概要
主人公である波溜晴のライバルにして、(作中での)日本最大のプロ団体・JMP(日本麻雀プロフェッショナル)を裏で牛耳る男。実家が大富豪の、いわゆるボンボン。名ばかりのJMP代表・枕木や理事達も、我鷹に逆らうことは出来ない。(裏では年齢が遥かに下の我鷹に呼び捨てで呼ばれて喧嘩口調で命令されている状態)
特にJMPの女流雀士に関しては生殺与奪の権を握っており、いくら筆記試験の成績が良くとも、彼のおめがね(主にルックス)に叶わないと受からない。またJMPの女流は師弟制度を採用しているが、我鷹の無言の圧力で、ミーコ(丘葉未唯子)を除く全員が我鷹を師匠としていた。
そうした権力を傘に着て、波溜やミーコに陰湿な妨害工作を繰り返している。
しかし我鷹が執拗に波溜を敵視していたのは単にライバルだからということ以前に、誰もが憧れ必死になって掴む頂点の地位を、自らあっさり手放してしまったことへの怒りが大きく、その点で同情の余地もなくはない(我鷹だけでなくJMPの他のプロ達も、波溜の復帰願いには当初あまりいい顔はしてなかった)。
また条件付きとはいえ波溜とミーコにJMPへの復帰のチャンスを与えたり、その際は約束を守るなど、各麻雀漫画の悪人たちに比べれば男らしいところもある。
ただ、その部分を差し引いても「普段から他人を見下している傲慢な性格」である事には変わりない。(映画版で我鷹役を務める事になった波岡一喜は単行本を読んで『徹底的に嫌な奴を演じてやろうと思った』と答えている)
上記の陰湿さは波溜など相手にネチネチと嫌味を言い続けるところからも見受けられる。かと思えばいきなりカッとなるタイプで、口癖のように相手に「殺すぞ」と脅しをかける。
最終的にはお気に入りの馬杉寧香を始めとする女流雀士たちが、全員で波溜とミーコを庇ったことにより、妨害は止むことになった。
とはいえ弟子である女流プロたちから全く慕われていないかというとそんなこともなく、暴言交じりの発破をかけることでむしろ精神的に立ち直る者もいる。また指導そのものは言い方を別にすれば合理的で極めて正鵠を射ており、大事なテレビ対局を病欠した弟子を見舞うなど、彼なりに指導者としての責任感は持っている。
麻雀の腕は波溜・馬杉と並んで超一流だが、特権を濫用してシードしたりしているため、ハングリー精神に欠ける一面も指摘されている。
打ち筋は牌効率や和了の確率重視のほぼデジタル派。JMPは一発・裏ドラ・槓ドラありルールなので、デジタル派の我鷹にはかなり有利である。
続編とも言える『満潮!ツモクラテス』でも相変わらずな傲慢で粗暴な性格を見せるシーンが多いが、新人たちに和やかに挨拶したり、賄賂をキッパリ断るなど、ささやかながらも人間的成長を見せている。