概要
CV:佐藤智恵|
ボーちゃん(ぼーちゃん、誕生日:9月10日、血液型:AB型)は、クレヨンしんちゃんのキャラクター。かすかべ防衛隊の隊員。名前の通り『ボー』っとしており、本名は不明だが、一説に井川棒太郎なのではないかというものがある(アニメ第63話「相撲大会でガンバるゾ」に登場するトーナメント表にその名前が書かれている)。ただ作中の展開からしてボーちゃんの本名では無いとみられる。トーナメント表では太郎・周吉・勇太・オサムなど特に変わったものではない名前がある中で、1人だけ特徴的な名前が書かれていた事からこれが本名だと思われたようだ。
相槌を打つ時・返事・感情を表す時などに自ら「ボー」と言う。普段は喋り方が遅くおっとりしているものの、肝心な時には動きが俊敏になるが、見た目とは裏腹に頭の回転は早く、下記の通りハイスペック。
基本的には性格も良く、カエルを爆竹で爆殺しようとした同年代の子供に怒鳴るなど正義感を秘めており、訳の分からない事を言って他者を困惑させがちなしんのすけとネネちゃん、逆に話が通じるように見えて斜に構えたシニカルな考えをしがちなマサオくんや風間くんのような性格の癖も少なく見た目に反して常識的である。
趣味は珍しい形の石収集で、特技は気配を消す事である。
作中一番のミステリアス
他の隊員の家族構成が判明しているのに対し、ボーちゃんの家族だけは漫画・アニメ共に登場していない。一応母・姉の存在は確認されており、余談だが防衛隊で彼としんのすけ以外は一人っ子である。『嵐を呼ぶジャングル』によれば、防衛隊員の母親たちはボーちゃんの母親とは顔見知りの模様である。防衛隊員も1度ボーちゃんの母がどのような人物なのか想像した事があり、しんのすけ・マサオくんの想像はボーちゃんをそのまま大きくし、髪型(サザエさんのような)を変えただけで口調もそのままな母だったが、風間くんの想像はしんのすけ好みの美人な母であった。ボーちゃんの似顔絵ではピンクの服を着た、耳までの長さのヘアスタイルである。
新クレヨンしんちゃん第7巻では、両親共に原作での初登場を果たした。しかし顔は台詞の吹き出しにより隠されており、素性は相変わらず不明である。原作において隊員のロッカーが描かれた際は他の4人はフルネームが書かれていたのに対し、彼だけはここでも「ボ〜」だった。ただしマサオは苗字がアニメで初めて出たので、下の名前しか無い。
鼻水
常に鼻水を垂らしており、これが無いと何故か平衡感覚を保てなくなる。この鼻水は非常に器用で、時々一発芸を披露するだけでは無く、ゲーム・映画では武器としても利用する。鼻水はボーちゃんにとってのアイデンティティでもあるようで、あるエピソードで鼻水が出なくなった時は非常に落ち込んでいた。しかし道路工事での車の移動の指示をしていた女性に一目惚れした際には、カッコつけの為に自ら鼻をかんだ事もある。趣味の石収集も含めて自らのアイデンティティを馬鹿にされると普段からは想像もつかないくらい激昂する。
防衛隊の陰の実力者
隊内では他の隊員ほど我を出す事は少ないが、ここぞという時にはしんのすけ以上の豪胆さ・風間くん以上の博識・園児ながら自力で弁当を作るマサオくん以上の女子力・ネネちゃん以上の気迫を見せる事もあり、防衛隊員の中でもダークホースと言える影の実力者でもある。時に他の隊員はおろか、大人をも驚愕させる言動を取り、呑気に見えて落ち着いた性格故に一番冴えているのは彼である。故に防衛隊が窮地に立たされるような事態に陥っても、他の隊員よりも取り乱す場面は少なく、精神的に老成している面が目立つ。
