「一旦欲しいと思ってしまったら生成を止めることはできない。だから私は、お金をため続けなければいけない」
CV:石原夏織
概要
とある国の王族、櫻田家の次女で高校2年生の16歳。生徒会副委員長を務める。
公の場では眉目秀麗で気品のある王族然とした振る舞いだが、一転して家族に対しては毒舌を吐いたり腹黒さを見せる(特に三女の櫻田茜や次男の櫻田遥、そして五女の櫻田光に対しては辛らつな言動が目立つ)。
しかし内面は家族想いの心優しい少女であり、六女の櫻田栞のことは特に可愛がっている。普段は厳しい態度で接する茜に対しても、彼女がトラックに轢かれそうになった際はためらいなく4000万円をはたいて未来の衝撃吸収クッションを生成したり、高熱で寝込んだ際は万能薬や名医を生成しようとして彼女に止められた。
長男で双子の兄の櫻田修に対しては過去の出来事(後述)が原因で負い目を感じており、彼とは微妙な関係にある(修は気にしていないが)。また、彼と交際している佐藤花にはあまりよい感情を抱いていない。
国王になることに並々ならぬ執着心を持ち、兄弟の中では最も精力的に選挙活動を行っている甲斐もあり長女の櫻田葵に次いで二位をキープしているが、その理由は誰にも語ろうとしない。
後述する自身の能力の関係で貯金が非常に重要なので、携帯電話で株価を常にチェックするなど資産運用に励んでおり、(どこの国かは不明だが)国家予算並みの貯金があるとか。
能力
物質生成(ヘブンズゲート)
現実から空想、元素から生物に至るまであらゆる物質を生成することができ、未来に発明される物質も生成可能。
欠点
生成されたものの価値に等しい金額が貯金から引かれ、生成物の価値が貯金額を上回っている場合は現物資産(奏の所有物)で支払われてしまう。その際、現物資産は消滅する。明確に欲しいと思った瞬間に物体は生成され、後からキャンセルをすることはできない。
他の兄弟能力に比べても汎用性が高い能力である一方、自らの欲望を適切にコントロールできなければ、あっという間にその身を破滅させる危険な能力ともいえる。
彼女のトラウマ
12年前、奏は留守番を命じられていたが修が止めるのも聞かずに妹の茜を連れて公園に遊びに行ってしまった。
しばらくして修に帰ろうと促され茜が帰りたがると、茜を引き止めるべく能力でローズタイフーンの変身セット、果ては城を生成したが、そこで貯金を使い果たし階段がなく中に入れない城ができてしまった。
修が瞬間移動で中に連れて行くと提案するが、それを遮って強引に階段を生成しようとした瞬間、城を支えていた柱が消失し(貯金額で足りなくなった分を柱で支払われたため)城が崩れてしまう。
城の真下にいた茜を咄嗟に庇った修は瓦礫の下敷きになって足に重傷を負い、日常生活には支障は無いものの運動など激しい動きが出来なくなり、サッカー選手になるという夢を断たれてしまう。
奏がなりふり構わず王座を狙うのは、自分の能力をもってしてもどうにもならなかった修の足を治すために国家予算を医療関連につぎ込んで医療技術を発達させるためである。
余談
公式ガイドブックによると、当初修は双子ではなく茜に皮肉を言ったりするポジションの予定だったが、修が嫌な奴になりそうだったため修の「悪」の部分を独立させた結果奏が生まれたとのこと。
現在でも原作1巻の本体裏表紙などに奏がいなかった頃の名残を見ることができる。