概要
「△」は「さんかっけー」と読む。
2010年新語・流行語大賞ノミネート(受賞は逃す)。
言葉の誕生と広まり
2008年、本田圭佑はオランダのサッカークラブ・VVVフェンローに所属し、2008-09シーズンにエールステ・ディヴィジ(オランダのサッカー2部リーグ)のリーグ戦36試合に出場、16ゴール13アシストを挙げ、クラブのエールステ・ディヴィジ優勝とエールディヴィジ(オランダのサッカー1部リーグ)復帰に貢献した。この活躍を称賛するため、インターネット上で「本田△」という表現が生まれた。
以降、本田が称賛に値するプレーをするとこの表現がよく書き込まれるようになっていき、2010年のFIFAワールドカップ日本代表での活躍により、広く知られるようになった。
人名+△という表現について
単純な表現であるため、本田△以前からありそうにも思えるこの表現だが、本田△以前に使われる場合は「○でも×でもなく△だ」という意味であることが多かった。完全な新語というより「人名+△」に新しい意味が追加されたもの、とも言えるかもしれない。
△という記号を「さんかっけい」として使うようになったのは、携帯電話からのネット利用者が増えたことに起因していた可能性がある。というのも、△という記号はパソコンでは多くの場合「さんかく」と素早く打ち込んで変換できるため、PCユーザーは「さんかくけい(さんかっけい)」と読むことはあまりなかったと思われる。一方、携帯電話では記号メニューから選んで入力するか、打ち込む場合でもPCに比べれば手間がかかり予測変換を頼ることが多い。また△は「さんかくけい」でしか変換できない機種もあったという。
なお、△は株式市場で「ホンダ△」のように株価の値上がりを示すために使われる記号でもあり、人の評判が良くなるという意味で「株が上がる」という慣用句もある。読み方を知らなくとも、本田のゴールシーンなどに合わせて本田△という書き込みが並べば、同じような意味に取ることはできたと思われる。