概要
東京パラリンピック2020年の開会式は「WE HAVE WINGS(私たちには翼がある)」をコンセプトに、飛行機や空港のイメージを取り入れた演出やパフォーマンスが行われた。
その中の演劇パートでは、「片翼の小さな飛行機」を主人公にした物語が描かれた。
飛ぶことにためらいを持つ片翼の飛行機が、小さな飛行機や盲目の飛行機と出会い、デコトラに乗ったロックバンドに励まされ飛び立つ勇気を得るという物語である。
ただし台詞はなく、演者の身振りや表情、音楽や演出により各キャラの感情が描かれている。
主役を演じたのは当時中学2年生だった和合由依。
彼女は羊膜索症候群・関節拘縮症という難病のため脚や手に障害を持ち、車椅子に乗ったままこの物語を演じきった。
演技は未経験ながらオーディションでほぼ満場一致で決まったというほど高い演技力は本番でも遺憾なく発揮され、海外からの評判も高い演目となった。
デコトラのロックバンドは布袋寅泰、ベーシストにアヤコノ、全盲のギタリスト田川ヒロアキ、車いすのギタリスト・川崎昭仁が参加。