概説
神さまや祖先の霊の尊称を「御霊(みたま)」、もしくは怨念を持った霊のことを「御霊(ごりょう)」と呼ぶ。
現在の神道では亡くなった人の霊は50年経つと神さまになり、「祖霊(それい)」と呼ばれるようになる。
仏教では宗派によって違いがあり、霊の状態を経て仏になるとする場合や、霊は存在せずにすぐに仏になるとする場合がある。
特に平安時代、仏教が貴族・平民を問わず広まる中で、「恨みを持って死んだ人に対して寺社を建立して魂を鎮める」御霊奉神(ごりょうほうしん)が流行している。
この「御霊」の訓みは「怨霊」からの転化であり、人々に災いを撒く存在から、怨憎を鎮めて人々を見守る神仏へ転じるように、という亡き人への反省と慰霊の念が込められている。またそのように祀ることで、強力な守護神となるとも信じられていた。
創作での御霊
『アライブ-最終進化的少年-』に、この名称をそのまま呼称としているキャラクターが登場する。
関連タグ
早良親王:日本最初の御霊奉神とされる。