概要
水耕栽培は、肥料分を含んだ水(培養液)だけで植物を栽培する方法。養液栽培。ヒヤシンスやクロッカスの水栽培でおなじみだが、現在では花卉のみならず食用作物の栽培にも広く応用されている。
培養液に植物の根を漬ける方法、培養液を根に直接スプレーする方法、植物の根元に培養液を点滴する方法などがある。
古くは植物の生育には土の腐植が欠かせないと考えられていたが、19世紀にドイツの化学者ユストゥス・フォン・リービッヒが「水と二酸化炭素とミネラルで植物は育つ」とする「無機栄養説」を唱え、土を使わない無機培養液による水耕栽培が可能だったことによりこれが実証された。
現在では有機資材を用いた水耕栽培法も開発されているが、日本や欧州では水耕栽培で育てた作物は有機農産物と認められていない。