概要
2018年4月、オンライン小説投稿サイト『小説家になろう』にて連載を開始し、同年の12月に完結。現在は後日談が連載中。作者は山崎響氏。
後にKADOKAWAから書籍化。上下の全2巻。イラストは鍋島テツヒロ氏が担当。コンプエースにて、コミカライズ版が連載。全1巻。作画は平未夜氏が担当。
王子に婚約破棄された公爵令嬢が牢獄に立て籠もり、スローライフをしながら王子達や家臣達を大いに振り回すコメディーファンタジー。
あらすじ
ファーガソン公爵家の長女レイチェル・ファーガソンは、ある時の夜会の最中、許嫁である王子エリオットから身に覚えのない罪状で弾劾され、婚約を破棄される。あくまで罪を認めないレイチェルだったが、エリオットの命令に素直に従って地下牢へ入れられた………と思いきや、何故かレイチェルは自ら牢屋を厳重にし、立て籠もるという前代未聞の行動に出た。
今まで大人しかったレイチェルはこれを機に隠された本性を露わにし、エリオット達に仕返しを開始する。これは、悪役令嬢にされたレイチェルが牢屋の中からエリオットを筆頭に王宮の人々を大いに振り回す物語。
登場人物
- レイチェル・ファーガソン
ファーガソン公爵家の令嬢。
美人で表向きは物腰柔らかで控えめな印象だが、実際は敵と見なしたら徹底的に追い詰める容赦の無い性格。
幼い頃、エリオットを池に落とし、上がって来られない様に石を投げつけて溺れさせようとしたり、『リジー・ボーデンの詩』を歌いながら斧を振り回すなどサイコパスな側面を発揮している。
今回の婚約破棄も事前に察して先手を打ち、あらかじめ地下牢に籠城用の物資を運び込み、牢の扉を厳重にして牢屋の中でスローライフを満喫しながらエリオット達を徹底的に追い詰めていく。
- エリオット
第一王子。
許嫁のレイチェルのことを快く思っておらず、愛想の良いマーガレットと恋仲となり、夜会の場でマーガレットの訴えを鵜呑みにして婚約破棄を宣言し、レイチェルを地下牢へ連行するも予想外の籠城に唖然。その後は、あの手この手でレイチェルを見返してやろうと躍起になっている。
- マーガレット・ポワソン
ポワソン男爵家の令嬢。
レイチェルが自身を虐げているとでっち上げてエリオットに彼女との婚約を破棄させる。
地下牢で対面したレイチェルが思わず鳩尾に飛び膝蹴りを喰らわせるほどサンドバッグの才能(?)がある。
- ジョージ・ファーガソン
ファーガソン公爵家の子息。レイチェルの弟。
エリオットと同じくマーガレットに惚れこみ、姉のレイチェルを裏切って弾劾に手を貸す。
- サイクス・アビゲイル
騎士団長の息子。エリオットの側近の一人。脳筋。
エリオットと同じくマーガレットに惚れこむ。