概要
ディアブロスプリキュア!に登場する洗礼教会のキャラクター一覧。
洗礼教会
人間の恒久の平和と繁栄を謳う異界の宗教結社。
大司祭ホセアを中心に以前は預言者のエレミア、モーセ、サムエル、コヘレトを加えた四大幹部体制だったが、のちにコヘレトが出奔した事で現在は三大幹部体制となっている。三大幹部たちは自身の手駒として平和の騎士と称する怪物「ピースフル」を生み出す能力を持つ。
人間の平和と繁栄を謳う一方、敵対する悪魔や他勢力への弾圧は厳しく、『正義』の実現のためには手段を選ばない過激派。その理念に賛同する極左暴力集団及び旧日本赤軍、さらには権力者などのシンパから情報・資金・技術を供与され肥大化したこともあり、高い技術力と行動力を誇る。上級天使数名からなる「見えざる神の手」指導の下、「デーモンパージ」を行い多くの悪魔界における王族から一般の悪魔に至るまでを徹底的に粛清した。異世界にある洗礼教会本部を活動の拠点にしている。
物語中盤で、コヘレトによって教会の実態が「ホセアを頂点とする各勢力の過激派が集まった、破壊と混乱を起こそうとするテロリスト集団」であり、その目的が「破壊に基づく世界の洗礼」と称する「世界バプテスマ計画」の成就である事が明かされた。それを端的に実現させる為、次元の狭間に封印された黙示録の獣「カオス・エンペラー・ドラゴン」を復活させようと目論んでいる。
「洗礼教会」とはかつて古代ローマに存在したキリスト教の一派で、ニケーア公会議によって異端とされた者たちによって結成された秘密結社の名前であり、見えざる神の手によって地上へと降ろされたホセアが実質的なトップに君臨するようになってからは各地で迫害された信者や、科学者達を抱き込みながら次第に勢力が拡大していった。
作者曰く、エレミアたち三大幹部を除いたホセア、コヘレト、ダスク、ラッセル、アパシー、カルヴァドスの6人と、カオス・エンペラー・ドラゴンの存在意義には七つの大罪が関わっている模様。
黒幕
カオス・エンペラー・ドラゴン
イメージ声優:石原凡
司る七つの大罪:暴食
新約聖書「ヨハネの黙示録」に登場する黙示録の獣の一体で、「終焉の使者」、「この世ならざる虚空の王」、または「混沌を制す者」などと称される、次元の狭間に棲む最強にして最悪のドラゴン。本作の黒幕。
上層部
ホセア
イメージ声優:玄田哲章
司る七つの大罪:傲慢
異界の宗教結社「洗礼教会」の大司祭で、その指導者的存在。
一人称は「私」。首元から十字架を掲げた恰幅のいい体格が特徴。普段はどんな時でも表情を崩さない ポーカーフェイス が特徴だが、瞳には狂気を内包しており時折口元を歪ませる。
表向きは敬虔なる教会の大司祭として三大幹部から絶大な信頼を得ているが、同時に各勢力の様々な危険因子を惹きつけるカリスマ性も兼ね備えている。また自らの目的や教義の為に、その過程でどれだけの犠牲が出ようと気に留めない酷薄な性格の持ち主。
名前の由来は、旧約聖書に登場する北イスラエル王国出身で、ユダ王国で活動した預言者「ホセア」。性格のモチーフは、「仮面ライダーオーズ/OOO」に登場した「真木清人」。
ハエレシス
イメージ声優:大塚芳忠
眼鏡をかけた元・洗礼教会大司教の老人で、かつてホセアと共に、教会のNo.1の座を争って対立していた偉大な錬金術師。
嗜虐癖を持つサディスト。悪魔が苦しむ姿を見る事と常軌を逸した拷問を何よりの愉悦としており、悪魔を死に追いやることに躊躇いを感じないばかりか、快楽すら感じている。残虐非道かつ醜悪な危険人物として、教会からも警戒視されていた。
名前の由来は、ラテン語で「異端」を意味する言葉「haeresis」から。
幹部
洗礼教会に従事する存在で、全員が預言者であり悪魔祓い(エクソシスト)である。デーモンパージ後に生き延びた悪魔が人間界で素姓を隠し生活している事を突き止め、それを殲滅する事を主な活動としている。
