概要
マーモセットやタマリン等のマーモセットの仲間と、オマキザル・ホエザル・クモザル等のオマキザルの仲間は、鼻の穴が外側に向いていて、広鼻猿類とも呼ばれる。また、中央から南アメリカ等、アメリカ大陸にしか分布していないサルの仲間である所から、新世界ザルとも呼ばれている。
新世界ザルは約3000万年前以降、南米の化石記録から唐突に出現する。その特徴や出現経緯からアフリカ大陸の小型のサルの一群が巨大な流木や浮き島に乗って漂流した結果、当時の南大西洋を横切る海流に乗ることで偶然、南米大陸に到達。そこで拡散したと推測されている(当時、大西洋は今より狭かったっが、それでも最短距離は1千㎞程あったとされる。同様に漂流して拡散した動物が幾つかおり、テンジクネズミなどの南米の齧歯類もそのひとつとされる)。遺伝子の解析などでも、この見解は支持されている。