概要
Nintendo公式チャンネルの動画「セフィロスのつかいかた」で桜井政博ディレクターが放った台詞。
前後空中攻撃を振りながら、小ジャンプでは当たらない敵でも着地際なら当たるというtipsを紹介していたのだが、ついつい「前空中攻撃が攻撃発生13f、後ろ空中攻撃が15f…」と、発生フレームにまで言及してしまった。本人もマズいと思ったのかやや消え入りそうな声で言い終わった後、
「こうなるんですけどそんなこと言ってちゃいけないですね。このゲーム…愉快なパーティーゲームを考えて、想定して作っているものなのでそんな細かい事を言うのはまあ大会に出る人くらいでいいんじゃないかなと。」(字幕には『スマブラはゆかいなパーティーゲーム』とあった)
と、愉快に切り返すことに成功した。その後、問題の各空中攻撃についてはどちらも『当てると楽しい』と非常にざっくりしたまとめられ方をしている
ネット界隈ではスマブラとは終点化したステージでアイテム無しのタイマン、すなわちアイテムや役物等の運要素や地形による有利不利を極力排除したガチ戦を行う格闘ゲームとして扱われがちである。
しかし世間一般ではアイテムや様々なステージギミック、および最大8人が参加する大乱戦により何が起きるかわからず運要素や不意打ち、集中攻撃などにより実力差が容易にひっくり返る大乱闘を中心に、様々なゲームモードやミニゲームを楽しむパーティゲームである。
実際、タイマンでは評価が低いキャラの中には乱戦中の不意を突いた一撃や素早いアイテム回収なら得意であるなど、大乱闘でこそ真価を発揮できるキャラが含まれ、「つかいかた」でも3人以上の乱闘やアイテムを絡めたシチュエーションにおける動き方や豆知識が紹介されることなどからも、タイマンによる純粋な実力勝負はあくまで本作の多様な遊び方の一つでしかないことがわかる。この発言はそんなスマブラの多角的なゲーム性を代表したものとしてしばしば引用される。
今はタイマンで鎬を削っているプレイヤーも、最初は様々な大技や多様なアイテムを当てて楽しかったはずである。そういう意味では、公式としてもややガチ寄りになっていたスマブラ本来の遊び方に立ち返る一言でもあった。
しかし一方で一部のスマブラユーザーからはミェンミェン、Miiファイター、カズヤ等、扱いや対策の難しさからの賛否が分かれるキャラクターがそれなりに見られることを指して「スマブラが愉快なパーティーゲーム…?」と突っ込まれ、(不)愉快なパーティ-ゲームとさえ呼ばれることも。
もっとも、これもややタイマン・ガチ戦寄りからの批評であり、大乱闘では彼らの言う理不尽とも言える強みや差異がアイテムやステージギミック、他プレイヤー、および地形そのものといった不確定要素により容易に消え去ることもザラである。また、極論すれば使いにくかろうが不利だろうが性能を把握していなかろうが、好きなキャラで距離を取ってひたすらアイテムを投げて戦い、乱戦の隙を見て大技の一つも当てたら楽しいといったキャラ性能をガン無視したプレイスタイルすら可能であることを考えれば、パーティゲームへの批判としてはやや的外れでもあるだろう。