新難題「金閣寺の一枚天井」
しんなんだいきんかくじのいちまいてんじょう
レベル9のシーン6で挑む事が出来る。クリア枚数は7枚。
黄金の天井を思わせる横一列の黄色の丸弾を左右にポンポンと交互に出し、それに加えてランダム性と密度の高い、4方向に飛ぶ回転するバラ撒き丸弾を一緒に放ってくる。
横一列の丸弾の幅は、画面の半分に行くか行かないか程度のものである為、撮影して弾幕を消さない限り非常に狭い場所でバラ撒き弾を避ける事になる。
第一段階は緑の丸弾で、速度は中程度。時計回りに回転する。
残り4枚からが第二段階で、第一段階の状態に水色の丸弾が加わる。回転は反時計回りである。
残り2枚になると更にそこに青の丸弾が加わる。緑の丸弾よりは若干遅く、また回転は時計回り。
そして地獄の残り一枚。更に紫の丸弾まで加わる。青と緑の中間程度の速度で、回転は反時計回り。
このように残り撮影枚数が少なくなるにつれてバラ撒き弾の密度がドンドン高くなる。速度も回転方向も違うバラ撒き弾を、黄色の天井状丸弾をかわしつつ最高4パターンも避けながら撮影しなくてはならない鬼畜難易度。
フィルムのチャージが追い付かずに被弾したり、撮影の為に潜り抜けるうちに追い詰められ被弾したりと難易度の高い文花帖の中でもその難易度は群を抜いており、ルナシューター(東方の本編STGにて最高難易度であるLunaticを普通にクリア出来る者達)と言われる熟練プレイヤーと言えども、成功まで3桁費やすと言われている。
勿論、普通のプレイヤーではそれ以上費やすのは言うまでも無い。
しかしその余りの難易度に取り付かれ、このスペルに魅せられた人も少なくはない。
彼らの合言葉はただ一つ…「漢は黙って金閣寺」
後にグリモワールオブマリサにおける魔理沙の記述から、実際に輝夜自身が一枚天井を両手で支えて持ち上げ、みんなに見せびらかしている(「投げつけている」とは書かれていないが)ことが判明した。姫様パねぇ。
これには魔理沙も「輝夜が怖い」と評している。
他のお宝については普段仕舞ってある場所をやたらと知りたがっていた魔理沙だが、この一枚天井については「邪魔だからいらない」との事。まあそりゃそうだ。
ちなみに輝夜のスペルカードは、蓬莱の玉の枝の扱いを見るに名前に「神宝」と付いたものが実際にお宝を所有しているもので、「(新)難題」とついたものは実物を持っていないと思われる。
「難題」である一枚天井は贋物かレプリカという事になるのだろうか。
後述するように実際の金閣寺の天井は一枚板ではなかったとされており、「本物の一枚天井」はそもそも存在していないことと、連続して複数の横長弾幕つまり複数の板を飛ばしてくるという描写になっていることを考え合わせると、伝承のタイトルとして一枚天井と名乗ってはいるが、輝夜の所持している天井板は史実通り複数枚あるようにも見える。
外の世界で忘れられたり、実在しないとされたものがやってくるという幻想郷の仕組みを考えると、「火災で焼失した際の鏡天井が幻想入りした」「一枚天井は外の世界で実在を否定されたが故に幻想郷には存在する」というのも、あり得そうな話ではあるが。
京都の名刹金閣寺の最頂部の天井板は、巨大な楠天井の一枚板で出来ている…という伝説がある。これは浄瑠璃の題材になるなど、古くから有名な逸話であった。
しかし現実の金閣寺においては、1955年の再建時に、一枚板ではなく複数の板を組み合わせた鏡天井である事が明らかになっている。
もともと鏡天井は継ぎ目を目立たないように作ることもあるし、金箔を張ってしまえば確かに一枚板の天井のように見えるかもしれない。そこへ豪華絢爛を絵に描いたような金閣寺の威容も相まれば、そのような逸話が生まれ信じられてきたというのも無理からぬ事であろう。
スペカの中でも鬼畜難易度の金閣寺だが、製作者のZUNが数回でクリアし、その後も何度か難無くクリア出来てしまった為、それ以上の調整を行わずにリリースしたという。
そんな神主曰く、攻略のコツは…
終盤テンパらない事、気負い過ぎない事
との事。だからと言ってこれを実践した所でクリアの確率が上がる保障は出来ません。