聖霊(Holy Spirit,Holy Ghost)とは
宗教における聖霊
ルーアハとは「息」という意味であり、チベット語の「ルン」(気)とも共通する。
人類の祖アダムは神のルーアハを吹き込まれることによって生まれ、彼に続く人類も、これを母胎に吹き込まれることで誕生し生存するという思想がある。
旧約聖書(ユダヤ教)では人が死ぬと、人格を司る魂は陰府(シェオル)に落ちるが、その時まで彼、彼女を生かしていた「神の息」は天にいます神(ヤハウェ)のもとに回収される。
生命の原動力を失った死者たちは、シェオルにおいて燃料が切れたように横たわるのである。
新約聖書(キリスト教)ではそれ自体が人格を持った存在として扱われており、三位一体として神しか持ち得ないような超越性を描写された。
聖霊は父なる神、神の子イエス・キリストと同じく、神の一側面(位格)として扱われている。
つまり「神≒イエス・キリスト≒聖霊」であり、三者を合わせて神とする。
神は父であり、神の子であり聖霊であるが、父は神ではあるが聖霊や神の子ではなく、神の子・聖霊についてもまた同じである。
(この難解さもあって、三位一体を否定する教派もある)。
一説によると地中海やエジプト方面への布教において、異教的な三柱神信仰を排除せずに取り入れていった結果だというが、歴史学的な見解は聖書学では批判されている。
- 全能神⋯全知全能の神。生ける神であり、今でも我々の傍で生きておられる。
- イエス・キリスト⋯神の子。人の罪を赦し、この世に火を投げ入れるために受肉し、人に処刑され、3日後に蘇り、救いを完成された。救いの道であり、イエス・キリストを通してで無ければ救われることはない。
- 聖霊⋯イエス・キリストを信じる人々と、全能神を繋げる仲介者。使徒行伝では「燃える舌」として現れ、イエスの弟子たちに力を与え、弟子たちは外国語を話せるようになった。聖書ではたびたび「聖霊に満たされた」という表現がなされるが、聖霊をとおして神の力が信仰する人々に与えられ、奇蹟(奇跡ではない)を起こす。
と、それぞれの役割を理解すれば三位一体が分かるだろうか。
イスラム教でも人間の誕生に関与すると信じられ、また大天使ジブリール(ガブリエル)の異名として用いられる。
またイスラム教にはジン(魔人・悪霊)の話がよく出てくるが、ジンと区別する意味でも「聖霊」はきわめて良い霊とされる。
ゾロアスター教の大天使アムシャ・スプンタの一人スプンタ・マンユの名は「聖霊」という意味である。
フィクションにおける聖霊
『アルカナハート』に登場する聖霊
聖霊と書いて「アルカナ」と読んだり、「せいれい」と呼ばれたりもする。守護天使とも。物質世界においては純粋な心を持った少女のうち特別な資質を持った者(聖女)のみが視認できる。
ストーリー上では各キャラに一体の聖霊が憑いているが、ゲーム中では好きなものを選ぶことができる。
アルカナ独自の技が使えるほか、選んだ聖霊によってスピードや耐久力などへの補正が生じる。
「ワースブレイド」における聖霊
世界に存在する霊的な力。聖職者の一種である伝道士が用いる「招霊衡法」の力の元である。
なお背景世界が共通するはずの「聖刻1092」「聖刻群龍伝」では、気功法や錬法はそのまま存在するのに、聖霊も招霊衡法も登場しない。