概要
法律の基準となる憲法の内容を、改正や追加するか削除して変更することをさす。改憲ともいう。
古い憲法を廃止し、そのうえで新たな憲法を発布することと同等のこの行為がこう呼ばれるかは不透明である。
状況
通常憲法は「合法ではない改正」を防止するため、改正の手続きが自らに定義されている。また、当初から条文に問題があった、あるいは制定の当時は問題がなかったが、その後情勢の変化等により何らかの問題が発生する、ということは法律にはよくあることである。
そこで新たに憲法に条文を追加する、または削除するなどの改正が必要となる場合がある。
また法律の改正においては学者などの間でもいくつかの意見が存在する。
- 大幅な改正であっても立法権により認められ問題のある改正であってものちに修正可能であるためそれらを認める「無限界説」
- この法律には基本原理が存在し、それらを超える改正は不可能とする「限界説」
一部の国の憲法においては「限界条項」、すなわち特定の内容においては改正することはできない、ということが明記されているものが存在する。
また、全部改正、すなわち憲法すべての条文を書き換え、新たな憲法とみなされるものが制定されることが果たして改正といえるのかという問題も存在する。
日本の場合
※更なる詳細は改憲へ。
日本国においては2023年現在憲法が改正されたことはない。過去発布された大日本帝国憲法も日本国憲法の発布まで改正されることはなかった。
海外の場合
- アメリカ合衆国の場合、国および州に憲法が存在するがこれらは追記の形で修正されている。国の法律は27回にわたり追記されている。
- ドイツ( 西ドイツ )の場合、民主主義破壊となるような改定を認めないが、51回改正されている。
- イギリスにおいては不文憲法を持つため、憲法改正とは言わない。ただし法律制定手続きで成立した法律により実質的に変更されるが、これはあまり発生しないといわれる。