犠牲(Ib)
いぶのぎせい
このエンディングは、『Ib』のファンメイド版「Ib: Green Edition」に存在する8つ目のエンディングで、海外の有志のファンが無許可で作った二次創作エンディングである。『Ib』の原作者kouri氏の手で作られたものではなく、そもそもこのエンディングをkouri氏は『Ib』の結末として認めていないので、くれぐれも注意されたし。特に、『Ib』と言う作品を考察する際はこのEDは含めないとするのがファンの間での扱いとなる。
この記事にはネタバレ要素が含まれております。
メアリーの正体を知ったイヴとギャリーは、彼女から命がけで逃れた末、メアリーの元の居場所をスルーし、遂には美術館およびゲルテナ作品『絵空事の世界』に辿り着く。
この絵画の中に2人で飛び込めば元の世界に戻れると確信したギャリーは、イヴと共に元の世界への帰還を試みる。そのような矢先、メアリーに追いつかれ、「存在を交換することで人間界に赴く」ことを目論むメアリーはギャリーの刺殺を図るが、イヴに止められる。
ギャリーをかばうイヴに、メアリーは「2人きりで外の世界に出られるとしたら、私とギャリー、どっちを選ぶの?」と、再度問いかける。
ここでイヴは「どちらでもない」と答え、2人の目の前で持っていた自分のバラの花びらをすべて千切り、ギャリーとメアリーを『絵空事の世界』の絵画に突き飛ばした。
元の世界に帰還したギャリーと、人間界にやってきたメアリーは、お互いの安否を確認する。ギャリーは、イヴの両親の元へ赴くが、両親は「そちら(メアリー)は妹さんですか?」、「私たちは子宝に恵まれなくて……」と、イヴが存在しなかったことになっていた。
ギャリーは、メアリーと共に展示品を見て回る中で、ある少女の絵画を見つける。「さようなら」と銘打たれたそれは、赤い薔薇の棘に絡まれたイヴの肖像画だった。イヴと一緒にいた記憶を失っているギャリーは「初めて見るのに、どこかで会ったような気がする」と言及するに留まり、メアリーに感想を求める。
一方イヴとの記憶を保持しているメアリーは、自分がした事の愚かさに罪悪感を抱き、そのイヴの肖像画を見てただただ泣き崩れるしかなかった。
ギャリー、メアリー視点でのバッドエンドである。