概要
本作の舞台にして、りん達六姉妹が生活している環境の総称および俗称。
アニメ放送当時である2019年までの日本の建築物や地形で構成されているのが大きな特徴。
いつまで経っても日が昇る事は無く、常に夜のままである。
現実世界同様に陸地の呼称の一つなのだが、現実世界での定義が「四方を海に囲まれ満潮時でも水没しない陸地」なのに対して、ケムリクサの世界では「赤霧に完全に覆われない、居住・長期滞在が可能な陸地」くらいの意味と思われる。
水を探して旅をしていることから分かるように島と島の間には海を確認することはできず、代わりに白い霧か赤霧が充満している。
〇〇県や××市の様に地域を呼称するものでもあり、姉妹は始まりの島を『一』として、遠征時にたどり着いた順番に番号を振る方式をとっている。"壁"を島と島を分ける境界として定めており、地続きであってもそれは変わらない。
霧で隔てられている島同士は橋で繋がっているのだが、レールの敷設はりなちゃんズが行ったと本人達が証言しているものの、橋自体がいつからあるものものなのかは不明。
各島の概要
※謝辞
著名な特徴が見当たらない場所のモデルの推測にあたり、情報を挙げて下さった考察班の皆様と、"まとまる場所"を維持して下さっている某管理人様に心からの感謝を
- 一島
さいしょのひとの死と入れ替わりで姉妹達が誕生した始まりの地。
モデルは長崎県の端島だと思われる、島そのものがコンクリートの建造物で出来ていると錯覚してしまいそうな小島。姉妹が一番安全と考えている理由は、離島であるが故のアカムシの迎撃のし易さからだろと思われるが詳細は不明。
- 二島
モデルは九州北部の福岡県で、巨大な遊園地らしき施設(劇中に登場したのはスペースワールドと思われる)や大きな工業地帯と港湾設備も遠方に見られた。
赤霧の影響なのか、地震で地盤が割裂・崩落し大型遊具が傾く程地面が沈下してしまっている。
前日譚0.6話の高架下とりょうがアカムシを討伐した後のシーンが二島と考えられ、前者はスペースワールド駅前交差点、後者は官営八幡製鐵所旧本事務所眺望スペース付近らしい
- 三島
モデルは四国の香川県で、劇中に登場したのは道後温泉駅(愛媛)と瀬戸大橋(徳島)と思われる。
前日譚0.7話でりくとりなが水を飲んでいたのも三島で、モデルは道後温泉駅前広場らしい。
四島に繋がる空橋には巨大なアカヌシが生息しており、それを倒さない限り、四島には進めなくなっている。
- 四島
モデルは岡山・兵庫近辺で、前回の遠征時より赤霧の"水面"が上がっており、現実地理に当て嵌めると倉敷以東~芦屋市までが"水没"しているため存在していない(陸地の描写が電車用車庫・尼ロック似の橋等、尼崎市にあるものばかりである為)。
ここから西にあるのが五島、東にあるのが六島となる。
- 五島
本編でも前日譚でも未登場。拠点として用いてる電車車両を入手した場所らしい。
電車のモデルから、少なくとも広島を含めたエリアと考えられる。
- 六島
モデルは大阪、劇中に登場したのは梅田地下街及び阪急駅と思われる。
ここの壁の部分で引っかかっていたミドリちゃんの枝を保護したらしい。
駅の構内はただでさえ『ダンジョン』と称されるほど複雑に入り組んだ構造をしており、さらに作中では一部が崩落しているため、突破難度が上がっている。
陸上部分は赤霧とアカムシの天下となっているらしい。
余談
2019年1月中旬時点で、スペースワールドは無くなり、梅田地下街泉の広場は無くなる予定である。それらが架空の終末世界では残っているというのは皮肉としか言いようがない。
関連タグ
りな(ケムリクサ) りく(ケムリクサ) りょく(ケムリクサ)
ここから先、第7話以降のネタバレとなる為、閲覧注意
- 七島
滋賀県琵琶湖がモデル。当初はどこかは不明瞭だったが、考察班の粘り強い調査探索の結果、廃墟の一つが大津港ターミナルである事が特定された。
六島との境目が姉妹の認識の中でも曖昧で、地下空間を抜けた所から七島なのか、遠征史上最大の"壁"を境界とするのか不明。
巨大な“ミドリちゃんと同種の木”と、その枝や根に覆い尽くされたエリアであり、上述の"壁"に守られているため、赤霧もアカムシも侵入できないが、"壁"には仕掛けがあり、下手な事をすると"アオムシ"に襲われてしまう。
りょくが言及していた湖は存在していなかったが、島の中心部にある“木”の大きなウロの中は小さいながらも泉になっており、りつは「辺りの水を全て吸い上げている」と推測している。
“木”の影響か六島地下空間の出口と大きな”壁”の間には赤霧は立ち込めておらず、上記の泉の存在と相まって姉妹達にとっては数少ない安全地帯となっている。
