。
直感的操作のフィールド探索やコマンドバトルによって、レベル上げとダンジョンクリアを重ねていき、シナリオを進めてエンディングを目指す楽しさを体感させるゲームとなっている。
時は20XX年。未来テクノロジーによって生まれたガチャガチャ『ワザガチャ』が至る所で使われる世界。『課金四天王』と呼ばれる4人の悪を筆頭に、ワザガチャで悪さをする大勢の悪人たちによってすさんだ世の中。
四天王討伐に名乗りを上げた伝説のヒーロー・ラブアンドピースでさえも、やがて敗北がまことしやかに噂され、新たなるヒーローの出現を誰もが待ち望んでいた。
課金四天王の差し金によって、自分の街を跡形もなくなるほどに炎上させられた主人公は、街から姿を消した兄・リョウマを追いかけながら、四天王たちとの戦いへと身を投じてゆく。
作中では一種の通貨として、基本的なものである『G』と、幻の秘石『ドラゴンたからいし』の2種類が扱われる。
ワザガチャ
本作のゲームシステムを象徴するアイテムの一種。カプセル型のガチャ。
画期的なアイテムとして、世界の至る所で使われている。
『上ガチャ』と『下ガチャ』…両方のカプセルを自由に組み合わせて装備することで、自分だけのワザを作ることができる。
ワザを1つ設定するにあたり、『上ガチャ』と『下ガチャ』がそれぞれ1つずつ必要。キャラクター1人につき、4つのワザ(メインワザ・サブワザ1〜3)が設定可能。
ワザの名称は両方のガチャの名称2つを組み合わせて命名され、説明文もガチャごとに用意された文の一部を組み合わせて作成される。
- 上ガチャ
色がついている方。属性(あか・あお・みどり・しろ・くろ)を決定する。
キャラクターの属性を決定する要素でもあり、設定したメインワザの属性がキャラクターの属性として反映されるようになっている。“こだわりのガチャ”であるとして、基本的にキャラクターの属性は変えられないが、主人公は例外として任意の属性に変えることができる。
- 下ガチャ
透明な方。ワザの威力や効果(こうげき・HPかいふく…等)を決定する。
ギガパゴスケータイ
一種のメニュー画面を扱うアイテム。
ワザガチャをやる際の必需品として語られる。
- ステータス
パーティの状態をキャラクターごとに確認できる。
キャラクターごとに名前、性別、レベル、HP、SP、こうげき、ぼうぎょ、とくこう、とくぼう、すばやさ、EXP、ステータス異常の有無及び内容、セットされたワザガチャが表示される。
基本的なアイテムの使用や、ワザガチャの設定変更もここから行う。さらに、『G』の量や『ドラゴンたからいし』の個数についてもここで確認できる。
- ギガショップ
アイテム『ドラゴンたからいし』を扱う。
『ドラゴンたからいし』を消費することで、『G』を獲得したり、珍しいワザガチャが手に入るギガガチャマシーンをまわすことができる。
実際に課金することによって、『ドラゴンたからいし』を買うこともできる。
作中では、オンラインショップという立ち位置にある。
- その他
他にも、人物やガチャのリストが確認できる『データ』、ログインボーナスのドラゴンたからいしが届く『プレゼント』、現在の状態を記録する『セーブ』といった機能が存在する。逆に電話はできないと語られる。
- げんきブース
『G』を消費することで、パーティを完全回復することができる。設置場所によって、消費する『G』が変動する。
- フレンドステーション
仲間を自由に入れ替えて、好きなパーティを組むことができる。パーティ内の仲間は最大4人。“フレンド登録”が行われたキャラクターが仲間の対象。
フレンド登録の方法は、話しかけてバトルをして勝利する、話しかけて『かんゆう』する…この2つが基本的なものとなっている。
- アイテムや
『G』を消費することで、ラインナップされた消費型アイテムを買うことができる。
- ガチャショップ
『G』を消費することで、ラインナップされたワザガチャを買うことができる。
- ワザガチャマシーン
ガチャが上下セットで出てくる謎の機械。
『G』を消費することで、上と下のガチャがランダムで組み合わさったワザガチャが出てくる。
- 宝箱
Ver.2から登場。
青い宝箱は、普通にアイテムが入っている。
黄色い宝箱は、開けると広告が目の前に広がり、レアアイテム『ドラゴンたからいし』が手に入る伝説の『こうこくたからばこ』とされている。
赤い宝箱は、基本的に不思議なオーラをかもしだしており、中身がただならぬ価値の持つアイテムであることが多い。
- 2しゅうめの かね
Ver.2から登場。
『2しゅうめの せかい』に行くことができる。
一部の状態がリセットされるが、主人公とフレンドのレベルやほとんどのアイテムの所持数をそのままに、物語の始まりからもう一度冒険できる。