基本的におちゃらけたしんのすけも、ボーちゃんに対しては一目置いている描写もある。技術・身体能力でもしんのすけに次ぐ多才さを見せる事もあり、劇場版・テレビスペシャル(特にパラレル回)などではそれが発揮される事も多い。
人間関係
しんのすけ
同じ天才肌故に防衛隊員の中で1番相性が合い、彼の考案した「鬼のいないかくれんぼ」・「イメージドッヂボール」・「飛ぶ人がいない縄跳び」などの奇妙な遊びにも嬉々と付き合ったり、しばしば協力技・連携プレーを見せている。みんなで集まる防衛隊絡みを除くと二人で遊ぶ回も多く、劇場版のオラの花嫁では唯一連絡を取り合っていたようで、一番の親友である描写がある。
あい
同じ制作局である「相棒」とのコラボ回で共に登場したが、最終的にあい自身はその場に一緒にいたしんのすけを追いかけており、それを傍から見ていた。
ちなみに、「相棒」の登場人物では六角精児演じる米沢守がお気に入りのようだ。
(ただ、ボーちゃんがいくら他の園児より老成していると言っても内容的には園児が見るものではない。)
映画版での活躍
普段のおっとりした性格から、本作の舞台である春日部市内での日常が舞台となるテレビアニメ版よりも映画版での活躍が目立つキャラクターである。ここでは以下に挙げた作品での活躍を紹介する。
見知らぬ土地で一夜を過ごすことになり、不安になる防衛隊員に対して「どこでもいい、ここは地球の上、怖がらなくて大丈夫。」と励ましている。
唯一両親がいないまま1人で旅行に付いて行き、他にもモーターボートの起動を難無くこなした。しかしジャングルの中では珍しく凡ミスが目立ち、中盤でしんのすけ・ひまわり以外の隊員共々猿に捕縛された。
園長先生の運転を見ていただけで送迎バスの運転(しかもMT車の操作を見て)をやってのける天才肌である。しかし子供であるが故にハンドリングはコツを掴めず、ケンが駐車していた車のバンパーを擦って破壊してしまった。
ボーちゃん本人は序盤の日常パートのみの登場だが、戦国時代ではご先祖様と思わしき少年ボーしちが登場しており見た目も性格もほぼ現代のボーちゃんと同じノリだった。
西部劇映画の中に取り込まれ、ジャスティスシティの外れに一軒家を構えてひっそりと暮らしていた。他の隊員と違ってしんのすけ・春日部の記憶を忘れずに保持しており、しんのすけとは早い段階で連絡を取りつつ協力し合う。終盤でのジャスティスロボとの決戦では巨大化した鼻水をムチのように振り回した。
絶滅危惧種のオオセンザンコウに変身し、回転アタック・舌を上手く使ったアクションで一行をサポートした。
成長した姿で登場した。他の隊員とは違って、唯一「発明家になる」という夢を叶えており、物語の後半にて自ら開発した巨大戦闘ロボットの「ボーちゃん28号」で金有増蔵の「家電ロボX」と激戦を繰り広げ、しんのすけとタミコを大いにサポートした。
キャビアに「あなたたち何なの!?」と問われた際、「通りすがりのカスカベ防衛隊!」と返している。
他のメンバー共々ぷにぷに拳の修行に参加し、ブラックパンダラーメンの戦闘員相手に大立ち回りを演じる。防衛隊員の中ではしんのすけに次ぐ修得率だった。
生物部の生徒ろろに恋をする。作中で告白するもフラレてしまう。
余談
中国での呼称は『阿呆』(ピンイン:ā dāi)。これを日本語に訳すとそのまんま『ボーちゃん』らしい。ちなみに「阿」は中国語では「~ちゃん」の意味である。
おまけコーナーで本編のワンシーン1人でアテレコをするといったものがあるが、ボーちゃんは延々「ボー、ボー、ボボー」と言うだけの物だったが、どさくさに当時次の番組である「『ボボボーボ・ボーボボ』始まるよ」と言っていた。しかし偶然にもその日は特別番組構成によりボーボボは放送されなかった。