概要
警視庁刑事部参事官付の警部補で、薬師寺涼子の部下。一連の物語の語り手でもある。33歳。
過去に薬師寺涼子の新人研修を担当して比較的上手くやっていたことが災いして、警察上層部から薬師寺涼子の部下として半ば強制的に現在の部署へ異動した。30代前半にして警部補であり、ノンキャリアとしてはかなり優秀(実際に優秀さを見込まれてSPへの転属話もあったが、有能な部下として手元に置いておきたい涼子と涼子のお守りがいなくなると困る上層部によって立ち消えにされた)。
私大の英文科卒。英文科へ行ったのは「海外のミステリー小説を原文で読みたかったから」であり、警察官になったのは「海外ミステリー小説を読みすぎて感化された為」である。
涼子のお供で怪物や超自然現象を目の当たりにしてもパニックになることはあまりないが、ミミズや蛇、といった「足の無い生物」が大の苦手。とある事件で地下へ潜った際、ミミズの大群に遭遇し、我を忘れてその場にいた涼子と由紀子を両脇に抱え上げて、一目散に遁走。その間の記憶を完全になくしているほど。
基本的に善良で職務に忠実な公務員の鑑(と涼子にからかわれる)で、本人も常識人のつもりだが、段々と上司に感化(涼子曰く「薫陶」)されてか、時折さらっと毒のある発言をすることもあり、その度に落ち込んでいる。
かつて交際していた女性のダイエットを見かねて「痩せても脚が長くなるわけではない」と失言して振られたと語ったことがあり、涼子からはヤボテンと言われるほど女心の機微に疎い。他にもケガをした時に室町由紀子に巻いてもらったハンカチを「洗って返します」と由紀子に言って涼子に「新しいのを買って返してやりなさいよ」とツッコまれたり、パーティ前日に涼子から質問の有無を訊かれ「べつに」と答えて「どんなドレスか尋いてあげないと」と若林に窘められたりした。
ツンデレの上司から幾度かアプローチもされたりするのだが、下僕根性?で全スルーという始末である(もっとも涼子の普段の言動が言動なのでこれも已む無しというべきか)。
背の高さについてはよく「のっぽ(さん)」と言われる。女性陣には頭に「ハンサムな」が加えられることが多く、パーティやオペラ鑑賞のエスコートを任せられると涼子からも太鼓判を押されている(ただしタキシードは所持しておらず、ダンスも出来ない)。
小説挿絵及びコミカライズ担当の垣野内成美は、どの程度のイケメンに描けばいいのか悩んだとのこと。
「準一郎」の名前の由来は兄がいたが死産であり、次男だが長男に準じる、という意味による。