いわゆる“強くてニューゲーム”。
各キャラクターが1ターンずつコマンドを発生させるという流れを、主人公サイドか敵サイドのいずれかが戦闘不能になるまで繰り返すというシステムを採用している。
いわゆる“ターン制コマンドバトル”。
ワザを使ってダメージを与えていき、HPを減らしていくことで、相手を戦闘不能にできる。
勝利すると『EXP』と『G』を獲得できる。EXPを一定数獲得するとキャラクターのレベルが上がる。
- コマンド
主人公サイドのキャラクターには、大きく分けて4つのコマンド…設定されたワザガチャを用いる『ワザ』、受けるダメージを減らす『ガード』、アイテムを使用する『アイテム』、バトルから離脱する『エスケープ』が用意されている。選択時間は無制限。
- 属性相性
キャラクターが持つ属性とワザの属性に応じて、ダメージが変動するようになっている。
『あか』は『みどり』に強い、『みどり』は『あお』に強い、『あお』は『あか』に強い、『しろ』と『くろ』はお互いに弱点どうし…といった具合になっている。
- ワザの効果
ワザを出すときは、それぞれワザに応じたSPを消費する。
攻撃ワザは『こうげき』や『とくこう』が高いほど威力が上がる。“クリティカルヒット”と称して、さらなるダメージが発生することもあり、『すばやさ』が高いほどその発生率も上がっていく。逆に相手の『すばやさ』が高いと、攻撃が当たらなくなるとのこと。
回復ワザは『ぼうぎょ』や『とくぼう』が高いほど威力が上がる。
ワザには『ぶつり』と『とくしゅ』の2つのタイプがある。『ぶつり』は『こうげき』と『ぼうぎょ』の影響を、『とくしゅ』は『とくこう』と『とくぼう』の影響を強く受ける。
- ステータス異常
バトル中、キャラクターがワザによってなにかしらの異常を被ることがある。
『どく』『まひ』『すいみん』『せんとうふのう』はバトルが終わっても回復しないが、『げんわく』『こんらん』『みりょう』はバトルが終わると回復する。
メイン
- 主人公
デフォルトネームは、コンシューマーゲームから取ってシューマ。
自分の街を失ったことをキッカケに、悪と戦う未来のヒーローの道を進む。
- リョウマ
主人公の兄。ソーシャルゲームのスラング『両マ』。
自分の街を守れなかったという無念から、その翌朝に姿を消す。
- ラブアンドピース
伝説のヒーロー。冒頭にて、ワザガチャの解説や四天王の討伐宣言によって存在感を示していたが、その後行方不明となる。
- 課金四天王(かきんしてんのう)
- イシジャブ
- スキラゲイル
- リセマーラ
- レベカンテ
この世を支配する悪の4人。ガチャにたくさん課金しておそろしいほどの強さを手に入れた。
- ギガパゴスカンパニー((c)GIGAPAGOS)
ワザガチャを発明した会社組織。
ギガパゴスケータイの提供の他、ガチャショップやギガショップの運営も行う。
- 出禁四天王(できんしてんのう)
Ver.2にて追加された、課金四天王に次ぐ四天王。
さびれたゲームセンターの4つのゲーム筐体にそれぞれ封印されている。
- ハイ課金四天王(ハイかきん)
Ver.2の新たなる冒険の舞台・ハイ課金街をおさめる四天王。1人は街から姿を消しているとのことだが、残り3人は埋蔵金発掘現場にて対峙することができる。
- アタリタウン
主人公の冒険が始まる小さな街。物語開始早々に跡形もなく炎上させられるが、物語の進行に伴って、復興作業が進む様子がうかがえる。
- ミコンシティ
荒くれ者に支配される街。西部劇を思わせる荒野にある。
- メガドタウン
お江戸情緒を感じさせる街。忍者とちょんまげが勢揃いで、人気の観光地となっている。
- サタンシティ
ビーチのある、緑豊かな街。ガチャの正しい使い方を教える学校『ワンダースクール』がある。
- ピエースシティ
ネオンの装飾に囲まれた、大都会の広くて眠らない街。デパートやライブステージがある。
- ギガパゴスビル
ギガパゴスカンパニー社員が働くビル。
山のように広大で、各エリアが『○ごうめ』といった具合に区分けされている。
- 封印されしゲーム筐体(ふういんされしゲームきょうたい)
- ダイパン・レッドライン
- ハーメルン・キングダム
- レバガチャ・オブ・ザ・デッド
- シラユキおんせんカツアゲじけん
Ver.2の新たなる冒険の舞台。
出禁四天王を封印するために、ギガパゴスによって作られた空間。
4つのゲーム筐体の中に、それぞれ4つのエリアが広がっている。
- ハイ課金街(ハイかきんがい)
Ver.2の新たなる冒険の舞台。
真っ黒なヤツらが集まるスラム。ハイ課金四天王に治められている。
多額の借金などにより、一攫千金を夢見た者が、埋蔵金発掘現場にて延々と穴を掘る様子が確認できる。