概要
本名:寺尾 信夫(てらお のぶお)。長男は俳優・ミュージシャンの寺尾聰。
宇野は第二次世界大戦前から戦後にかけて長く演劇界をリードしてきた名優の1人であり、滝沢修らと劇団民藝を創設した。演出家としても多くの作品を残している。
映画・テレビでも活躍し、主な映画出演作に『愛妻物語』『第五福竜丸』『金環蝕』など。映画監督として4本の作品も発表している。
完璧主義で気難しい性格とされた滝沢とは対照的に、彼は軽妙で気さくな性格であった。聰曰く、弱音を一切吐かなかった。また、聰が1981年に発表したルビーの指環が大ヒットした際には喜んでいたという。
長らく演劇界で活躍を続けていたが、1988年1月に肺癌により73歳で逝去。晩年は医師の反対を押し切り、舞台裏では点滴を打ち、酸素ボンベをしてまで舞台に立ち続けた。死の直前まで演劇に捧げた人生であったといえる。