幹部たちは赤、青、緑のラインが入った白いローブを身に纏っている。また、エクソシストであるため悪魔殺しの力を有している。
かつてはコヘレトを含めた四大幹部と言われていたが、コヘレトが脱退してはぐれエクソシストとなった事で現在はエレミア、モーセ、サムエルらで構成された三大幹部体制となっている。
なお、幹部たちの名前は旧約聖書に登場する預言者の名前に由来している。
三大幹部
エレミア、モーセ、サムエルからなる3人の幹部。洗礼教会への忠誠心が強い反面それぞれが傲慢であるため互いを互いで見下している節があり、その所為でケンカをすることも多い。また、基本的に人間には危害は加えないが、悪魔を倒すためなら性別や年齢などは関係なく容赦しない。また、悪魔に魅入られた人間(はるか等)にも同様の態度を取る。
ピースフルを召喚して戦う際は周りを省みない事が多く、自らの戦いを「正義」だと主張するためそれに対する罪悪感も薄い。
当初では、魔王ヴァンデイン・ベリアルの娘であるリリスを狙っていたが、キュアウィッチやバスターナイトなどの新戦力が続々登場したことで、次第に成果を挙げられず余裕の態度を失っていく。
エレミア
イメージ声優:千葉進歩
赤のラインが入ったローブを身に纏った初老の男。一人称は「私」。
三大幹部の中では最年長であり、最も洗礼教会の教義に対し敬虔な姿勢を見せている。
非常に独善的であり自らの行いを「神の名の下の正義」であると信じて疑わず、女子供であろうと悪魔を粛清する事に何ら躊躇いを持たない残酷さを持っている。
当初リリスが悪魔でありながらプリキュアであるという事実を知らず、またプリキュアらしからぬ戦い方をする彼女に対し驚きを隠せなかった。
他の幹部たちから年寄り扱いされる事を嫌っており、また彼自身もモーセとサムエルの二人を若造と見下している節がある。
名前の由来は、旧約聖書の人物で、エレミヤ書の著者とされる「エレミア」
モーセ
イメージ声優:中井一哉
青のラインが入ったローブを身に纏った好青年。一人称は「私」。
エレミアの次ぐ立場であり、自分が一番賢いと思っている節があるが、周りからは一切そうは思われていない。
名前の由来は、旧約聖書の『出エジプト記』などに現れる紀元前13世紀ごろ活躍したとされる古代イスラエルの民族指導者「モーセ」。
サムエル
イメージ声優:太田哲治
緑のラインが入ったローブを身に纏った美少年。一人称は「俺」。
三大幹部の中では最年少であり、コヘレトとは年も近くそれなりに親交があったと思われる描写が作中に存在する。
名前の由来は、旧約聖書の『サムエル記』に登場するユダヤの預言者で士師(民族指導者)の「サムエル」。
関係人物
三大幹部とは別にホセアが秘かに結託していた各勢力の危険因子の集まりで、第27話でエレミア達がコヘレトによって粛清された後、テロ集団としての洗礼教会の活動を実質牽引する役目を担う。
コヘレト
イメージ声優:梶裕貴
司る七つの大罪:嫉妬
堕天使に組する白い短髪の神父。一人称は「俺/俺様」。
元は洗礼教会に所属する神父で、エレミアとモーセ、サムエルらと会わせて四大幹部と言われていたが、教会の教えを「かび臭い」と称し人間としての欲望に従い行動する事を目的に自ら教会を出て「はぐれエクソシスト」となった。
ダスク
イメージ声優:鈴村健一
司る七つの大罪:憤怒
堕天使界を統治する若き王であり、堕天使の指導者。一人称は「俺」。
初登場は第9話の終わりであり、当初は赤い仮面をつけていたが、第21話でその素顔をさらす。見た目は黒髪に紫のメッシュが入った美青年で、翼の数は10枚。
ラッセル
イメージ声優:富沢美智恵
司る七つの大罪:色欲
堕天使の1人であり、ダスクの部下。紫色の中華ドレスに身を包んだ美女であり、翼の数は2枚。一人称は「あたし/わたくし」。
高飛車な性格で普段から悪魔や人間を見下す発言をしている。ザッハ同様に目的の為なら卑怯な手段を使うことも辞さず、リリス達からは悪態をつかれている。
