安竹宮

あんちくぐうあるいはあんちくみや

安竹宮とは、中曽根康弘政権後のニューリーダーと目された三人の政治家の頭文字をとった言葉である。

概要

自由民主党において三角大福（或いは三角大福中）の中曽根康弘政権後の

次期総裁候補と目されたニューリーダー的政治家である安倍晋太郎、竹下登、宮澤喜一の三名の頭文字をとって作られた単語である。

元は安倍、竹下に小坂徳三郎が次期自民党総裁候補と目されており、安竹小（あんちくしょう）と呼ばれていたが、色々とあって小坂の代わりに宮澤喜一が組み込まれて「安竹宮」となった。呼び方が「あんちくぐう」「あんちくみや」となった経緯である。

何れも親が政治家ではある世襲議員であり、安倍に至っては岳父が岸信介という大きな後ろ盾を持っていたものの、肝心の地盤を築くのに関してはむしろ自身で築かざるを得ない状況下にあって「中二階」と呼ばれており、単純に二世三世の系統とも異なる。

一例でいえば安倍は父の寛を学生時代に喪い、その結果寛のとりあえずの後継者とされた周東英雄に寛の後援組織ですら奪われたような状況下で選挙戦を戦うことを余儀なくされ自身で支持基盤を築かざるをえなく、それ以降も大票田である下関市を巡っては林(のちに外務大臣を輩出)家や田中家などの本来其処を地盤としている有力者と戦わざるを得ず、そこでも支持基盤の発掘・構築などを（岳父の威光を頼りながらも）することとなっていた。

結果的に総裁となれたのは竹下登と宮澤喜一であり、安倍は目前で病に倒れてその座に座ることなく落命した。のちに安倍の息子の晋三が総裁として大いに権力をふるうが、それはのちの話である。

彼ら以後は竹下派七奉行、YKKと続いている。