牛黄
牛の胆のうに生じた結石(胆石)、割ってみると木の年輪のような同心円上の層があり、1~4cmほどの不規則な球形または角の取れたサイコロのような赤みがかった物質。
薬効としては血圧降下作用、解熱作用、低酸素性脳障害保護作用、鎮痛作用、鎮静作用、強心作用、利胆作用、鎮痙作用、抗炎症作用、抗血管内凝固作用などがあり、動悸による不安感の鎮静、暑気あたりの苦味清涼、のどの痛みの緩解にしようする。
漢方薬として使用されるが、生産量の稀少性から高値で取引される。
『薬屋のひとりごと』
アニメ1期第19話において、
食糧倉庫に粉塵爆発が起こったこと、そのどさくさにまぎれて祭具が盗まれたこと、礼部の高級官僚・浩然が不審な死を遂げたこと、浩然の後任に就いた官僚が食中毒にかかったことに、何らかのつながりがある可能性を猫猫は壬氏に報告、
報告を受けた壬氏は猫猫にそれらの必然とも偶然とも言い切れないものの調査を依頼するが、一介の下女に過ぎない猫猫は気乗りする様子を見せない。
そこで壬氏は、交易商から報告を受けた漢方薬の材料を書面にして見せる。
書面に書かれた文字は「牛黄」高額な薬品である。
顔色が紅潮し、机に身を乗り出すほど興奮した猫猫は、書庫の役人の協力を得て調査を始める。
元は礼部に勤めていた役人の話から本日、蒼穹壇(祭事場)で有力皇族が祭事を執り行うこと、新たに作られた祭具に欠陥があること、蒼穹壇が危険であることが発覚、
猫猫は蒼穹壇に走り、警護の武官から棍棒で顔を殴られる罰を受け、落下した祭具で重い斬り傷を足に負うが、間一髪で皇弟・華瑞月の暗殺阻止に成功、
猫猫は蒼穹壇で会うことがないと思っていた壬氏に会い、それを不思議に思いつつも
「壬氏様、午黄をいただけませんか」と、壬氏にねだり、気を失うのだった。
目覚めた猫猫は、薬の匂いがする背が高い女官・翠苓が暗殺事件の一味として暗躍していたのではないかと壬氏に報告、翠苓が作る「蘇りの薬」に猫猫の興味が移ったことにより、猫猫は「牛黄」を報酬として受け取った・・かと思われた。
が、アニメ1期最終話(24話)で
猫猫は、緑青館から新たに身請けされる妓女・鳳仙を送るための舞を踊る。
壬氏は猫猫の足の傷が完治してないこと、舞を踊ったことにより、またしても傷口が開いたことを知り、彼女をお姫様だっこしたまま後宮へとつれ帰る。
その帰り道、壬氏と猫猫はいい雰囲気になり見つめあう。
甘えるような口調で
「壬氏様、牛黄をください」と猫猫はねだる。
そして、いつものように壬氏と猫猫の漫才が始まるが、同時に壬氏が「命の恩人」である猫猫に相応の報酬を払ってないことが発覚した瞬間でもあった。