同じ堕天使であり先輩にあたるザッハを敬愛・崇拝しており、それゆえ自分の大切な人であるザッハを殺したリリスを心から憎んでおり、彼女を自らの手で滅ぼす事を決意することで、ザッハを失った悲しみを乗り越えようとするがあまり上手くいっていない。
アパシー
イメージ声優:飯田利信
司る七つの大罪:怠惰
神の密使の首領格のクリーチャー。見えざる神の手の命により彼らの警護を担当していた。一人称は「俺」または「私」。
普段はフーデッドコートを着用し、顔を隠しているが、フードの下は痩身で不気味なまでに真っ白な肌をした黒髪の男。亀のような釣り目とその下に、垂直に伸びた赤い色の線があるのが特徴。
正体はヴァンパイアと人間の間に生まれたハーフ 「ダンピール」で、普段はホセアの警護を担当している。見えざる神の手やダスク、コヘレトからは「吸血殺し」とも呼ばれている。
カルヴァドス
イメージ声優:園崎未恵
司る七つの大罪:強欲
第30話より登場したはぐれ悪魔。見た目はあどけない雰囲気の美少年の上級悪魔で、翼の数は8枚。一人称は「ボク」。
外見とは裏腹に自らの欲望を満たす事を目的に人間ばかりか仲間の悪魔すらも騙し、たらしこみ、搾取し利用する外道にして鬼畜。子供のような無邪気さと残酷さを併せ持ち、命を軽視する発言が多く、遊びのように相手を手に掛ける。非常に計算高く、巧みな話術で他者の身の上話を聞き出したり相手の心情に寄り添って魅了したりする人心掌握術と洞察力に長けており、笑顔の裏に残忍で凶悪な裏の顔と狡猾な本性を持つ。
キュアケルビム・フォールダウンモード
イメージ声優:南條愛乃
第35・36話に登場。オファニムリングより採取されたキュアケルビムのデータを元に、コヘレトによって生み出された人造生命ホムンクルスで、キュアケルビム自身の心の闇を具現化した姿。一人称は「私」。
外見はキュアケルビムに酷似しているが、部分的に黒い衣裳を着ているが特徴で、背中には漆黒に染まった堕天使の翼が6枚生えている。
性格もテミスとは鏡写しのように正反対で残忍非道・好戦的な上常に挑発的な笑みを浮かべている。また「テミス・フローレンス」の人格から記憶まで全てをコピーしており、彼女の心の闇を知り尽くしており、テミスの過去や想いをあざ笑い、「だれの役にも立てない弱い子」と罵る精神攻撃を展開する。
怪物
ピースフル
イメージ声優:玄田哲章
三大幹部が使役する怪物で、幹部の命令により行動する。
「平和の騎士よ生まれよ!!ピースフル!!」という呼びかけとともに、幹部が十字架を掲げ、それが対象物を取り込む形で召喚される。
基本的には「ピースフル」と話す。一度に複数召喚することも可能である。プリキュアたちに倒される、または浄化されると「へいわしゅぎ…」という言葉とともに消滅する。
基本的には巨大な体をしており、その戦闘能力は召喚者のコンディションや対象とした物質にも左右されることもある。
カオスヘッド
イメージ声優:鈴村健一
堕天使が使役する怪物で、ピースフルとは対を為す存在。
「御身に宿りし邪悪なる心…今こそ、我の前にさらけだせ!!出でよ、カオスヘッド!!」という呼びかけとともに、幹部が手から漆黒の黒い波動を放ち、やがて対象物から黒ずんだガスが噴き出す形で召喚される怪物。
ピースフルが無機物を素体としている事が多い反面、カオスヘッドは人間を始め有機物にも左右する。個体差はあるが、一様に背中には黒い翼を生やしている。
基本的には「カオスヘッド」と話し、ピースフル同様一度に複数の召喚が可能。プリキュアたちに倒される、または浄化されると「こんとん~~~♪」という言葉とともに消滅する。
カオスピースフル
イメージ声優:玄田哲章
