概要
アニメ『クレヨンしんちゃん』の番外編であるクレしんホラー劇場のエピソードの1つ。1997年8月8日放送。
クレしんホラー劇場始まりであるクレヨンホラー劇場三部作の1つでクレしんホラー劇場でもっとも怖い話の呼び声も高い。
ストーリー
夏祭りも兼ねたふたば幼稚園登園日の朝、風間トオルが幼稚園バスに乗ろうとするとバスにはひまわり組担任の吉永みどりではなく、ばら組担任のまつざか梅が乗っていた。まつざか先生によればよしなが先生は夏祭りの準備のために幼稚園で活動しており、今日は自分が代理だという。
幼稚園に着くと何故か静まり返っていて、よく見ると誰も知らない4つ目の教室があった。皆は体育館に集まっていると思い、まつざか先生はとりあえずは職員室に野原しんのすけたちはひまわり組に鞄を置いた後、体育館に向かう。
何か釈然としないものを感じる風間くんであったが体育館の外から皆の声が聞こえてきたことに安心し、体育館の扉を真っ先に開けるが体育館には誰もいなかった。
そこにまつざか先生が現れると職員室にもどのクラスにも誰もいないことを告げる。
現在、幼稚園にいるのはしんのすけ、風間くん、桜田ネネ、佐藤マサオ、まつざか先生の5人だけだった。
4つ目の教室に皆は隠れていると思い、4つ目の教室に入る5人だがそこにも誰もおらず、突然ドアが閉まり、5人は閉じ込められ、部屋も真っ暗になってしまう。
火の玉が表れて、明るくなるも暗闇の最中にマサオくんが消えてしまった。
4人は今度は奥にあるトイレに足を運び、個室のドアを開けると今度はネネちゃんが消えてしまい、便器の中からネネちゃんの泣き声が聞こえてきて、流れる水と共に泣き声は消え、ネネちゃんが消えた個室の便器から逆流した水に3人は吹き飛ばされてしまう。
今度は天井からマサオくんとネネちゃんの石像が氷柱のように現れ、姿が見えなかったボーちゃんやよしなが先生、高倉文太たちも石像の状態で現れる。その光景にまつざか先生は発狂してしまい、地震が起きて、石像たちは次々と落下していき、逃げ出そうとしたしんのすけだったがトイレのドアが閉まり、高倉園長の石像の落下に巻き込まれてしまう。
まつざか先生だけでも助けようとする風間くんだが突如として豹変したまつざか先生は「お前も皆と一緒に…石膏にしてやろうかぁ!!」と恐ろしい形相で迫ってきた。
次の瞬間、風間くんは自分の部屋のベッドでうなされており、ママが介抱してくれたおかげで夢から覚める。あれは夢だったのだと安心する風間くんはママに指摘されて、寝ぐせに手を触れるとそこには夢の中でまつざか先生に髪を掴まれた際に付いた石膏の欠片があった。
幼稚園バスに乗ろうとする風間くんであったがバス内にはまつざか先生の姿があり、夢の中と同じ理由を言ったために風間くんは恐怖のあまり、逃げ出してしまうのだった。
余談
恐怖の幼稚園の正体は最後まで不明であったが、細かく考察すると風間くんが迷い込んだ夢の世界であることは間違いないと思われる。
- 風間くんの家に幼稚園バスが来た際、バスにはしんのすけが乗っていたがかすかべ防衛隊が幼稚園バスに乗る順番はしんのすけが最後だからである。そして、石膏の欠片やラストでループが発生したかの様な描写から、実はまだ夢の中にいると解釈できる。
- 幼稚園バスの運転手は本来ならば高倉園長が務めているのにこの話では別の人物が運転を務めている。
- 一応、原作のほうは初期の頃は園長自身とは別に運転手を雇っていたという設定だったが。
- 恐怖のあまり、逃げ出したしんのすけだが彼は危機的状況に陥っても仲間を見捨てて、自分だけ逃げ出すことはまずあり得ない。
- 風間くんの自室のデザインがいつもと異なる。
尚、しんのすけがひまわり組の扉を開けた際、モップが倒れてきたがよーく見るとモップのブラシ部分が悪魔のような怖い顔として描かれている。