概要
警視庁警備部参事官の警視。27歳。
父親は数代前の警視総監というエリート一家の出身であり、末娘の彼女が父を継いだ形となった。
真面目で礼儀正しい性格をしていて、警察の正義を信じて、如何なる職務にも誠意をもって当たるという、薬師寺涼子とは真逆の人物である。
互いに天敵と思っており、「お涼」「お由紀」と呼び合うライバル。
地方都市の助役をしていた経験もあり、涼子からは「ドサ回りのお由紀」と揶揄されることも。
眼鏡と黒髪が似合う知的美人であり、涼子のような派手さとはまた違ったプロポーションの優美さは泉田準一郎警部補の目を奪わせた程である。
涼子と違って良識的かつ常識的な警察官僚だが盲従的ではないので、確たる証拠さえ得られれば内部の不正も怪奇生物も直視が出来る柔軟さは持ち合わせているが、どちらかというと理詰めで物事を考える傾向があるので、たとえ相手が明々白々な悪人でも、犯行の動機を理論的に主張されたり、警察組織を批判されたりすると反論に窮することがある。
涼子と同じ東大法学部出身だが、「軟弱」という理由で父親に反対されたことで、希望していたフランス語を学べずドイツ語を選択している。
身体能力・戦闘力については人間離れしている(泉田談)涼子には敵うべくもないが、警察官として剣道には心得があり(三段の腕前)、悪漢との立ち回りになった時に自分の身は自分で守れる程度の実力は有している模様。
当初は傍若無人ながら優秀性では非の打ちどころのない涼子に対抗できる「警視庁の希望」と語られていたものの、前述の通り、戦闘能力では好戦的な涼子に敵わず、語学も涼子のようにフランス語やスペイン語まで使えずと判明した後も、この逆パターンは今の時点で出ていない(料理は一通りできるが、涼子は自分が料理ができないことを弱みと思っていないので、アドバンテージにはなっていない。それどころか逆に「(私と違って)あんたには作ってくれる人がいないんだから、自分で料理位できないと老後が困るでしょ」的な嫌味を言われる始末)。
さらには愛読書から、泉田には「お堅い優等生が自由奔放な不良に憧れている的な感情があるのでは」と推測され、本人も自覚があるような描写もあり、ライバルというにはやや押される位置になっているようである。