第27話でピースフルとカオスヘッドが互に結びつき、一つの姿へと変貌した姿。基本的には「カオスピースフル」と話し、ピースフルが持つ理知的な側面と、カオスヘッドが持つ破壊衝動を兼ね揃えた異形の怪物で、その戦闘力はピースフルやカオスヘッドとは比べ物にならない。プリキュアたちに倒される、または浄化されると「あんびり~ばぼ~~~♪」という言葉とともに消滅する。
三大幹部の失脚および洗礼教会の方針転換後はカオスピースフルが使役される事がほとんどとなった。
また、単独での戦闘力の高さに加えてカルヴァドスは独自に改造を行い、それを使役していた。
堕天使
ダスク
イメージ声優:鈴村健一
司る七つの大罪:憤怒
堕天使界を統治する若き王であり、堕天使の指導者。一人称は「俺」。
初登場は第9話の終わりであり、当初は赤い仮面をつけていたが、第21話でその素顔をさらす。見た目は黒髪に紫のメッシュが入った美青年で、翼の数は10枚。
堕天使界の深奥にある居城を根城としており、ザッハやラッセルを使って勢力拡大を図り表舞台には現さずに静観の姿勢を見せていた。だが程なくして、ザッハが戦死した事とディアブロスプリキュアの戦力強化を懸念して表舞台に姿を現す。
クールな性格であり部下に対しては厳しい態度で当たりつつ、部下を大切に思う父性的一面を持ち合わせている。ホセアとは物語が始まるよりも前に繋がっていたらしく、利害の一致という点で三大勢力の中では逸早く洗礼教会と結託している。しかし実際は教会を自らの野望を実現させるための「道具」として利用しており、胸の内には巨大な野心を抱いている。
戦闘力は極めて高く、バスターナイトと互角以上に戦い圧倒的な力で過去にディアブロスプリキュアを大苦戦させている。また底知れぬ闇の力を秘めており、闇のオーラで相手を威圧したり、放出した闇で周囲を飲み込むことが可能。戦闘時には大剣を用いた接近戦が主流で、闇の斬撃を放つ事が出来る。
生まれに関しては光の差さない穴の底で目覚めたと語っている。王位に就く前は周りの仲間が欲望を抱く中で、自分だけがそうした欲がなく、空虚だった事を苦痛に感じていた。そんな時にホセアと出会い「共に世界を屈服させてみないか?」という大法螺を聞かされ、それに賛同し現在に至る。この時、自分の中で「すべての種を屈服させる」ことが己自身の野望であると認識する。
自らの目的については、飽く迄も「すべての種を屈服させる」ことであり、「種を滅ぼす」ことではないと話している。ゆえに全ての種を滅ぼすカオス・エンペラー・ドラゴンが復活した暁には、自身がカオス・エンペラー・ドラゴンを始末する事で世界を「屈服させる」ことを目論む。朔夜も彼に対し「凶悪なまでの力を持っているが、根っからの悪人ではない」という印象を持っており、ダスク自身もそれを認識している。
第21話および22話ではリリス達とテミスとの戦闘に乗じて現れ、持ち前の闇の力で彼女達を圧倒。レイと朔夜を除いたメンバーを堕天使界へと連れ去った。
第28話ではラッセルを伴いホセアと合流。テロ組織としての「洗礼教会」の幹部として活動の拠点を堕天使界から移した。
第34話では地上世界への進出を目論むクン=ヤンの邪教集団と取引を行うために地下へと潜り、その際リリス達と交戦。やがて現れた蛇神イグの力の目の当たりにして分が悪いと判断し、ラッセルを連れて早々に退却する。
ディアブロスプリキュアとの最終決戦では朔夜と死闘を繰り広げる。自分を庇って命を絶ったラプラスの力を吸収する事で「堕天王の鎧(後述)」を生み出す。その力でこれまでとは桁違いな強さを発揮し、朔夜のクリムゾンデュークの鎧を木端微塵に打ち砕き彼を追い詰めるが、その直後に朔夜とラプラスの魂が融合する事で誕生した「スタイル・ブラックパラディン」の力に苦戦を強いられる。死闘の末に朔夜との勝負に敗れ、最期は彼との戦いに満足しながら朔夜の健闘を称え、黒い羽根となって消滅した。
イメージモデルは、「デジモンフロンティア」に登場した「ダスクモン」と、「烈車戦隊トッキュウジャー」に登場した「闇の皇帝ゼット」から。