わかば「ちょっと、開けてみていいですか?」
りん「やれよ…」
- 八島
モデルは赤霧の浸食の所為でランドマークがほとんど崩壊している状態であるが、黒部ダム似のダムや遊覧船ガルベと思しき船の存在から富山県立山地方と推測される。
この辺りは既に“赤い木”の領域であり、その巨大な根から赤霧やアカムシが無尽蔵生み出され続け、その結果、視覚が鈍いりなでさえ「今まで見た事が無いくらい濃い」というほど見通せない程の濃い赤霧と、夥しい数のシロアリじみたアカムシ達によって地表全体が真っ赫に染まった光景が広がっている。
さらにアカムシは実際シロアリの様に七島から伸びている“ミドリの木”の根や枝を食い荒らし、地盤と“壁”を崩落させ続けている。
余談だが、本編で一行に採用されたルートのモデルは立山黒部アルペンルートなのだが、当該ルートは20年以上前に放送されたローカル番組にて、冗談として遭難必至の難所扱いされていた。時が経ちアニメとはいえ本当に難所と化すとは誰も思わなかっただろう…。
- 九島
"壁"ではなく地形(山々の尾根)で区別されたと思われる島。
富士山と思しき大きな山が見える事から、モデルは山梨県と推測される。この山は八島の入り口から見えていた山である。
山は夥しい数の根によって持ち上げられているように見える状態で、麓は赤霧溜り(しかもアカムシ沢山)だらけでさながら“赤霧の水田”といった様相を呈している。
山はかなり高い為、赤霧が登って来ない。頂上の山小屋と思しき地点の近くには壁があるのだが、壁の内部にヌシがいて通過を妨害してくる。
- 十島
事実上の旅の最終地点で、モデルは東京で、描写されたのは新宿駅周辺。
バスタ新宿やNTTドコモ中野ビルなどがまだ原型を保ったまま現存している。
しかし、他の高層ビルはほぼ全て下層階が浸蝕(?)されており、基礎部分は青っぽい根で支えられている状態で、赤い根を迂回しているにも拘らず、高濃度の赤霧と質と量共に強力なアカムシが蔓延る魔境と化している。
また、赤霧の腐蝕作用の為かバスタ新宿以南の地面の大部分は消失しており、首都高新宿線は絶壁に近い状況になっている。
その先には宙に浮いているように見える壊れたバケットホイールエクスカベーターと、それを支柱にしてりんが初めて見る色のケムリクサの木(葉の色は青白く見える)が生えている。
全ての元凶である“赤い木”は重機とケムリクサの木を登った上の更に遠方に聳え立っている
このせかいのしんじつ
この世界の正体は"船"と呼ばれる広大な空間の内部で、地球上の文明の成果を3D印刷したもの。
その船の管理者だったワカバが何者かの依頼を受けて、ケムリクサの物質創造機能を用いて日本の建造物や地形を再現して作り出した空間である。
プリンターもインクやトナーに相当する物もケムリクサであるため、島そのものがいわばケムリクサの集合体となっている。
しかし、りりが複数のケムリクサを強引に合成して生み出した「赤い木」が放出する他のケムリクサを侵食する作用のある赤霧の影響によって作られた都市の構造物の大半は朽壊していき、しかもその中で活動していたドローン(=ムシ)の一部は暴走状態に陥ってケムリクサの破壊を行うようになり、最終的に十島から八島までの環境は荒廃してしまった。
さらに赤霧や暴走したムシは八島から七島の境界に建てられた被害拡大を防ぐための防壁も突破しつつあり、既に一島までにも暴走ムシが現れ始めていた。
ちなみに事故が起こる前の船内は空間全体が昼のように明るくも常に薄い白霧に包まれているような状態であった。
なお、ワカバに地球文化の再現および保存を命令した存在についてはそれ以上の具体的な言及はなく、ワカバの同胞だったのか、あるいはワカバ達とは違う別の知性体だったのか、そしてその指示がどういう目的と意図によるものだったのかは最後まで不明のままである。
- 島の外
りん達が赤のケムリクサを破壊した後に発見した亀裂から船の外に出て辿り着いた世界。
そこには大河の流れる大自然が広がっており、空からは太陽光が降り注ぎ、ケムリクサではない本物の植物やりん達の求めていた水が豊富に存在している。
船の中は近代日本を再現した環境であったが、この場所がその日本なのかはたまた別の土地なのか、まだ日本という国家が存続しているのかといった詳しい事は不明。
- ??島
最終話で消えて逝ったりょう達が辿り着いた場所。
蓮の葉のようなケムリクサが多数浮遊しているおり、その蓮のような葉からはプリント中の多数のビル-星の文化財が伸びている。
「赤い木の消失により回復した"船"のデータサーバーの中」というのがりょくの推測。