概要
漫画・アニメ『のんのんびより』の登場人物、越谷小鞠が所持しているぬいぐるみ。
モチーフは熊で、コミックスのコラム欄ではテディベアともされていたが、市販されているファー生地のテディベアとは似ても似つかない。
縫製の具合や目が四つ穴ボタンだったりする点などから越谷雪子の手製なのかもしれない。
幼い頃の小鞠のお気に入りで、就学前に貰ってからずっと常に持ち歩いており、学校にまで持ち込んでいた。また、縁側の下に落ちてしまったときは回収するためケガをしたこともある。
大切にされてきた小吉さんだったが、小鞠の低身長コンプレックスからくる大人への憧憬が強くなり、その影響で中学に入ったころから扱いがぞんざいになってしまったという。
忘れ去られた小吉さんは小鞠の妹である夏海の部屋に飛び込み、夏海のガラクタ箱の中でその役目を終えることになった。
……かに見えた。
ある夜、ホラー映画を見てひとりで眠れなくなった小鞠が夏海の部屋に転がり込んだ際、夏海がガラクタ箱から小鞠に対する嫌がらせアイテムを漁っている際に取り出される。
その時の小吉さんの姿は哀れ、顔と胴体に穴が開いて綿が抜け、左目のボタンも取れかけているというもので、暗がりでは薄気味悪く小鞠の恐怖心を逆にあおってしまった。
だがこれが奇跡の再会となった。後日、小鞠が自室を掃除していると夏海のガラクタが小鞠の部屋に侵入しており、その中に小吉さんも紛れ込んでいた。
小鞠はあまりの傷み具合に一度は処分しようとしたが、その時偶然に机に置いてあったアルバムを見て、過去の自分と小吉さんの姿を映した写真に思いをはせた。
そして小鞠はぬいぐるみづくりが異常に特異な後輩である一条蛍に協力してもらい、小吉さんを修復したのである。
かくして小吉さんは、再び小鞠の宝物になったのだった。