堕天王の鎧(フォール・ダウン・ルーラー・アーマー)
第47話にて、ダスクを庇って命を絶ったラッセルのエネルギーを吸収した事で強化されたダスクの姿。全身を包み込む漆黒色の鎧に覆われる。
この姿になると一気にパワーが増大する上、高速移動ができるほか、クリムゾンデュークの鎧を粉々にするほどの強力な闇の力を使用する。
幹部
ラッセル
イメージ声優:富沢美智恵
司る七つの大罪:色欲
堕天使の1人であり、ダスクの部下。紫色の中華ドレスに身を包んだ美女であり、翼の数は2枚。一人称は「あたし/わたくし」。
高飛車な性格で普段から悪魔や人間を見下す発言をしている。ザッハ同様に目的の為なら卑怯な手段を使うことも辞さず、リリス達からは悪態をつかれている。
同じ堕天使であり先輩にあたるザッハを敬愛・崇拝しており、それゆえ自分の大切な人であるザッハを殺したリリスを心から憎んでおり、彼女を自らの手で滅ぼす事を決意することで、ザッハを失った悲しみを乗り越えようとするがあまり上手くいっていない。それどころか、日々成長し強くなっていくリリスに焦りすら覚えている。上司であるダスクへは当初恐怖感情に近い感覚を抱いていたが、ザッハの死やコヘレトの裏切りなどを受け彼の下で行動を共にするうちに信頼関係を築いて行くようになる。はぐれ悪魔のカルヴァドスを嫌っており、同時期に洗礼教会に入って来たアパシーのことも嫌ってる描写がある。「名前が似ていて紛らわしい」という理由から敵愾心を抱くラプラスとは作中激しくも恐ろしい女の闘いを繰り広げていた。第34話以降、彼女を目の敵とするようになった。
戦闘の際には光の槍を武器としている。また、無数のコウモリを召喚して敵を焼き尽くす「ダークネスウェーブ」という必殺技がある。
第23話では堕天使界へ拉致されたリリス達を徹底的に拷問した。(身動きが取れないはるかとテミスをくすぐったり、目の前で黒板を引っ掻いたりするなど拷問と呼ぶには少々生易しいものだった)
第34話ではダスクと一緒に地下世界クン=ヤンへと潜入。ラプラスと醜悪な女の戦いを繰り広げるが、その後現れた蛇神イグによって邪教集団が次々と餌食となっていく様を見て恐怖を覚え、腰が抜けてしまった。
ディアブロスプリキュアとの最終決戦では朔夜の攻撃からダスクを庇い致命傷を受ける。死の間際ダスクに「何の救いもない、死んで当然の女だけれど、それでも私はあなたに惚れてもいいですか?」という散り際の一言を遺して絶命。その遺体はダスクによって闇のエネルギーへと変換され彼の体に吸収された。
名前の由来は、アメリカの女優「ケリー・リン・ラッセル」。性格のモデルは、「クレヨンしんちゃん」に登場する「松坂梅」。
ザッハ
イメージ声優:三木眞一郎
堕天使の1人。一人称は「私」。
浅黒い肌の男性で翼の数は4枚。至高の存在になるために、さまざまな非道な行いをする。プライドが高く、悪魔や人間たちを「下等種」と見下しており、遅れを取った相手を執拗につけ狙うなど受けた屈辱に対してとても執念深い。
武装として所持する両手剣を振るい、雷雲を発生させる、自在に軌道を操作することができる火球を生み出すなどの多彩な戦法を扱う。
当初はクラレンスが持つ「神秘の貴石」を狙って彼に近づき、命と引き換えに秘石を奪うことに成功する。その際に駆け付けたはるかが怒りながら自分の名前を呼んだ事に罵倒、嘲笑し、彼女を殺そうとするも、彼女が神秘の貴石の力でプリキュアの力に覚醒するという予想外の出来事を前に敗北。その後ラッセルを連れて堕天使総本部へ帰還するが、ダスクに計画がバレてしまい重い処分を受ける。アニメ「六門天外モンコレナイト」に登場する黒い翼の天使ザッハから。
コヘレト
イメージ声優:梶裕貴
司る七つの大罪:嫉妬
堕天使に組する白い短髪の神父。一人称は「俺/俺様」。
元は洗礼教会に所属する神父で、エレミアとモーセ、サムエルらと会わせて四大幹部と言われていたが、教会の教えを「かび臭い」と称し人間としての欲望に従い行動する事を目的に自ら教会を出て「はぐれエクソシスト」となった。
性格は徹底的に歪みきっており、なおかつ残虐なサディスト。武器として光剣と銀の銃を使用する。嬲り殺しを好み、悪魔だけでなく悪魔に関わった人間さえも躊躇なく手にかける。自分の身が一番という考え方をしており、情勢が不利とみるや迷いなく仲間を見捨てられる外道。また非常に執念深い上に恨みを根に持つタイプ。テミスへの怨嗟から彼女への復讐の為だけにホムンクルスをベースとして、彼女の心の闇を具現化した「キュアケルビム・フォールダウンモード」を作成したほどである。
生まれ育ったのはベネズエラの首都カラカスで、物心ついたころからスラム街で暮らしていた。治安が悪く極度の貧困に直面していた事実と早くに里親やその仲間を失っている経緯もあり、彼もまたリリスと同じく世界を憎んでいる節がある。それ以上に人間への侮蔑の念が強く幹部達の中でも一際その傾向が強い。一方で自分が見下されることには非常に敏感で、些細なことでもすぐに激昂し冷静さを失うなど思慮の足りない面も見られる。特に「精神的な弱さからくる醜さ」というものにコンプレックスを抱いており、それを指摘されることを嫌う。その本質は、精神的に弱い生き物である自分自身を認められないことからくる劣等感、そしてプリキュアという精神的に強い生き物に対する嫉妬である。
第13話では堕天使ザッハとラッセルに付いて黒薔薇町に侵攻してきたが、ザッハが敗北した事を気に堕天使側から離反し、はぐれエクソシストに戻る。
第16話および17話では路頭に迷っていたところをかつての上司だったホセアによって拾われ、使い魔達を誘拐。その後、ビルの中にてキュアケルビムと対峙して彼女の罠に嵌ってビルの下敷きにされたが、ホセアによって救出される。
第18話から見えざる神の手の意向に基づき、ホセアの補佐官となって再び洗礼教会へ戻る。
第35および36話ではテミスへと渡したオファニムリングを通じて得た彼女の情報を元に、テミスを陥れるためだけの刺客である「キュアケルビム・フォールダウンモード」を制作し、人間界へと送り込んだ。
ディアブロスプリキュアとの最終決戦ではテミスと交戦。フォールダウンモードから得られたテミスの技を奪い、自身の武器や能力と融合することで光と闇の力を同時に操れるまでに自らの力を向上させ、更には人間の身を捨てクリーチャー化する事でテミスを圧倒し彼女を追い詰める。しかし、止めを差そうとした時に「セラフィムモード」に至ったテミスの力の前に敗北する。敗北後、テミスが口にした理想を真っ向から否定。執念深く得意の口車で「てめぇら天使やプリキュア、人間がそんなに御大層なもんかよ!!本能のままにやりたいようにやっちまえよ!!」「憎んで泣いて、殺し殺され、のたうち回れよ!!」「仲良く手ぇ繋いでなんて、てめぇらクソどもにできるわけないだろ!!」などとテミスやその場にいないリリスら、人間を罵倒・挑発し相討ちを狙うも、既に憎しみの心を捨てていたテミスには通用せず、逆に「あなたは私たち(=プリキュア)に嫉妬しているのよ」とテミスから憐れみの言葉を投げかけられてしまう。己の本質を、最も敵視し憎んでいたテミスに理解されたという屈辱は耐えられるものではなく、最期は悔し涙を流しながら自ら屋上から転落し落命した。
第46話にて、キュアケルビムとの決戦で披露したコヘレトがクリーチャー化した姿。赤褐色の肌・悪魔を彷彿とさせる禍々しい翼・隆々となった四肢・異様に大きく開いた瞳孔・口と顎から飛び出した不気味な触手・尾てい骨から変えた巨大な尾・右側頭部から生えた紫紺の角という醜悪な容姿の合成獣で、テミス曰く「人間を捨てている」だが本人は「人間を超越している」と豪語する。
伸縮自在の腕を巨大化して敵を叩きつけたり、口から炎を放つなど攻撃方法は正にクリーチャーと大差ない。背中に生えた翼で自由に飛び回る事が可能。